よみびとしらず。

あいどんのう。

2021-01-23 11:02:22 | 散文
濁りのありて滲む景色は透明な膜のうちに隠されたはやく帰れと幼な子は小さな鼓膜に音を響かせる今はもう見えない光のありて暗闇は暗闇のまま保たれる幼き手のひらは今もこの掌(たなごころ)掴むには渇きすぎて水を求めるただの水にあらねば罪を重ねて酒精は酒を酒たらしめた呑むに易くない静謐(せいひつ)さを呑み込んで透明はこの身に浸透し世界は歪む笑うお前の後ろ姿をいつまでも追いかけた月の無い夜 . . . 本文を読む