─光る波の間─

現在ほぼツイッターまとめ投稿。アート(名和晃平、奈良美智他)映画・音楽・食べ物(日々のご飯)・雑貨etc...

東京都交響楽団&金聖響

2005-01-15 23:59:00 | 音楽・映像・アート
『都響in山形テルサ2005』
ヴィヴァルディ:バイオリン協奏曲「四季」
ドボルザーク:交響曲第9番ホ短調「新世界より」


雪がどれだけ降るかと心配したが、全く問題なくバスは走った。
覚悟していたほど寒くもなくほっとする。
山形駅がずいぶんと立派になっていた。
マイさんの仕事が終わるまでうろらうろらする。
会うのは今日が初めて♪それも今日の楽しみのひとつなのだ。
そして“午後の仕事が手につかなかった”らしいマイさんとご対面(^^)
早速駅西口の山形テルサへと向かった。


噂に聞いていたけど、テルサは立派でした!
中も広くて託児所もあって、しっかりクロークもある!!
仙台のホールとはえらい違いだ。うっうっうっうらやましぃぃぃぃぃ
中ももちろん素晴らしい、演奏会専用。はいっ仙台の負け----

席は2階真ん中の2列目。
1曲目は16人(たしか)編成で「四季」
ソリストの矢部達哉さんを中心にイタリアの四季の風景が広がってゆく。
チェンバロの響き。聖響さんの振りは大きくはないけど、流れるように、
しかし要所は押さえてメリハリがある。
きれいでしたね---♪幸せな気持ちになりますよ。よくもまあ、これだけ美しく
自然界の音を表したものです、ヴィヴァルディは!
それに、矢部さんのバイオリンてアグレッシブですね!
バロック音楽をまじめに聴くことって、考えてみたら無かったかも。
そうか、「四季」ってこんなに長い曲だったんだ。
しかもこんなに知ってるメロディの沢山が、そういえば全部「四季」のものだった。
ボッティチェリの「プリマヴェーラ」や「ビーナスの誕生」を
演奏者の後ろにイメージしながら聴いていました。
が、一瞬頭の中を車が走り抜けるところもありました。(ーー;
CMイメージとは恐ろしい。。凡人の私には払いのけられなかった(_ _;
しかし‥いいホールですねぇ。音ってこんなに違うくなるんですねぇ。
“ホールも楽器”かぁ、なるほどねぇ。。。


15分の休憩後、「新世界より」
今度は大オーケストラです。イントロでまずザワッ! 鳥肌が立った。
聖響さんの指揮は今度は、大きく鋭く空を裂いて、曲が盛り上がってくると
遠目でも耳や首が真っ赤になるのがわかる。
聴いてる時の 感情を具体的に言葉に置き換えることが難しく、稚拙ですが、
“すごいな!美しいな!嬉しいな!”という心で聴いていました。
2楽章の終わりの方では曲と一緒に息をひそめてしまい、
「く、苦しい‥?あ、息するの忘れてた」ということが(笑)
そうそう、この2楽章のどこらへんだったか、コンマスの方とチェロの方が
(古川さん?)合わせてきれ---いなハーモニーを出すところがありましたが、
ここが一番“きた!!!”なんだろうこの感じは....。
ほんとに“声”のようで、ちょっと違う世界に行ってしまう。
それでふと思った。「“新世界”とはアメリカのことだよ」という。
でもどういうアメリカを表した曲なのか、私にその知識はなかった。だけどそれは、
単なる「国家アメリカ」でも「アメリカの自然や大地」でもないんじゃないか?
とても抽象的だけれど、「精霊」を表した曲なんじゃないかな?と思ったのです。
だからあのハーモニーは正に「精霊の声」。
そう思うのが私には一番しっくりくるようです。
こういうことに気付かせてくれたことにとても感謝します。聖響さん、都響さんありがとう。
それにしても、ドボルザークとはきっと懐の深い愛情を持った方だったのではないかと
そう感じられました。
アンコールに『新ピチカートポルカ』と『スラヴ舞曲』
私の頭の中では、バレエダンサーが踊ったり、東欧の夕暮れの町並みなどが
流れていっていました。NHK「名曲アルバム」育ちのせいでしょうか?

終わってから会場を出るのが少し遅くなったので、駅に向かう道では実は
都響の人たちと混ざってました。
小耳にはさんだ会話では、山形に泊まる人たちとそうでない人たちがいるようで、
どうやら一旦仙台方面に出るらしい。
マイさんと小声で「みんな各々行くもんなの?」「山形に残る人とそうでない人は
何が違うんだろう?」「‥山形牛が食べたいか、牛たん食べたいか?」
「仙山線に乗るの?」「えーバスとかあるんじゃないかな?」「だよね」
などとぼそぼそ(笑)
「あの黄色のケースの人!チェロの‥」「上手かったね!」「‥古川さんだよね?」
「あっ!そうだそうだ上手いわけだよ(笑)」
そしてみなさんほんとに仙山線に乗られるようでした。
つぶやき。「‥バスの方が安いですよ。15分おきにありますよ。
今度山形から仙台に行くときは使ってね。」‥って、今度はあるのか?

帰る前にマイさんとお茶しました。
見ず知らずの私の分までチケット押さえてくれてありがとね。
で、バス停でふと気付く。「目の前に矢部さんも古川さんもいたんだから、
サインもらえば良かったんだよね‥」「あ‥(笑)」
帰りのバスではずっとニタニタしてた。自然に。気付くと。
そして着いた仙台は、雨になっていました。

*