よみびとしらず。

あいどんのう。

ノアール

2020-04-11 09:24:35 | 散文
夜の不安がそこら一帯に現れてその暗やみをぎゅっと抱きしめて昼に向かえばその夜は一匹の猫となり黒猫は青い空のしたにゃあと鳴く光ある世界に影に似た黒猫は駆けまわる慕情に焦がれたその正体すらも分からずに黒猫を追いかけてたどり着いた先にある場所は昼と夜とが混じり合い光にも闇にもなれなかった者たちは大声で泣いた泣いてわめいて産まれおちてきた世界に昼と夜とは分けられてその理不尽さに夜の隙間から不安はこぼれるそ . . . 本文を読む