竹田恒和氏 写真はYahooより
東京誘致に奔走したが買収疑惑を持たれて辞任した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2020年東京五輪・パラの光と影
近代オリンピックの精神とは。
1894年は日清戦争勃発の年。この年に第一回IOC総会が開かれた。
古代オリンピックは4世紀末に終わったが、近代オリンピックが復興した。
近代オリンピックの目標には、フランスの教育者・クーベルタンや宗教家の精神が盛り込まれている。
5つの輪・5大陸・世界の人々は平等に連なり、戦争・対立ではなく、
国際平和を追及することが尊いという崇高な精神です。
勝つことより参加すること。成功することより努力の過程が大切であることも説いた。
その後、地球環境の保全の必要性も加る。戦争で傷ついた兵士のスポーツを起源としてパラリンピックも開始。
私の所属する会の先輩で、当時29歳。1964年(昭和39年)の東京オリンピックの運営に関わった方がおられます。
【令和の東京五輪は何のために開くのか。前回東京五輪は戦後復興途上の日本にとっても大きな意味があった。
しかし、今回は五輪精神は忘れられ、マスコミも我が国の金メダルはいくつとれるかと煽っている。嘆かわしい。】
知識人たちも、今や商業化した五輪だと嘆く。そして、日本への誘致には買収があったとフランスの司法は追及し、
竹田恒和氏は辞任した。スポンサー関連でも汚職が報じられ、日本の検察は電通関係者、
五輪組織委員会幹部、高橋治之氏を約2億円の収賄容疑で逮捕した。
東京五輪パラ2020年までの経過、カネが飛びかったのか。
2007年(平成19年)石原慎太郎都知事はかつての夏季東京五輪の夢を復活したかった。
2009年。2016五輪はリオデジャネイロに決定。日本は負けた。広島、長崎もIOCは却下。
日本が負けた主たる原因は、国民の応援の低さだった。国民の多くは他にやるべきことは多いと考えていた。
2011年、東日本大災害発生。地震・津波・放射能汚染。
再選された石原氏に森喜朗氏も招致応援。JOCの竹田恒和会長やアスリートたちは都庁を訪問して誘致を懇願。
国民の多くは、東日本災害を見て、五輪どころかと怒る。
石原氏、森氏たちは、東日本復興五輪だと付け加えて奔走。福島県知事は最初、苦い顔をしていた。
都議会、文科省も説得。閣議決定。鳩山由紀夫氏も参加。
2012年、国民の65%を説得できた。
2013年9月、 ブエノスアイレスで開かれた第125次IOC総会で最終選考国による招致演説およびIOC委員
による投票が行われた。日本国の招致演説では安倍晋三首相によるプレゼンテーションが行われた。
その際「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御(under control)されています。
東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。」と述べた。
「アンダーコントロール発言」 は後日メディア・学者・野党から批判されたが、
2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定した。
安倍氏には虚偽が多い。モリ・カケ・サクラ・官僚の自殺など、影が問題視された。
祖父、岸信介氏は国際勝共連合を韓国のカルト教祖と作り上げた人。
東京五輪の8月は、最も気候は安定した温暖で良い季節だと宣伝した。
実際は酷暑の季節。あるマラソンでは死者も出ている。IOC会長はようやく気が付き、
五輪マラソン会場を札幌に変えた。小池都知事は激怒した。
安倍氏は福島の原発事故による放射能汚染は、全く心配ないと宣伝し、福島県知事を怒らせた。
未だに元の家に帰還できない人々がいる。汚染されたバラ園の話もこのブログで書きました。
2015年、7月17日 - メイン会場となる予定の新国立競技場建設計画の白紙化が発表された。
東京都舛添要一知事は、相談なく東京都の建築費等の負担が高いと批判した。
加えて複数の政党がザハ・ハディドの設計による国立競技場建設費は高額すぎるとして批判した。
その結果、7月に安倍晋三首相は東京五輪組織委員会の森喜朗会長らと会談を行い、
ザハ・ハディドの設計による建設計画の白紙化を表明した。
7月24日 -安倍氏は本大会のオリンピック・エンブレム(パラリンピック大会も)を都民広場で発表した。(佐野研二郎のデザイン)
7月31日 - 佐野がデザインしたエンブレムがベルギーのリエージュ劇場のロゴと酷似していたため、
IOCと組織委員会に使用停止要求が提出された。日本は裁判で負けた。
組織委員会は佐野がデザインしたエンブレムの使用を中止する方針を固めた。新たに市松模様の新しいものに変わった。
また12月には新国立競技場の白紙化されたザハ・ハディドのデザインの代わりに、
隈研吾のデザインが採用されることが決定した。 ザハ・ハディドの事務所に、かかった実費約14億円を払ってトラブルを納めた。
さて、最も重要な問題は、日本誘致には買収があったこと。竹田恒和氏と全通の高橋治之氏は、
誘致の時には中心になってロビー活動をしていた。2018.12. フランスの検察は竹田氏を買収容疑で捜査開始。
2019.3. 竹田氏は五輪関連の役をすべて辞退したり追放されたりした。
2022年、高橋氏はスポンサー関連の収賄で日本の検察に逮捕された。それに関連して竹田恒和氏も検察に事情を聴かれている。
竹田恒和氏とはどのような人物か。1947.11.~
父母は元皇族。父は軍閥系。恒和氏が生まれる直前に父母は皇籍を離脱した。教育は慶應義塾系。
五輪では乗馬の選手。元JOC会長。元IOC委員。2020東京五輪組織委員会元副会長。
森喜朗氏は今回の五輪の組織委員会会長だったが、女性蔑視発言で辞任。
スケート・競輪の橋本聖子氏がその後任。橋本氏は森氏が特別に可愛がり政界に入れる。
議員や五輪担当大臣。森氏が辞任した組織委員会会長を継いだ。JOC会長は山下泰祐氏。
髙橋治之容疑者の収賄 約2億円が渡った。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の高橋治之元理事が2022年8月17日に東京地検特捜部に逮捕された。
知る人は語る。「高橋さんほどスポーツ業界に国際的な人脈を持つ人物はいない。
五輪関係者だけではなくMLB、FIFA、PGAと多種多彩で、誰もが頭が上がらないのだろう」
大手広告代理店・電通本社ビル(東京都港区)の46階にある「ソラシオ汐留」のオーナーを高橋容疑者が務めていた。
当時は一介の常務でしかなかった高橋氏が、なぜ自社ビルで “副業” に勤しむことができたのか。
そして、いかにして東京五輪の “黒幕” となったのか――。
とんとん拍子で出世できたのは、“電通の天皇” と呼ばれた成田豊さんから高評価を得たことが大きかった。
従来の「1業種1社」の原則を崩し、契約の門戸を広げた「東京方式」が奏功したが、
受託収賄容疑で逮捕された大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者もこの方式を推し進めた。
協賛を希望する企業が多かったことから、原則を覆して同じ業種の複数の企業をスポンサーとすることでより
多額の資金を集められると考えたのでしょう。
贈賄側逮捕。
大会スポンサーで紳士服大手「AOKIホールディングス」の青木拡憲・前会長など3人。
出版大手「KADOKAWA」も、同じく贈賄容疑で角川歴彦元会長をはじめ3人が逮捕されました。
大手広告会社「ADKホールディングス」「大広」と、大会マスコットのぬいぐるみを販売した「サン・アロー」
側から計約5400万円の賄賂を受領したとして、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)を
受託収賄容疑で再逮捕した。ADK社長・植野伸一容疑者(68)ら3人は贈賄容疑で逮捕し、
東京都内にあるADK本社や植野容疑者の自宅、サン・アロー本社などを捜索した。
五輪汚職、高橋容疑者を4度目の起訴…収賄額計1億9600万円で捜査一区切り
高橋容疑者の逮捕は4回目。事件は5ルートに拡大し、収賄の立件総額は計約1億9600万円となった。
ほかに贈賄容疑で逮捕されたのは、ADK側の元専務・久松茂治(63)、元担当本部長・多田俊明(60)両容疑者。
日本のメディアは何をしたか。
以上の如く今回の東京五輪は多くの負の問題が表ざたになった。
更に課題かある。日本のメディアの動き。
メディアは五輪パラの良い面を報道する役目がある。あまり負の問題を言いたくない。
広告を出す企業とも関連する。
元統一教会、カルト関連の問題は、安倍氏の暗殺で世界に明らかになったが、
カルトは安倍氏の祖父の岸信介氏ともかかわりがあり、政治家もメディアも初期には深く追求することはなかった。
弁護士たちは盛んに被害を訴えていた。
同じく今回の五輪汚職も、メディアの追及は弱かった。
今や逮捕者まで出て、様々な負の問題が出てきたと言うことです。
五輪パラの教育的意義。
新型コロナの関係で2020年には実施されなかった。翌年に延期された。
多くの競技場は観客なしにした。
五輪、パラには長所も多い。アスリートの事。障害のある人々の事。
競技者の活躍を見て、子どもたちは感動し、生き方に良い影響を与える。
観客なしは五輪パラの意義は薄いと断言した方が多い。
2020東京五輪パラは、一部の指導的な人々の私欲、恣意によって、
近代オリンピックの精神に反して強行されたと言うことです。
参考情報源
主としてWEB資料です。朝日。読売。President。時事。Wiki。
五輪買収疑惑を追及した英仏メディアとFACTA。池上彰。小田光康・・・・など