北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2019.11.4 『貫気別山』(994m) ルスツスキー場「Mt.Isola」に登る
三連休最終日の月曜は、
『貫気別山』南側の林道脇で目覚めた。
ただ標高800mある駐車地は夜間にマイナス気温まで下がったので、
少々寒さを感じ、眠りが浅くて起きるのが辛かった。
『貫気別山』はルスツ高原スキー場の東地区にあって一等三角点を有する。
スキー場ではこのピークを「Mt.Isola」と呼んでいるらしい。
スキー場大好きの我々なので、
本来はスキー場を登るはずなのだが、
この日は所用で早く帰らなければならなかったので、
地形図から林道を読み取って上部まで車を使った。
月曜の朝7時05分、
スキー場に続く作業道分岐近くに駐車してスタート。
天気予報では昼ころから雨が降り出すとのことだったが、
とりあえず朝は晴れており、
三連休を三日とも晴天の山歩きを楽しめることになったことを感謝!
駐車地から少し歩いて作業道に入った。
この分岐にはゲートが設けられていないので、
車で入ることはできるが、
時節柄いつスキー場の作業車が入るのかわからないので、
車での進入は避けたほうがいい。
作業道を200mほども歩くと、
スキー場の滑走斜面が現れたので、
ここは広いスキー場を登ることにした。
そして登って行くとゴンドラ駅終点に出た。
ただ大きなスキー場で、
更に西のピークと思われるところにも駅舎が見える。
広いスキー場を歩くのは気持ちがいい。
霜柱が立って一歩一歩グサグサと音がする路面を歩き、
背後に広がる広大な風景を楽しみながら、
遠くに見えていた駅舎あたりに着いた。
早速三角点を探すが、これは容易に見つかって、
7時45分、『貫気別山』。
帰宅して点名を調べてみると、
一等三角点「風防留山」となっていた。
三角点から下ろうとすると、
我々とは別方向のスキー場から単独の女性が登ってきた。
こんな山に人が登ってくること自体不思議なのに、
女性が一人でということに驚かされた。
そしてしばらく立ち話し。
小樽からやってきた山岳会所属の女性だった。
聞けばこの前日、ニセコで『イワオヌプリ』に登ったとのこと。
我々が下山して後片付けをしている時に、
ガヤガヤと下ってきた10名ほどのグループの中にいたことを知って、
またまたビックリ!
いつかまたどこかの山で会えることを期待して別れた。
広くて気持ちの良いスキー場を下り、
まだ凍結したままの作業道を歩いて、
8時40分、駐車地。
この後速やかに帰途につき、
所用を済ませて夕方「サイゼリヤ」で反省会。
そこで二人して晴天続きの楽しい三連休だったことに感謝した。
2019.11.3 『ニトヌプリ』(1,080m)~『チセヌプリ』(1,134m)~「長沼」~「神仙沼」~「大沼」
三連休中日の日曜は、
ニセコの五色温泉近くで目覚めた。
真っ黒い雲が目指す山並みにかかっており、
雨が降りだしはしないかと心配になる。
この日の予定は、ニセコの山巡り沼巡り。
表題の順に歩くこのルートは、
私は5度目、Hiromi も3度目になる気に入ったルートだ。
観光化が進むニセコ山系だが、
シーズン中は人が多くてなかなか足が向かなくなった。
しかし、「ニセコパノラマライン」が冬季通行止めに入った今が狙い目と判断した。
7時15分、五色温泉奥の、
『イワオヌプリ』登山口をスタート。
『イワオヌプリ』の裾をかすめて、
まずは『ニトヌプリ』を目指す。
なんだか大腿に疲労が残っており、ひどくだるい。
夏場の不調からは脱したものの、
ちょっと登るとすぐに疲労が残る。
筋肉が老化しているのだから、
回復力も低下するのは当然だ、
と受け入れざるをえない。
最初の『ニトヌプリ』で早くも辛い思いをして登り、
8時25分、『ニトヌプリ』。
心配していた黒雲は去っていた。
そして天候が快方に向かう予感!
『ニトヌプリ』を後にして一旦200mほど下り、
既に冬季通行止めに入った、
「ニセコパノラマライン」に下り立つ。
地面はまだ凍ったままで、
足元にゴロゴロしている岩や石も、
濡れた表面が凍って滑る。
これが怖くて下るのに時間がかかる。
それでも登るよりははるかに楽で、
おっかなビックリのHiromi の先にたって下る。
ニセコパノラマラインまで下ると、
広く車が来ることがない車道を少し歩いて、
反対側の『チセヌプリ』登山口から再び入山する。
ここから標高差約300mの急登だ。
『ニトヌプリ』の登りに苦労した大腿も、
スポーツドリンクを飲んで回復した。
黙々と登っていくが、
大きな岩がゴロゴロしている登山道は時間がかかる。
ただ、登るほどにダイナミックに広がる背後の風景が素晴らしく、
登りの辛さを軽減させてくれる。
素晴らしい風景を楽しみながら、
9時45分、『チセヌプリ』。
この頂上は広いので、展望はきかない。
『チセヌプリ』からは『シャクナゲ岳』方面へ下る。
この下りで目にする『シャクナゲ岳』と、
その奥にそびえる『目国内岳』の山岳風景が素晴らしい!
私が最も好きな山風景のひとつだ。
そんな風景を楽しみながら下り、
「湯本温泉登山口分岐」まで下ると、
湯本温泉登山口からの登山道は笹に覆われ、
間もなく廃道になることを思わせた。
この分岐から「長沼」までの緩やかな下りが、
常にドロドロの登山道で長い。
しかし全く人がいない今、
何の不満を抱くこともなく、淡々と下って行く。
更に木々の葉が落ちてしまったので、
木の間越しに早くから「長沼」が見えた。
10時35分、「長沼」。
いい風景だ。
登山道を外れ、湖岸を歩いた。
以前から「長沼」の風景は好きだったが、
この日はこれまでで一番いい。
美しい「長沼」の風景を楽しんだあとは「神仙沼」へ。
10時50分、「神仙沼」。
ひとっこひとりいない「神仙沼」は初めてだ。
人がいない風景はいい。
このあとは「大谷地」に向かい、
また一旦ニセコパノラマラインに降り立つ。
そしてすぐ笹原に続く山道に入る。
しばらく平淡な笹原に続く道を歩いて、
緩やかな登りに入る。
これが記憶の中より長くてきつい。
相変わらず元気いっぱいのHiromi は、
この日もお構いなしにどんどん先を行く。
その後少々下って、
11時55分、「大沼」。
予定通りここで昼食だ。
いつものラーメンタイム。
そして腹を満たしてまた歩く。
小さな一山を越えて硫黄鉱山跡地へ。
それからの最後の登り返しがまたきつい。
これまでにこのルートを歩いて、
この日ほど辛かったことはない。
それでも一歩一歩歩を出せば、
いつか目的地に着く。
辛い登りに耐えて、
『イワオヌプリ』の西斜面をトラバース。
あとはゆっくり下って、
13時40分、駐車地。
いやあ、辛い15kmだったが、
天候に恵まれて素晴らしい風景を堪能できた。
しかし、Hiromi はまだ体力をもて余している様子。
絶対いつかこいつに殺される・・・
ニセコ駅前の温浴施設に入ろうとしたら閉館中だった。
閉館は12月初旬まで続くとのこと。
しょうがないので真狩温泉で汗を流し、
ルスツ高原に車を走らせた。
2019.11.2 『有珠山』(733m) 何度登ってもいい山だ
11月に入って最初の週末は今年最後の三連休。
急激に気温が低下する予報に従い、
若干南を目指すことにした。
『有珠山』には毎年登っているような気がしていたが、
山行記録で振り返ってみると、
最後に頂上に立ってから2年が経過していた。
また、『有珠山』の裾には素晴らしい紅葉が広がることを数年前に確認し、
それ以来その紅葉目当てで登ってみるも、
盛期はその年によって異なり、
なかなか再び目にできないでいた。
それが一週間前にToshiのブログで良い情報を得た。
これは久しぶりに「黄金の回廊」を歩けるかな・・・?
2日(土)の朝Hiromiを迎えに行き、伊達市を目指した。
駐車場には先行者の車が1台のみ。
意外と少ないが、それ以外にも先の登山ポスト付近に止める登山者がいる。
いつも思うのだが、駐車場に指定されたところから、
わずかばかりの距離を何故歩けない?
不思議でならない。
9時40分、入山して即落胆!
期待していた黄金の回廊は、
黄金どころか全く冴えない。
クヌギを中心とした木々の葉が色付かず┅
しかし足元にはふかふかの落ち葉じゅうたんが続く。
どうやら今年は完全に色付かないまま散っていくようだ。
自然が成せる業にお付き合いするのは難しい。
紅葉をあきらめたあと、
外輪山まで1kmという地点で林道と交差するが、
そこから外輪山は目指さず、
林道を西に進んで外輪山を遠巻きにして、
西の急斜面に取り付く。
ふかふかの芝状斜面を登る。
そして青い洞爺湖を背に薄いブッシュを漕いで、
北の外輪山西の端に立つ。
ここまで登ると360度の素晴らしい風景が広がる。
もう何度も登って見慣れた風景ではあるが、
いい風景というものは、
これまた何度目にしてもいいわけで・・・
その後はしばらく南に向かって、
ナイフリッジの外輪山縁を歩き、
適当なところから北にそびえる頂上をめざす。
登山道があるわけではないが、
どこでも歩けるので、
独自のルートを刻むことになる。
今は常にHiromi が前を歩いているので、
それはそれで極力何もいわず、
黙ってルート取りを見守ってあとにつく。
ただ納得できないところは私の意思に従って歩を進め、
Hiromi が修正してくるかっこうだ。
そんなことを繰り返して、
11時40分、『有珠山』。
少々風は冷たいがいい天気に恵まれた。
記念撮影をして即下山開始。
いつものようにガレを下った。
かつては登山道とされていたガレ場も、
年々ブッシュがはびこって歩きずらい。
そして火口源に下り、
風がなくなったところで昼食とした。
ゆっくり昼食を摂ったあとは、
火口源を縦断して外輪山南の縁に上がった。
振り返る北外輪山の迫力あること!
その後は林道を下る。
ただ淡々と、しかし楽しく会話しながら。
木々の葉が落ちて木の間越しに下界が見下ろせる。
13時45分、駐車地。
何度も登ってきた山であっても、
また今回も楽しめたことに、
二人して満足してニセコに向かった。
2019.8.14 『カニカン岳』(981m) 盆休山旅⑥ー④
14日(水)の朝起きると空はどんよりと曇り、
辺りには低いガスがたち込めて周りの山が何も見えない。
美利河ダムの駐車地から約10km車を走らせて、
『カニカン岳』の登山口に到着。
そこまで山合に入るとただのガスではなく、
既に霧雨状態で不快だ。
そのためか人気の山と思われるが人はいない。
8時10分、登山口をスタートした。
この山も我々にとっては初めてだ。
しかし私にとってはこれが4度目のアプローチとなる。
過去に3度この山に登ることを拒絶されてきた。
最初に登ろうとしたのが約20年ほど前になろうか?
忘れもしない11月3日、突然の大雪に見舞われ、
登りだしたものの半分も進まないうちに積雪が膝より深くなってあきらめた。
その10年後くらいに再び訪れたが、
美利河ダムで冬季通行止めとなっていて断念。
更に一昨年Hiromiと登る予定で訪れるも、
今度は災害のため美利河ダムゲートから少し奥で通行止めとなっていてた。
同じ山に3度登ることを拒絶されてきたので、
霧雨の中全くモチベーションが上がらなくとも、
登らずにそこを立ち去る気にはなれない。
スタートして広葉樹林帯の中を緩やかに登って行く。
これといって特徴のない登山道歩きが続く。
周りが樹林に囲まれて見通しが効かない中、
濃いガスを伴うと何とも言えない閉塞感を感ずる。
おまけに霧雨は本降りとなり・・・
スタートして3合目までが長かった。
それを過ぎて4合目を過ぎると、
「今までのはいったいなんだったんだろう?」、
と思えるようなテンポ良さで次々と合目表示版が現れる。
そして7合目を過ぎると傾斜がきつくなり、
突然東斜面が開け、ガレ場の急登となる。
これがズルズルと足を滑らせ、
設置されたロープの世話にならない訳にはいかない。
9合目でハイマツ帯となって再び視界を遮る。
頂上のすぐ手前ではっきり開け、
晴れていたならどんな風景が見られるのかと、
想像を膨らませるも、
雨と草木の水分が全身を濡らして不快だ。
10時05分、『カニカン岳』。
何も見えない頂上で、人真似のバウムクーヘンタイム!

そして直ちに下山を開始した。
急な箇所は滑るので慎重に下る。
その後はただ黙々と歩を進め、
Hiromiなんか終いに走り出し、
11時35分、登山口。
尚も降り続く霧雨の中、
急ぎ片付けを済ませて美利河温泉へと急いだ。
温泉施設で昼食をとって入浴。
雨予報が続く道南を離れてルスツ高原まで戻ることにした。
今回は日々午前中で山行を消化しているので、

午後余裕をもって行動できる。
この日も高速自動車道を利用することなくゆっくり車を走らせ、
途中で夕食を調達してルスツ高原の車中泊地に着いたのが、
まだ早い16時ころだった。
そこで翌日に登る山へのルート探索。
しかし思ったようなルートが見つからないので、
夕方の外気温が18℃。
前夜より6度も低く寒いくらいだった。
2019.8.13 『毛無山』(750m) 盆休山旅⑥ー③
13日(火)の朝、登行意欲をなくした『駒ケ岳』の直近に、
Hiromiがガイドブックより『毛無山』という山を見つけた。
ところがこの山は「毛(草)無し」どころか毛だらけで、
途中でリタイアすることになった。
私の頭の方がよっぽど「毛無し」だわぁ・・・
国道227号線を函館から厚沢部町方面に走り、
「中山」を過ぎて6kmほど走った左手に、
広い駐車帯が現れる。
なかなかわかりにくい登山口をようやく見つけて、
7時30分、駐車帯をスタート。
この大野川は川幅が広く、渡渉は困難だ。
しかしそこには立派な吊り橋が架けられており、
安心して渡ることができる。
その後は広葉樹の疎林に刻まれた登山道を登って行くのだが、
これがまた美しい道で雰囲気がいい。
ところがそれも長くは続かず、
背の高い笹に覆われた部分が出てくる。
そしてそんな中をかき分けていくと、
地面には真新しいヒグマの掘り返しが見られる。
その数が次第に増して行くので、
ホイッスルを吹きながらの登行となる。
やがて登山道は、
8時20分、5合目で「大石の沼」を見る。
この沼にはこれまでの地元歴史の中で、
ある言い伝えがあるようだ。
5合目を過ぎて登って行くと、日当たりの良い斜面に出たとたん、
凄まじい草が生い茂っている。
登山道は全く見えず、一歩一歩草をかき分けての足元探りだ。
そしてヒグマの掘り返しが益々数を増す。

それでも何とか前進しようと踏ん張るが、
草の密度が増して抵抗が次第に大きくなる。
頭までスッポリと草や笹に覆われてしまうHiromiは、
とっくに撤退モードに入っている。
これはもう藪屋さんでなければ無理だ。
8時50分、CO.570でリタイアを決めた。
ちょうど6合目辺りか。
草薮から脱出して「ホッ・・・」
ゆっくり下って、
9時50分、駐車地。
この山に登る前にこれを登った後、
国道を挟んで向かいの『二岐岳』にも登るつもりでいたが、
もうそんな気はサラサラ失せ、
ちょっと山から離れたい気分。
まだ早い時間だったので、
私の職場の同僚が帰省している厚沢部町でチョロチョロしたあと、
翌日予定の『乙部岳』登山口を確認し、
乙部町に戻って温泉に入ろうとしたところ、
ラジオから流れてきた天気予報が、
翌朝の渡島南部の雨を伝えてきた。
迷わず北へ移動!
今金町の「美利河温泉」で汗を流し、最寄りの美利河ダムそばで車中泊。
この夜は夜遅くまで外気温が24℃のままで、
エンジンを切ることができず参った。
2019.8.12 『横津岳』(1,167m)~『烏帽子岳』(1,079m)~『袴腰岳』(1,108m) 盆休山旅⑥ー②
12日(月)の朝、
『横津岳』の車道ゲートそばで目覚めた。
前夜ここに到着したときはガスに包まれて、
全く何も見えなかったが、
この朝はガスが抜けて高曇りとなっていたので、
「ホッ・・・」
7時55分、駐車地をスタート。
山旅はゆっくり寝ていられるのがいい。
すぐに立派なゲートが現れる。
入山届けを済ませてゲート内に入った。
アスファルトの立派な車道が続く。
ゲートから2.5kmで『横津岳』と表記があった。
黙々と歩いて行くと、
やがて前方に頂上の巨大なレーダードームが見えてくる。
そして広い!
広い風景が大好きな我々には、
まるで天国のような風景が広がる。
楽しく歩いて、
8時30分、『横津岳』。
初めて立つ頂上の感動はいい。
このとき多くがガスに覆われ始めたのはちょっと残念だったが。
しばし遊んで次なる目的地を目指した。
アスファルトの車道を快適に歩いて南に向かう。
レーダーやアンテナ施設が全部で3箇所。
その最南端の施設で舗装道路が終点となり、
8時55分、「レーダー横登山口」が現れた。
実際に「レーダー横登山口」と記されている。
文字通りレーダー施設の横から入って行く。
ここからようやく登山道となる。
高低差の小さな1,000m大地を進む。
途中で湿原が現れるが、
ロープで仕切られたそれは水が涸れているようだ。
今年は猛暑だったからなあ・・・
この日もスタスタ前を行くHiromi の後に続いて、
広大な風景を楽しみながら、
9時30分、『烏帽子岳』。
このピークから見えるはずの『袴腰岳』が、
濃いガスに覆われて見えない。
ここまで晴れてくれたが、
それもここまでかと諦めて『袴腰岳』とのコルへと下った。
この下りは笹が元気で、
Hiromi なんか頭まで埋もれてしまう。
「これはどうなるんだあ?」、
と心配しつつ下って行くと、
突然笹刈り跡に出た。
登山道が幅広く笹刈りされている。
実にありがたい!
関係方面の方々に感謝申し上げたい。
おかげで快適に登るも、
傾斜がきつくて辛い辛い!
しかし背後には来し方の雄大な風景が広がる。
正直道南でこんな雄大な風景を目にできるとは、
大変失礼な話しだが全く思っていなかった。
10時05分、『袴腰岳』。
頂上は狭く、南方面の風景だけが望める。
その中で前日に登った『海向山』を、
低いガスに覆われた中から見いだせたことが収穫だった。
また、『横津岳』から見たときはずいぶん遠いと感じたが、
実際に歩いてみると、
見た目ほど時間がかからないことにも驚いた。
それにしても頂に立って、
頂上に立って、
登山口から足元の位置までを全て見通せる山が他にあろうか?
いやあ、いい山だあ!
この山域の風景を見られただけでも、
はるばる出かけた甲斐があったと言うものだ。
そんな豊かな気持ちでHiromi と復路に入る。
天候は回復した。
広い風景の中を歩くのが更に楽しくなる。
11時15分、「レーダー横登山口」。
ここより一つ前のレーダー施設まで戻って昼食とした。
きれいなアスファルトの上はいい。
その後アスファルトの車道を下って行くと、
背後の『袴腰岳』方面は、
既にガスに包まれて見えなくなっていた。
ちょうどよいタイミングで『袴腰岳』に立てたことに感謝!
12時10分、駐車地。
いい山だったあ~っ!
下山後早めに入浴し、
『砂原岳』へと向かった。
しかし登山口に行ってみると、
火山活動が激しいので、
頂上の周囲4km以内は立ち入り禁止となっていた。
この狭い山域で4kmと言ったら、
ほとんど近付けないことになる。
中止して一応『駒ケ岳』登山口にも行ってみた。
すると同様の処置がされていた。
一気に興ざめしてこの両山はやめることにしたものの、
周辺には良い車中泊地が多いので、
ひとまずゆっくり休むことにした。
2019.8.11 『惠山』(618m)、『海向山』(569m) 盆休山旅⑥-①
10日(土)は一気に亀田半島のほぼ南端まで走った。
そして『恵山』の麓で車中泊。
ただ霧雨が降り続き、ひじょうに不快。
その霧雨は翌朝になっても降りやまず、
「こんなところまで走って来たのによ」と、
ホヤかずにはいられない。
何とか霧雨だけでも止んではくれまいかと、
車から出るのをためらっていた。
8時40分、『恵山』の広い駐車場をスタート。
ひどく濃いガスに包まれて、
駐車場の全体が見渡せない。
雨具着用で歩き始めて正解、
歩いているうちに霧雨が本降りになりだした。
晴れていたなら素晴らしい風景を目にできるのだろう、
と思われる景色の中を歩いて行く。
天気は悪いが、そのため観光地である山にも人がいない。
私は『恵山』に登るのは初めて。
ただ、Hiromiは私と知り合う前に一度登っている。
正直なところ観光地としかとらえていなかったので、
予想をはるかに超える登り応えに驚いた。
汗をかきながら、
9時30分、『恵山』。
つまんね!
なんにも見えね!
即下山を開始。
スタスタ下って、
10時20分駐車場。
そのまま駐車場の反対側から『海向山』に向かった。
雨は相変わらず降り続く。
『海向山』側に足を踏み入れると、趣が全く変わる。
『恵山』の火山とは異なり、こちらは緑一色だ。
細い灌木帯を進んでいくと分岐点となり、
頂上を経由して周遊するコースが開削されている。
これを時計回りと決めて登っていく。
長くはない急登が終わって「456mP」に立つ。
しかし予備知識なしに登ったので、
そこが頂上かな? と、間違えそうになった。
とにかく濃いガスで何も見えない。
「456mP」から一旦50m急下降する。
そして約150mを登り返す。
この登りがも最もきつい箇所だ。
ただ、長くは続かず頂上へ。
11時20分、頂上直近地点。
ところがこの頂上をうっかりスルーしてしまった。
登山道沿いから少しだけ外れた頂上を、
見逃して下降を始めてしまったのだ。
もう雨具の中で汗をかき、
不快で不快でたまらない。
小事には構っていられないと言った心境だ。
急な下りを終えると、
また細い灌木帯の中を淡々と歩いて分岐点へ。
ここで一周したことになる。
そして少し歩いて、
12時20分、駐車場。
濃いガスで対向車の前照灯さえよく見えない山を草々に下った。
2018.11.3 『有珠山』(733m) 周遊ルートで雄大な風景を楽しむ
この土日は珍しく素晴らしい天気予報!
こんな予報は今年最後ではなかろうか?
そして私はこの週末も土曜だけの山行。
金曜の終業後、『有珠山』の登山口まで走った。
酒を飲む時間が遅れる、短くなると、愚痴をこぼしつつも、
そこに着いてしまえば、「ああ、頑張って走ってきてよかったぁ」と、
ホッと安堵する64歳。
このブログ中で以前にも触れているが、
加齢とともに早朝の運転がおっくうでたまらない。
だったら、前夜少々無理をしても走っておいた方がいい。
土曜の朝5時55分、『有珠山』の広い登山口手前駐車場をスタート。
めっきり日が短くなった今日この頃、
まだ薄暗く、デジカメのシャッターが鈍い音をあげる。
シャッターのスピードが上がらず、ゆっくりモードで切れるため、
帰宅してパソコンに写真を落とすとブレブレだ。
そこは保険をかけて余分に撮ってあるから問題ないのだけれど。
『有珠山』にはこの時期になると必ず登りたくなる。
それは美しい紅葉をもとめてのこと。
この山の裾では独特の紅葉を楽しめる。
辺りが黄一色に染め上げられるのだ。
それはそれは見事なもので、「黄金の回廊」と表現したくなる。
しかし今年は既に多くの葉が散ってしまい、
期待した素晴らしい光景は望めなかった。
紅葉自体がいつもの年に比べると、美しくなりきれなかったように思われる。
遊歩道を登って行くと、外輪山まで1kmという地点で林道と交差する。
今回はこの林道を西に進んでみることにした。
私の勘では目指す方向に導いてくれるはず。
今回この林道歩きを決めたのは、外輪山に上がってから遊歩道を外れて進むと、
伸びた下草に付着した夜露で衣服を濡らすことを避けるため。
そしてそんな思惑は的中した。
林道は外輪山下部で西の端まで進み、北へ方向を変えた。
その後すんなりと、いつも外輪山から下降して降り立つ地点に到達。
そこでHiromiが「これ楽でしょ~!」。
と同時に目の前にヒグマの糞が現れた。
その量から察してかなり大きな個体のよう。
これには少々驚かされた。
ヒグマの糞なぞ頻繁に目にし、珍しくもないが、
今回は浅い山域と、それにしては大きな個体がそこに存在することに驚かされた。
しかもこの後「有珠新山」(669m)の西斜面に取り付くまでのわずかな間に、
ほぼ同量の糞の山が3箇所も見られた。
辺りは身を隠すもののない殺伐とした光景が広がる。
そんな中をこの糞を落とした大きなヒグマが堂々と歩く。
その光景を山の上から見てみたいものだ。
7時20分、CO.450で「有珠新山」の西斜面に取り付いた。
西斜面を直登すると斜度がきつく、足元も崩れやすいので、
一旦北側に回り、しっかりと草のついた斜面を登る。
この急登は見た目ほどきつくも長くもないので、淡々と登って行く。
そして背後には青い洞爺湖や白い『羊蹄山』の風景が広がる。
7時50分、「有珠新山」。
ここに立つと南の外輪山側に荒々しい風景が広がる。
そんな光景を目にしたあとは北東方向にそびえる「大有珠」(有珠山)を目指す。
踏み跡も何もないが、草地なので自由に歩ける。
なるべく草が邪魔にならないところを歩き、最後は岩石帯を慎重に詰めて、
8時20分、『有珠山』(大有珠)。
天気予報通り素晴らしい晴天で、360度遮るもののない頂上から、
雄大な風景を堪能する。
そして登行時間が短いため、空腹感がないのでそのまま下山を開始した。
下山はかつて踏み跡があったガレを下る。
ところどころにピンクテープが付けられていたので、
今でも登る人がいるようだ。
急なガレを慎重に下り、一旦火口原に降り立つ。
枯れたすすきの火口源を縦断して南の外輪山に上がった。
9時20分、外輪山展望台。
その後林道を伝って下山。
10時05分、登山口。
この登山口に戻ってちょうど一周してきたことになる。
いいルートだ。
10時10分、駐車地。
そこには10台の車が止まっており、
その多くがこれから登るというスタイルだった。
「早くにスタートしてよかった」、と思える光景をあとにして帰途に着いた。
晴れりゃあ山は100倍楽しい!
2018.9.24 『有珠山』(733m) 雨の観光登山
珍しく二週続いた三連休最終日の朝は、
『有珠山』の麓で目覚めた。
空はどんよりと灰色の雲が立ち込め・・・
早朝の天気予報では午後から雨とのこと。
ところが・・・
6時20分、登山口近くの指定駐車場をスタート。
この駐車場にはトイレが設置されている。
回を重ねて登ってきた『有珠山』。
いつもは樹林帯の中に施設された散策路を伝って外輪山に登るのだが、
今回は林道を登って外輪山展望台に向かうことにした。
ただこの林道はそこそこの傾斜があり、
思いのほかきつい登行を強いられた。
汗を拭き拭き、
7時15分、外輪山展望台。
ここは標高476m。
いつもは外輪山を西に詰め、
北に方向を変えて北の外輪山の縁に登って頂上を目指す。
しかし今回はここからすぐ火口原に下り、
火口原を突っ切ってガレ場を直登することにしていた。
雨雲が近付く空からいつ雨が落ちてくるかわからないからだ。
ところが火口原に下りるには、
夜露で大量に水を蓄えた背丈の高い雑草を漕がなければならない。
また、立ち入り禁止の火口原を歩くには、
いくら自己責任とは言え、
Hiromiの真っ赤なザックが目立ちすぎる。
それで東のロープウェーを利用して上がっくる、
観光客用の階段を利用して展望台まで上がり、
そこから頂上を目指すことにした。
この観光客用ルートは、
有珠山ロープウェーの山頂駅から外輪山展望台まで続いている。
そんな散策路をスタスタ歩き、長い階段を登る。
この階段の標高差は130mほどある。
しかし、ガレ場の登行に対して階段というのは、
標高を稼ぐのが速いもので、
アッという間に573mの観光客用展望台に着いた。
7時45分、まだロープウェーの営業時間前だったのが幸いだ。
誰もいない中、柵を越えて頂上に向かう南斜面に取り付こうとした時だ、
ポツリポツリと雨が降り出した。
上空は正に雨雲に覆われている。
全く信用はしていなかったが、
この朝の天気予報では、
午後から雨と言っていた。
よくもまあ、そうちょくちょく予報を外せるものだと呆れ返ってしまう。
雨が降り出した時点で迷わず撤退を開始。
雨はすぐに強くなり、
二人ともベッチャべチャ!
この日は観光半分ということで納得して下った。
登りと同じく下りも林道を歩き、
8時55分、駐車場。
まだ時間は早かったが、
そのまま帰途に着いた。
帰路ではずうっと雨通し。
千歳を過ぎ、途中でHiromiを降ろした後、
我が家がある江別に向かうと土砂降りとなった。
そこまで強く降られると、
早い帰宅にホッとする。
時間に余裕をもって片付け、写真の整理をし、
夕方いつもの「サイゼリヤ」で、
Hiromiと二人、短い山旅の思い出にひたった。
2018.9.23 『稀府岳(まれっぷだけ)』(702m) 美しき笹の山
日曜日の朝、『伊達紋別岳』から下山してすぐ、
南隣りの『稀府岳』登山口に移動した。
『稀府岳』に登るのは私もHiromiも初めてだった。
その存在は以前から知っていたが、
なかなかタイミングが合わず、
この日が初登となった。
登山口は以前確認していたので、迷うことなく到着。
そして感じたこと、それは汚い。
狭い登山口の駐車スペースを含む雰囲気が、
なんとも言えず汚い。
その雰囲気だけを見るならば、
登らずに引き返したい衝動に駆られる。
しかし一度は登ってみないと・・・
10時30分、登山口をスタート。
スタートしてもどうも私には合わない雰囲気の登山道が続く。
この山のことに関しては、
予備知識がなく、行き当たりばったりの入山だ。
しばらく古い沢形に沿った地形に刻まれた登山道を進むと、
突然急斜面に取り付き、急登が始まる。
これがまたきつい。
ガックリとペースが落ちる私を置いてHiromiが先を急ぐ。
長く感じた樹林帯歩きも30分で抜け、
11時ちょうど、突然樹林から抜けて広い笹原に出た。
それからは楽しい登行が始まる。
それ以降目にする風景は期待を裏切らなかった。
この山や『伊達紋別岳』は、
内浦湾の海岸線から眺めると、緑の笹に覆われた面積が広い。
それは私が最も好む広い世界であり・・・
美しく背丈の低い笹の中を登って行くと、
先行者の姿が二名見えてくる。
そこで先を行くHiromiにスピードを落とすよう指示。
先行者に近付くと、写真の中にその姿が入ってしまうので、
それは避けたいとの思いからだ。
黙っているとHiromiは猪突猛進、
どんどん歩いて先行者を追い越してしまう。
何も考えないやつだからなあ・・・
背後には内浦湾の美しい風景が広がる。
そしてうっとりとするような笹原を眺めながら豊かな気持ちで歩き、
11時30分、『稀府岳』。
どういうわけか、その頂上だけに羽アリが集まってうるさい。
予備知識がないまま頂上に立ってみると、
頂上から北の尾根に登山道が続いていた。
どこまで続くのかわからないが、
せっかく開削してくれたのだからと、
先に進んでみることにした。
二名の先行者も先に進んでいた。
ただ、それからの登山道は、
細尾根にあまりにも強引に付けられていてた。
その幅がほぼ登山靴の幅のところが有り、
片側は垂直に落ち込む断崖だ。
そしてそんな状況がいくつか出てきたので、
Hiromiに何かあっては危険と判断し、
キレの良い672m標高点で引き返すことにした。
その「672mP」で先行者に追いついたので、
これはどこまで進めるのかを尋ねてみた。
するとその二人も初めての山で、
「なんとか岩まで行けるようです」とのこと。
我々は危険を回避して引き返すことを告げて別れた。
その後頂上に戻り、「ガマ岩」まで下って昼食とした。
内浦湾の風景はあくまでも美しく・・・
振り返ると先行していた二名も引き返してきていた。
何も無理することはない。
帰宅して地形図を見ると、先には「天狗岩」(522m) というピークがあった。
それに続く登山道なのだろうが、
事故が起きないことを願わずにはいられない。
昼食後スタスタと下り、
13時15分、登山口。
笹山はどこまでも広く美しかったが、
やはり登山口の雰囲気は気持ち悪いので、
急いで後片付けを済ませてそこを立ち去った。
『稀府岳』の天候は申し分なく素晴らしかったが、
この晴天を求めてわざわざ伊達まで走ったわけで、
ようやく天気予報通りとなった。
« 前ページ |