北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2024.10.19 『長官山』(チョウカンザン・254m) 雨降りは直近で・・・
先週の土曜日は、
Hiromiが信念をもって取り組んでいる、
食事療法による体質改善の、
最も辛いメニューを終える寸前だったので、
無理をすることのない山へ。
それまでの5日間は、
Hiromi手作りの特製スープだけで頑張ってきたHiromiだ。
本当に意志が強い。
そんな食事療法による成果が、
自覚できるほど顕著に表れていると言うから、
努力の結果が励みになっているようだ。
そしてこの年寄りには、
弱ったHiromiの方が助かる。
そんなわけで、
この日は夕張の楽な山と決めて、
Hiromiを迎えに行った。
但し、天気予報は終日雨だ。
雨が降り続くいや~な空模様の下、
夕張に向かって走っていると、
馬追丘陵を越えるころ、
周囲の紅葉がずいぶん色付いているのを目にし、
私が「どうせ雨だもの、ここでいいべやあ!」、
と言うと、
空かさずHiromiも、
「いいね、いいね!」。
即変更!
この機転の良さが我々の山登りだ。
馬追丘陵の「長沼スキー場」に行き、
スキー場麓に駐車。
広い舗装道路を歩き出した。
この日はここから「長官山」を往復してやめることにした。
スタート時点で雨はほぼ霧雨状態。
気温が低いので、
雨具着用も問題ない。
思えば久しぶりの「長官山」だ。
「長官山」は我々のトレーニングコースで、
何年か前には、
一日に12回登ったことがあった。
まる一日かかったっけ。
広い舗装道路を歩いて行くと、
突然路肩にゴミの不法投棄だ!
見ると長沼町、南幌町、由仁町の共通ゴミ袋だ。
そしてHiromiによると、
これは「燃えるゴミ」用の袋だと言う。
半透明のゴミ袋は中が透けて見え、
燃えるゴミだけではなく、
炭酸飲料の缶も混じっている。
それを見たHiromiが推測したところによると、
燃えるゴミの袋に不燃物まで入れて、
ゴミステーションに出したものだから、
清掃会社が回収を拒否して置いて行った。
それをゴミ袋の主が不法投棄したのだろう、と。
「自分さえよければいい」、
と言った全くどうしようもない輩がいるものだ!
これを投棄した輩が、
一般人に紛れて知らぬふりをし、
街で暮らしていると思うと、
ああ腹が立つ!
舗装道路を上がって行くと、
右手に「長沼スキー場」の斜面が広がる。
スキーシーズンを前にして、
ゲレンデ全体の草刈りを終えていた。
またスキーシーズンには、
大勢の人で賑わうだろう。
周囲の木々の葉が色付き始めた中を歩いて行くと、
車道の分岐が現れるので、
舗装道路を離れて砂利道に入った。
するとドングリがたくさん落ちていた。
やはり今年はドングリが豊作に違いない。
この後もずうっとドングリの道が続いた。
そして周囲の紅葉が更に美しくなる。
ただ、まだ少し早く、
紅葉が色を染めないので、
赤がほとんど見られない。
紅葉の盛期まではまだ一週間を要するだろう。
途中の「文学台」入口に、
自転車乗り入れ禁止の貼り紙があった。
マウンテンバイクで、
遊歩道を走行する輩がいたのは確か!
いつも危ないと思っていた。
ようやく貼り紙が備えられてよかった。
一旦「文学台」に寄ってみたが、
濃いガスに包まれて何も見えなかった。
すぐに引き返して、
再び遊歩道にのった。
そしてドングリ敷き詰めロードを歩き、
「長官山」へ。
「長官山」のピークに立っても、
全く何も見えない。
そりゃそうだ、
雨が降っているんだから。
つまらないのですぐに引き返した。
復路も「文学台」入口から、
舗装道路に出るまでの紅葉ロードが楽しい。
黄色と緑の世界もいいものだ。
そんな並木道を歩いていると、
とうとう雨が上がった。
ようやく雨具のフードを外して歩く。
そして、もう駐車地に近いころになって、
また不法投棄だ!
スタート直後のゴミ袋とは反対側だったので、
登路では気付かなかったが、
ガードロープの外側に、
茶碗やどんぶりと言った、
瀬戸物の不法投棄!
本当にひどい輩がいるものだ。
毎年目にする不法投棄。
いっそのこと「この道路を閉鎖してしまえばいい」、
とさえ思ってしまう。
最後は広く長い直線道路を下って駐車地へ。
後始末をしているとまた雨が降り出した。
その雨は結局天気予報通り終日止むことはなかった。
2024.10.14 『人漁山』(ニンリョウヤマ・487m)~『十三哩』(ジュウサンマイル・258m) 年々藪が濃くなる!
10月の三連休最終日は、
久しぶりに夕張で「人漁山」に登ることにした。
この日も晴天でねえ。
この三連休は晴天に恵まれた。
早朝Hiromiを迎えに行き、
夕張へと車を走らせた。
そして夕張市十三里地区で、
「夕張川」に架かる「十三里橋」手前で、
JRの踏切を渡って狭い市道に入った。
すると頭上を道東自動車道が走っているので、
その真下の空き地を駐車地とした。
「人漁山」に登るときは、
四季を通じてほとんどここを駐車地としてきた。
駐車地の気温は7時半で3℃しかなかった。
上下雨具着用でスタート。
まず500mほど舗装された市道を、
南に向かって歩く。
そして高速道路の下を潜れる部分で藪に入る。
高速道路の下を潜り抜けると、
左右に二本の尾根が現れる。
いつもはここで左手の尾根に取り付くのだが、
この日は右手の尾根を登ってみることにした。
一旦沢形に下って尾根に取り付いた。
これを少し登って高度を上げて行くと、
急に笹が濃くなり、
「こりゃあ失敗だったかな?」、
と少々後悔した。
しかしそんな笹原は長く続かず、
突然古い作業道に出た。
これはラッキーとばかりに、
その上を歩いて行く。
そして最後は少々の藪を抜け、
上部を走る林道に出た。
予定通りだ。
ところがここでミスをした。
林道から更に上へと伸びる作業道があり、
それを利用すると楽なのだが、
その入口がここで出合った林道の、
更に先にあると思い込んでしまった。
実際には後方にあったようで、
先に進んでもそれは見つからなかった。
通常とは違う尾根に取り付いたせいだ。
そこで登れそうなところを見つけ、
かなり急だが強引に登った。
滑る斜面で笹の茎を握りしめて登る。
そして薄い藪を抜けると、
前述の作業道に出た。
辺りは針葉樹林で藪がひじょうに薄い。
作業道を歩いて「人漁山」の基部に達したので、
作業道を離れて藪に入った。
笹が濃い藪だが、
その密度が以前より増している。
確実に濃くなっている。
思えば無積雪期に最後に登ってから、
もう3年くらいになるか?
藪に入って斜度のある斜面を登る。
樹木が切れて太陽光がまともに当たるので、
笹も元気で勢いがいい。
濃い笹が逆目でなかなか進めない。
林道では前を歩くが、
藪に入ると後ろに着くHiromi。
その姿が藪の中で見え隠れする。
そして高度を上げ、
藪が薄くなったころHiromiが前に出た。
少し登ると尾根上に上がり、
藪は更に薄くなった。
これを南方向に歩き、
四等三角点「人漁山」。
四季を通じて立ってきたピークだ。
しかし無積雪期は久しぶりだったので、
標石周りが笹に覆われていた。
ハサミを出して笹刈り!
このピークへの登りでずいぶん汗をかいた。
私は雨具を脱ぎ、
上だけシャツを着替えた。
「人漁山」からは一旦林道に戻り、
その林道を更に1kmほど歩き、
再び藪に入って、
「十三哩」経由で下山する。
周囲の紅葉は、
やはり色付きが遅く、
いったいいつになったら美しくなる?
そう考えながら歩くも、
太陽が力を発揮して暑い!
林道を離れて藪に入った。
「十三哩」へと続く尾根筋の藪は、
以前歩くのが苦ではなかった。
しかし今回は笹の勢いが増して、
密度も丈も増して、
以前よりずいぶん歩きにくくなった。
このままではいずれ、
ここも歩けなくなるんだろうな、
とちょっと寂しい気がする。
そんなことを考えながら歩き、
四等三角点「十三哩」。
この標石も笹に埋もれてしまっていたので、
ハサミで笹刈りをした。
四等だもの、
誰も訪れる人はいないよねえ・・・
「十三哩」から駐車地は近い。
急な尾根を下り、
一気に高度を下げて、
高速自動車道下の駐車地を目指す。
ところがこのルートも笹の密度、丈が増し、
進行に四苦八苦する場面も。
それでも距離が短いので気が楽だった。
藪を抜けて広い原野に出た。
するとその先の高速道路下に車が見える。
ここで周遊ルートが完結した。
十分楽しめるいいルートなんだが、
今後藪の勢いが、
更に増していく様を見届けたい、
夕張の山だもの・・・
2024.10.13 『二番川』(ニバンガワ・290m) こんなところで通報された!
10月の三連休中日は、
Hiromiが急遽仕事がらみで、
自由が利かなくなってしまったので、
一人で樺戸山地に出かけてみた。
当別町から道々を走り、
青山奥地区へ。
そこには地理院地図に大きく、
「梅村牧場」と記された地域がある。
そこに農道が伸びているので、
これに入って行った。
すると林道の入口が現れるので、
この林道を利用して「二番川」(三等三角点)を往復することにした。
数年前に一度そこには立っている。
ただ林道の入口には駐車スペースがないため、
少し戻って農道横の草地に駐車した。
この奥には離農した農家の廃屋があるので、
その方の農地であったのであろうが、
もう荒れ地と化していた。
当然訪れる人もいないだろう。
しかしこれが間違いで、
後でちょっと面倒なことになった。
駐車地から歩き出すと、
晴天の下気持ちがいい。
雪虫が飛んでいたので、
そっと手の平に載せてみた。
気温も9℃と言うことで、
雨具着用でも暑くはない。
間もなくチェーンゲートを越えて、
荒れた林道に入るが、
もう雑草がはびこり廃道状態だ。
それを少し上がって行くと、
北側に牧草地が広がる。
そしてその向こうには『神居尻山』(947m)が、
美しい姿を見せている。
また背後には『別狩岳』(南・666m)を中心とした山並みが続く。
いいところだ。
この後牧草地は林道の右左に、
次々と現れ楽しませてくれる。
広い風景はとにかく素晴らしい!
牧草地が終わると単調な林道歩きが続く。
そこには倒木があったり、
エゾシカの骨が落ちていたりと、
単調でもないか?
おまけに木々の間から、
『神居尻山』が間近に見えて、
小さな感動!
また、期待した紅葉は、
やはりここでもまだ早かった。
林道のチェーンゲートから歩いて、
約2.5kmほどで「二番川」のピーク基部に達した。
三角点まではわずかな距離だが、
かなり濃い藪だ。
ただ、もう雨具を着用しているので気が楽だ。
そして突入!
笹の密度は濃いが、
茎が細いので予想したほど苦ではない。
笹をかき分けてピークに到達し、
標石を探す。
はじめ濃い笹と多少の落ち葉に隠れて見つからず、
「こりゃやべ!」、
と思ったが、
どうにか見つけられて「ホッ・・・」。
すぐにハサミを出して笹刈りだ。
このピークは東側に樹木がなく、
『ピンネシリ山』と『神居尻山』の姿がすっきり見える。
前回ここに立った時のことを、
まるで覚えていないが、
いい山じゃないか!
ピークから林道に戻り、
復路に入るが、
この復路では往路で適当に流してきた、
牧草地の風景をじっくりと楽しむことにしていた。
緑一面の広い牧草地は、
どこも実に美しい。
夏の間は牛を放牧していたのであろう。
ところどころに牛の大きなフンが落ちている。
それを踏まぬよう、
景色ばかりに気を取られてはいられない。
そして牧草地の一角で、
早めの昼食とした。
いつものように、
カップ麺と手製のハムサンド。
広い風景の中での昼食がまたいい!
広く美しい牧草地の風景を堪能し、
林道に戻って下っていると、
何やら拡声器から流れる声が聞こえてきた。
はじめは何を言っているのかわからなかった。
山菜やキノコ採りに対する注意喚起だろうか?
そして更に下って行くと、
言っていることがはっきりした。
「〇〇〇〇番のフィットの運転手さん、
至急車まで戻ってください!
こちらは札幌北警察署です!」。
ええーっ!?
俺、なんか悪いことしたっけ?
「面倒なことにならなきゃいいけど」、
と思いつつ急ぎ足で下る。
林道ゲートから直線の農道まで戻ると、
遠くに警察官と思われる姿と、
小さなパトカーが見えた。
そして近付くと警察官が、
「フィットの運転手さんですか?
山菜採りですか?」、
と切り出してきた。
問題は私が駐車した位置だった。
農道から逸脱して車を停めたところが農地で、
その持ち主から通報を受けてやってきた、
とのこと。
通報した地主も来ていて、
かなり怒っていた。
こちらは謝罪するしかないので、
帽子を取って丁寧に謝罪した。
そして先方が更に問題視していたのが、
私が山菜採り目的で入山したのではないか、
と言うことだった。
自分が所有する山で山菜採りとはけしからん、
と言うわけだ。
ところが思いもよらぬ、
ただの山登りということが判明し、
地主も警察官も肩透かしを食らわされた、
と言った様子だった。
結局ただの山登りなら、
何の問題もないと言うことで、
すぐに放免された。
しかし、地主は自分の土地に駐車したことを、
いつまでも憤慨したままだった。
ただの原野だと思っていたんだがねえ。
駐車地には十分気を付けよう。
2024.10.12 『美唄山』(ビバイヤマ・987m) 6年ぶりの静かな峰へ!
先月後輩のY澤から連絡があり、
美唄市の「美唄ダム」と、
芦別市の「三段の滝」を結ぶ、
道々135号線が開通したと言う。
この工事には37年と言う、
実に長い年月を費やしたらしい。
道々135号線の開通で、
『美唄山』の登山口まで車が入れるようになった。
それで久しぶりに登ってみることにした。
『美唄山』に登るのは、
今回が10度目になろうか?
同行のHiromiも5度目になる。
ただ、最後に登ってから6年が経過している。
私がこの山に初めて登ったのは、
20数年前のことになる。
その当時は「美唄ダム」から、
どろんこの林道を走って登山口まで車を入れたものだ。
そんな『美唄山』には、
20年前に通勤途中で転倒して骨折後、
登山をやめてしまった女房も、
一緒に登ったことがあった。
その後「美唄ダム」から先は広々とした、
立派な舗装道路ができ、
登山口近くまでそれが出来上がったので、
MTBを利用したり、
ダムから登山口までの約5kmを、
徒歩で行き来して登ってきた。
しかし近年はダムから先への、
立ち入り自体が禁止されてしまったため、
ただただ道々の開通を待つこととなった。
10月の三連休は三日間とも天候が安定していた。
その初日の朝Hiromiを迎えに行き、
高速自動車道を利用して美唄に向かった。
そして美唄インターで高速道を出て道々へ。
「美唄ダム」までの道は、
これまで舗装はされているものの、
狭くて路面も荒れていた。
しかし今回走ってみると、
全てが拡幅されて実に立派な車道となっていた。
そんな新しい道々を走ると、
すぐに登山口へ!
登山口には10台ほど駐車できそうだ。
道々の開通で登山者が押し掛けるのではないか、
と心配して出かけたが、
登山口に他の車はなかった。
そして7時30分、なつかしい林道を歩き出した。
このルートは林道を歩き、
渡渉地点から古い作業道に入る。
その作業道奥でようやく登山道となる。
期待した紅葉はいまだ深まらず、
ちょっと残念な気持ちで歩く。
林道の路面は雑草に覆われて、
ずいぶん荒れたものだ。
途中までむりやり入り込んだ、
クロカン四駆のものと思われるタイヤ痕が残っていたものの、
長くは続かなかった。
8時10分、2.4kmの林道を歩いて渡渉地点へ。
そこを流れる「下股沢」の水量は少なく、
渡渉は容易だ。
またこの沢の蛇行と枝沢の合流で、
3度の渡渉を繰り返すことになる。
そしてその後は沢を離れ、
自動的に古い作業道に入って行く。
この作業道の荒れ方を心配していた。
かつては古い作業道として、
歩くことには何の支障もなかったが、
今は笹がかぶって鬱陶しい部分がかなり出てきている。
そんな中では先を行くHiromiの姿が、
スッポリ隠れて見えなくなる。
ただ、思ったほど笹が濡れていなかったことが救いだ。
笹が鬱陶しい作業道跡を1.4km歩くと、
8時40分、ようやく本来の登山道入り口となる。
そしてここから標高差200mの急登が始まる。
斜度がきついため、
両手をついて登る場面も!
また、登山道と言うより踏み跡程度と言った方が適格で、
ひじょうにわかりづらい箇所もある。
要はどこでもいいから、
急登に耐えて登りきってしまえばいいのだが、
踏み跡を外れると足もとが不安定で、
なかなか先には進めない。
急登に耐えて登りきると、
高度が800mを超えている。
そして目指す峰が視認できる。
ただ、また辛いアップダウンが待ち受ける。
一旦30mほど下って、
今度は130mほどを登り返す。
これが急で足もとツルツル!
おまけに頑強な笹の中にあり、
視界が全く効かない。
前を行くHiromiの姿が全然見えない。
辛い急登に耐えて登りきると、
前峰のピークとなる。
昔ここに標識が立っていたと思うのだが・・・
東向きの進路を北に変え、
笹のトンネルを抜けると、
前方に目指すピークと、
そこまでの稜線が目に飛び込んでくる。
何ともいい眺めだ。
そんな稜線を進んで行くと、
背後に雄大な風景が広がって行く。
そして登るほどに左右の風景も広がる。
風景を楽しみながら歩き、
10時05分、『美唄山』(一等三角点:美唄山=ビバイサン)。
北から東にかけて大雪山、十勝連峰、夕張山地の山並みが広がり、
西には樺戸山地や増毛山地の風景が広がるが、
この日は西側がガスに包まれて見えなかった。
雄大な風景を眺めながら、
早い昼食として下山を開始。
下山早々南の風景に吸い込まれていく感覚だ。
稜線から前峰へ。
そして深い笹の中で思い出した。
Hiromiが生まれて初めて山菜採りをし、
自宅に持ち帰った山菜を、
これまた初めて処理して食べたのが、
この下りで採ったタケノコだった。
もう10年近く前のことだ。
急な下りは慎重に!
その後はただ淡々と歩いて、
12時25分、駐車地へ。
駐車地に戻っても他の車はなかった。
結局この日は我々だけだった。
まだ静かな山を楽しめたことに感謝!
ただ、登山道のある山で藪漕ぎはちょっと・・・
まあ、人がいなくて楽しかったけどねえ!
2024.10.9 『雨霧山」(アマギリヤマ・509m) 紅葉が深まらないねえ・・・
先週の水曜日は、
また仕事が暇なので有給休暇を取得した。
そして紅葉の様子でも見てみるか、
と『雨霧山』に登ってみることにした。
『雨霧山』は夕張市と栗山町の、
境界線上に位置する山で、
夕張市と栗山町のどちらからでも、
林道を利用して登ることができる。
またその山容は同高度の山間部にあるため、
夕張市からも栗山町からも確認しにくい。
この日はより近い栗山側から登ることとし、
栗山町東山地区へと車を走らせた。
栗山町東山で町道奥から農道に入った。
田園地帯の中に続く農道を走って行くと、
突然目の前にエゾシカの防護柵ゲートが現れる。
そしてそのすぐ手前には、
農地の片隅に駐車できるスペースがある。
もう農繁期も過ぎたため、
農業従事者が来ることはないだろうと、
そこに駐車した。
駐車地からすぐにエゾシカ防護柵を越えて、
「雨霧林道」に入った。
エゾシカ防護柵ゲートのすぐ奥に、
施錠された林道ゲートがある。
「雨霧林道」はここから始まって、
『雨霧山』の頂上部付近を最高標高とし、
その後は夕張市南清水沢に向かって下って行く。
栗山側からのルートは『雨霧山』の山頂まで、
およそ8kmの長い林道歩きとなる。
林道を歩き出すと、
いきなり地面にドングリがたくさん落ちていた。
それもやけに粒が大きい。
こんなサイズのドングリを目にしたのは、
おそらく初めてだと思う。
ヒグマがこれを見つけたら喜んで食べるだろう。
林道を歩いて行くと、
「東山川」に架かる橋を渡るが、
その橋の欄干には、
「築別川」と書かれたプレートが貼り付けてある。
これを目にするたびに首をかしげてしまう。
地理院地図では、
そこを流れる川を「築別川」ではなく、
「東山川」と表記している。
更に地理院地図ではこの川の一本北側に、
「築別川」と記された川がある。
そしてこの両川は、
もう少し下流で合流することになる。
この橋が竣工されたのは昭和42年。
そのとき関係者が誤って、
「東山川」を「築別川」と勘違いして、
プレートを作ってしまったのだろう。
林道を歩いて行くと、
期待した紅葉は全く進んでおらず、
逆に緑が美しい。
そんな中でぬかるみにヒグマの足跡が現れた。
それを追うように歩いていると、
大きなフンの塊と、
今度はこちら向きの足跡が現れた。
今年はこの林道を利用した林業が活動していないので、
ヒグマも我が物顔で歩き回っているようだ。
林道の路面に残っていた1台分のタイヤ痕が、
200辺りで消えた。
そしてその先は荒れだして、
深い雨裂が続いたり、
崩壊箇所が現れるようになった。
先月の大雨がもたらした被害だ。
あの雨はここ夕張が、
全道で最も降水量の多い地点である、
と報道されていたことを思い出した。
林道崩壊箇所を過ぎると、
斜度が増して高度を稼ぐようになる。
そして林道は大きく蛇行を繰り返して遠回りをする。
一旦西の端まで伸びた林道が、
北から南方向へと回り込む。
すると目指す「雨霧山」のピークが見えてくる。
また遠く西側の田園風景も見えてくる。
上部から眺める山肌も、
紅葉が深まっていない。
それにしても林道上の草が増えたものだ。
全く車が走行していないと言うことだ。
栗山側は雨裂や決壊があるし、
夕張側も落石で走行できないのだろう。
「雨霧林道」の最高標高で、
「雨霧支線林道」に乗り換えた。
すると間もなく「雨霧山」の頂上部基部に達した。
そして踏み跡を辿ってピークへ。
『雨霧山』(二等三角点:鬼奥峠=オニオクトウゲ)。
もうずいぶん回を重ねて立つピークだ。
と、ここで三脚の部品が欠落しているのに気付いた。
以前使用していた三脚も、
同じ部品をなくした。
それでピークから尾根筋を下って、
ショートカットすることをやめ、
林道をそのまま下りながら、
なくした部品を探すことにした。
そしてそれを探しながら歩いていて思い出した。
前回なくした三脚の部品も、
この林道を歩いている時だったと!
「雨霧林道」の呪いか・・・
長い林道を淡々と歩いた。
終盤を迎えた橋のプレートを再び目にした。
そこには「昭和42年竣工」、
と書かれていた。
昭和42年と言えば、
私が小学生から中学生になった年。
約60年前のことだ。
いやあ、歴史を感じるねえ!
そして俺も歳とったなあ・・・
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