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NJの山花旅

山花旅の写真が多数。環境問題と歴史、時事も加えます。

花と雷鳥と雪渓の立山 5

2005年07月08日 10時35分28秒 | ▲北アルプス・立山連峰
2002.7.26
雷鳥 雉に近いライチョウ科 室堂平にて

貴重な鳥なのに激減しています。氷河期の生き残り。
高山なので生存してきました。分布の南限です。
夏はこの色、冬は真っ白。保護色の典型です。





数羽の雛が母親についています。母は時々振り返ります。
激減の原因はカラス・サルなど色々ありますが、最大は人間。
これだけ人が集まるとおちおち出来ません。残飯などから病気がうつります。




地獄谷 箱根にもありました。行幸なさるのに地獄とは失礼だと、大涌谷と名を変えたそうです。
ガスが危険なので早々に離れました。




いよいよ下山。下に黒部湖が水をたたえています。
左がダム。




ダムから立山を見上げました。




黒部ダム
黒部川第四発電所が近くにある。したがって通称・黒四ダムという。
1956 昭和31.5 工事開始。34年コンクリート打ち込み開始。38.6 完成。




最大規模のダムです。



観光放水もします。たまたま虹がかかりました。



ダム横にある犠牲者の碑。人数ははっきりしませんが、あるwebサイトには
171人と書かれています。
昭和32.5 関電トンネル(大町トンネル)で大破砕帯にぶつかりました。
大きな圧力、崩れる土砂、最大の難関で多くの犠牲者がでました。
三船さんや裕ちゃんの映画・プロジェクトXに描かれました。

しかし、吉村昭の小説『高熱隧道』(新潮社)を読むと黒四ダム工事との関連が
疑問になります。46℃の湯でもやけどをするのに、130~140℃の岩盤に突き当たり、
ダイナマイトも自然発火しました。
これは黒四ではないのです。以下webより・・・知取気亭主人
小説が扱う第三発電所工事は、トロッコ電車の終点「欅平」からさらに上流の仙人谷に
取水用のダムを建設し、そこでせき止めた水を導水トンネルで下流に送り欅平で一気に
落下させて発電しようとする計画で、昭和11年8月に始められた。
千人谷での取水用ダムの構築・取水口・沈砂池の建設、千人谷から欅平までの水路・
軌道トンネル(総延長約5.2㎞)の掘削、欅平の発電所建設工事が主なもので、3工区に
分けて発注され最も下流側の工区は現在のスーパーゼネコンである大林組が受注している。
最上流工区(第一工区)のトンネル705㍍が、タイトルにもなっている高熱隧道である。
この工区を請け負ったのは加瀬組であったが、掘削の進捗に伴い坑内の岩盤温度は上昇し続け、
このことが原因で約一年後の昭和12年、工事を続けることに技術的な自信を失い工事放棄を
してしまう。資金的な問題もあったようだが、それほどまでに岩盤温度の上昇はすさまじく、
ダイナマイトの自然発火など作業は困難を極め、加瀬組の後を引き継いだ第一工区と第二工区
の両工区を施工した佐川組の犠牲者は233名に及んでいる。
 また、黒部のような山岳地帯では、地下深部の高温岩盤だけではなく全てを包み込む純白の
雪も時として牙をむく。第二工区の志合谷では、音速の3倍以上の速さを持つとされる爆風を
伴うホウ(泡)雪崩が発生し、鉄筋コンクリート5階建て宿舎の2階以上が忽然と消え、75名の
尊い命を奪っている。ホウ雪崩の破壊力はすさまじく、想像を絶する光景を目にすることに
なるが、その辺りを吉村は次のように表現している。
 『爆風は、宿舎の二階から上部をきれいに引き裂いて、比高七八メートルの山を超え、宿舎
地点から五八〇メートルの距離にある奥鐘山の大岩壁にたたきつけている。途中に宿舎の破片
らしきものがなにも発見されないところから、宿舎は、そのままの形で深夜の空中を運ばれた
と想像された』

花と雷鳥と雪渓の立山 4

2005年07月07日 14時19分29秒 | ▲北アルプス・立山連峰
高山にハイマツはつき物です。
厳しい自然の中で上には伸びられず、這って栄えています。
腕の太さほどになるのに何百年もかかることもあります。
昔、雲ノ平のあたりで、オコジョがハイマツから出てきたのを見ました。
動物・鳥にとっても大切な低木です。

険しい剣岳が堂々とそびえています。怖い山です。





ハイマツも枯れ木が目立ちます。高山なので腐りにくく、白骨が長く残ります。




ツガザクラ ツツジ科
20cmに満たない低木です。





イワカガミとチングルマ





ウラジロナナカマド
秋には真っ赤な実をつけ紅葉も美しい。後日、岳沢の特集でご披露します。




ハクサンイチゲの大群落




コバイケイの大群落
ようやく雷鳥平に下りてきました。
昔ここでテントを張りました。




ミクリが池




ミドリが池
いよいよ明日は雷鳥に会えますように・・

花と雷鳥と雪渓の立山 3

2005年07月06日 15時57分08秒 | ▲北アルプス・立山連峰
雪渓の横にミヤマキンバイ

右は箱根サンショウバラか・・・
驚かして失礼しました。これは代々木公園のバラです。
今日の午後は雨も上がり原宿へ所用で出かけました。
代々木公園へ寄りました。バラガーデンはいまだに咲き続けています。
携帯電話で撮りました。
ピンクメイディランド・中輪・仏 メイヤン作・1984年。





雄山神社を振り返ると、神職が北へ向かってほら貝を奏でた・・・
標高3003mの高山に立って。





白はイワツメクサ ハコベと同じナデシコ科





ハクサンイチゲ





雄山・大汝山3015m・富士ノ折立2999m・真砂岳2861m・別山2874mと縦走すると
突然、悠然とした剣岳の頭が現れる。

雄山で東京・法政一高山岳部の皆さんに会い、仲良くなった。大きな荷物を背負っている。





剣岳の全容が現れた。(剱岳)2998m
険しい難所が多い。手前は剣沢小屋、左は剣山荘。

私の足ではここから6時間。いや、難所なので8時間はかかる。
行きません・・





生徒さんたちと別れを告げた。これから一度下り、テントを張るのでしょう。
そして明日は剣に挑戦する。ご健闘を祈ります。

その後山岳部の文集が送られ来ました。
表紙は私が雄山山頂で撮った皆さんの集合写真でした。

花と雷鳥と雪渓の立山 2

2005年07月05日 14時47分42秒 | ▲北アルプス・立山連峰
縦走の途中でもすばらしい景色に恵まれます。
立山の長所は眺望です。
室堂を中に多くの山々が取り囲む。
雪渓と高山植物。

高山系のタンポポ キク科
ミヤマタンポポ か





ミヤマキンバイ バラ科

遠くはミクリが池と奥大日岳2606m





コバイケイ の蕾も良い。





ミヤマキンバイ バラ科




左・ハクサンイチゲ キンポウゲ科
右・チシマギキョウ キキョウ科





初日は一の越山荘に泊まる。午後4時半、右からの夕日はまだ高い。

山荘裏手にそびえる龍王岳は険しい。





翌朝は4時半起床。南遠くに槍ケ岳が見える。





一の越山荘を見下ろす。はるか左遠方に笠ケ岳 2897m が霞んで見える。




雄山から西を望む。

中央遠方は薬師岳2926m。 その手前の緑は五色が原。
美しい北アルプスの山なみです。

花と雷鳥と雪渓の立山 1

2005年07月04日 14時25分01秒 | ▲北アルプス・立山連峰
020724~26
大町・扇沢側からトロリーバス、ケーブルをいくつも乗り継いで、
途中黒部湖で休み、立山縦走をしました。
好天に恵まれ北アルプスの自然を満喫しました。

コバイケイ ユリ科
山菜採りでギボウシと間違えて中毒する人がいます。

向かいの山は 右・浄土山 2831m。その左奥・龍王岳 2872m 。
その左のへこみが一の越山荘で、初日にまず一泊しました。
翌朝から縦走です。




室堂から立山を見る。いよいよ出発。中央ピークは 雄山 3003m (三角点は2991.6m)
その左の最高点が 大汝山 3015m 右の鞍部が一の越。
昔、大町から入れない時には、60kgのセメントを背負い、この峠を越えて、
黒四ダム現場に入ったという。





左・ヨツバシオガマ ゴマノハグサ科  右・コバイケイ



 

チングルマ バラ科
雪渓がおいしかった。
槍ヶ岳のときは食べたらしかられた。しかし、なんともなかった。




ゼンテイカ(ニッコウキスゲ) ユリ科 ヘメロカリス属




クルマユリ