NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

今日から世界は君のものを観た

2018-06-20 | 備忘録
『ブラックプレジデント』の尾崎将也さんと門脇麦さんのコンビで尾崎将也さんの初監督作品。
引きこもりの主人公が社会に出て行く話でしかも主演が門脇さんだったので期待したものの、
予告で見られたゲーム会社の描写とサバゲーの描写がアレだったので観てなかった。

で、危惧の通りゲーム会社周りの演出はとってもやばかったです。。
メールのアドレスを確認せずに、添付ファイルを開ける社員。
自分でイラストを描いていないのに、ノリで描いたと答えちゃうイラストレーター。
上手いとされつつも説得力の無い絵。
ある程度名のあるであろうイラストレーターの絵を
勝手にリテイクさせるディレクター。
ザ・ゲーム会社のイメージ通りのオタクの集まるゲーム会社。
サバゲーの描写もしかり。。
留守中に勝手に女性の部屋に入り込む男のニートの友達と男性上司。
何故か主人公が働くゲーム会社はmages.なんだけれど、
よくこんな描写を許したな、心が広いな、mages.
あと、不快極まりない駒木根さんのくだり。。

正直、途中で観るのが辛くなるほど酷い描写のオンパレードなんだけれども、
改心の描写があることで凄い救われた。

この映画の何が良いか。

それは主人公がニートになってしまった切っ掛け。
YOU演じる主人公の母親がいわゆる毒親で
主人公の興味を幼児の頃から否定し続け、
大人になった今でも主人公のやりたい事を
「無理だから、無難にやれ」と否定し続ける。
それをとってもナチュラルに悪気無い感じで演じる。
心配している風で、娘を見下している母親。

そして主人公が恋愛を切っ掛けとするのではなく、
自分がやりたい事を見つけて、
自分の為にやりたい事をやっていくという結末。

母親を許すのではなく、母親に別れを告げ、
自分のやりたい事を見つけて、主人公が自立を掴み取る。

本当に色々と観ていて辛い演出が多くて辟易するのだけれど、
毒親からの脱出、恋愛ではなく自分のしたいことを
しようとして、世界を自分のものにしていくのは
中々観ない設定と結論だよ。

元ニートの講演会の講師を任せられた時、
ニートを克服していないと自ら認める描写もよかったです。

もっとブラッシュアップして欲しかった。