トンネル 2018-07-22 16:00:07 | 散文 トンネルで迷った蝶々の影 その羽は漆黒におおわれた トンネルの黒とは異なる種類の黒色に トンネルのなかをうねりゆく 真夏の風は蝶々の姿を翻弄し 右も左もなくなるも 始まりと終わりの光は常に 蝶々の到来を待ちわびる 迎えにいくことは能わずとも 迷わぬ思いをただ差しのべた 誰かの手に似た、一筋の光 一直線上の暗闇で 迷子の蝶はしかし、トンネルを抜け 抜けた先の光明(こうみょう)はあきらかなる . . . 本文を読む