音 2018-07-02 16:17:07 | 散文 音の向こうにあるものを 貴方はなにも見も知らで 嵐のようだと感ずるも 音の向こうにあるものは 雨ひとつ知らない快晴の 海に似た空を駆ける風 風の思いは知らねども 幾重にも連ねた音は向こうに 向こうのあることを知らせては 風は雲乗りて泡沫(うたかた)の 人魚の里に雨降らす 涙雨かと思えども 雨風ともに強さまし 滂沱(ぼうだ)に寄り添う山の風 嵐となりて貴方恋う(こう) 恋には物音あらねど . . . 本文を読む