NJの山花旅

山花旅の写真が多数。環境問題と歴史、時事も加えます。

水郷佐原のハナショウブ150万株 10 エピローグ

2014年07月22日 09時54分11秒 | ◎花賛歌-バラ・蘭・花菖蒲・蓮等

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横道にそれましたが、色や形の変化が多いハナショウブの素晴らしさをお知らせしてきました。

江戸時代から改良が続きました。

江戸の堀切近くの旗本、松平定朝は改良に尽力しました。熊本の細川斉護は松平から学び、譲り受けました。

肥後系として発展。松坂の吉井定五郎も改良。伊勢系。

山形の長井古種も独特の改良が進みました。他にもあるようです。

 

 

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女性達も楽しんでいます。

アヤメ、あやめと言っているから、つい、ハナショウブですよと突っ込んでしまいました。

 

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隣は博物館。このあたりの考古学的資料を見ました。玄関にはハナショウブの元になった原種、「ノハナショウブ」

の鉢がありました。

あやめ園、あやめ祭りの名を変えられないものでしょうか。

一説では、ハナショウブよりもアヤメという響きが良いのだそうです。

 

 

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この植物園の入り口の看板。

 

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夏の尾瀬ヶ原ではカキツバタ群落に会いました。

 

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尾瀬には黄花のオゼコウホネがあります。中心が赤。

 

 

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ここの コウホネ。外国産との交配も進んでいます。

 

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ここのスイレン

 

 


水郷佐原のハナショウブ150万株 9 ジャーマンアイリス

2014年07月17日 10時00分31秒 | ◎花賛歌-バラ・蘭・花菖蒲・蓮等

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脱線しましたが、アヤメ科アヤメ属で忘れてはならないのはこのドイツアヤメです。

マイガーデン(屋上)にて 5月12日

野生にはありません。ドイツで交配改良され、フランス、アメリカでも品種が増えました。

ひげがあるので ひげアヤメとも言われます。

アルカリ性を好み輪作を嫌います。

 

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長野県あんずの里付近のプロの畑。販売をしていましたので何種か購入しました。

だいぶ前の5月14日

花色が豊富で、虹の花とも言われます。

 

 

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マイガーデンにて 5月8日

 

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マイガーデンにて

 

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マイガーデンにて 

 

 


水郷佐原のハナショウブ150万株 8 名前の混乱

2014年07月11日 14時33分40秒 | ◎花賛歌-バラ・蘭・花菖蒲・蓮等

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シャガ  皇居にて 5月2日

アヤメ科アヤメ属でも、この花は明確な別の名があり、混乱しない。

中国からの帰化植物であるが、Iris japonica の学名があり、その点は誤解される。

杉林の下草として咲いていることもある。

 

 

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ヒメシャガ 赤城連山の荒山にて 6月10日 

 シャガに似ているのでこの名がついた。小さくてかわいい。日本原産です。

 

 

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ヒメシャガ 6月5日 猪苗代湖畔の元皇族別荘、天鏡閣にて

 

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この花が問題のものです。尾瀬のアヤメ平にて 7月29日

アヤメと間違われたキンコウカ

咲けば分かるのに、葉を見てアヤメと思った人がアヤメ平と名付けた。

ユリ科とされていますが、別の分類法もあります。ユリ科は問題をはらんでいます。

キンコウカ科とする分類法もあります。この点は混乱というか、研究途上なのでしょうか。

尾瀬ヶ原を歩く人は多いが、その南の高台のアヤメ平(標高2000m程)は人が少ない。

昔、木道がない時、ハイカーが踏み荒らして荒れてしまった。地主の東京電力が専門家とともに復元をしているが、

何千年もの積み重ねの湿原は簡単には元に戻らない。

 

 

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下の尾瀬ヶ原にもキンコウカはあります。 7月20日

 

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一番誤解されるのがこの ショウブ  ショウブ科 または サトイモ科 (科も混乱しているのか?)

アヤメ科ではありません。こんな花です。ショウブ湯に入れます。

菖蒲をアヤメと読む場合もある。

混乱するので、学問の世界では生物の名はカタカナで書くことにしています。学名は世界共通のラテン語を主とした書き方です。

例 ノハナショウブ   Iris ensata var. spontanea

 


水郷佐原のハナショウブ150万株 7 名前の混乱

2014年07月08日 09時38分20秒 | ◎花賛歌-バラ・蘭・花菖蒲・蓮等

 

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ハナショウブやアヤメと同じアヤメ科アヤメ属は似たものが多い。専門家でない限り

即座に名を言えない。

ヒオウギアヤメ ネットにて 霧多布

名前は葉が檜扇のような重なり方から来ている。

霧ヶ峰八島湿原でも見かけました。高い山で見かけます。

 

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筋が白いのはカキツバタ。江戸時代前半に改良された古典園芸植物。

 

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カキツバタ

長野県松代の真田邸の池にて撮影。 5月9日

 

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尾瀬ヶ原にて撮影。ハイカーはアヤメと言っています。遠いので確認はできませんが、

カキツバタ群落でしょう。7月20日

 

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イチハツ 小石川の東大植物園 にて  5月10日

室町時代に中国から渡来。春、最初に咲くのでこの名がついた。

昔はかやぶき屋根のてっぺんに植えた。

 

 

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更にややこしいのはこの花。

カマヤマショウブ 東大植物園にて  5月10日

 


水郷佐原のハナショウブ150万株 6 名前の混乱

2014年07月05日 09時29分08秒 | ◎花賛歌-バラ・蘭・花菖蒲・蓮等

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これがハナショウブの原種、ノハナショウブです。山野のハイキングで見かけました。

アヤメとはおよそ違います。むしろカキツバタに似ています。

この苗は植物園の隣にある、千葉県立中央博物館、大利根分館の玄関にあるものです。

潮来はあやめ園としています。ほとんどはハナショウブです。

この植物園もあやめ祭りと言っています。しかし、アヤメとハナショウブの違いを入口の掲示で説明しています。

ここのアヤメは5月、15万本。ハナショウブは6月、150万本。

 

 

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キショウブ

これはハナショウブの仲間ではありません。西アジア・欧州原産。アヤメやハナショウブにない黄色なので、尊重されてあちこちの湿地などで育てられ、今や外来植物として排除の対象になっていてます。増やし過ぎてはまずいのです。改良した園芸種もあります。

以下、フリー百科より

 環境省は「要注意外来生物」の一種として

「栽培にあたっては、逸出を起こさない」

「既に野生化している湖沼等があり、在来種との競合・駆逐等のおそれがある場所については、積極的な防除または分布拡大の抑制策の検討が望まれる」

として警戒を呼びかけている。また、日本自然保護協会、日本野鳥の会、世界自然保護基金では生態系に与える影響や侵略性が高いとしている。

水辺に生育し美しい花を咲かせる植物なので、「ビオトープ創出」等のために利用される事があるが、「要注意外来生物」を導入することの危険性は大きい。

 

 

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ここの植物園には少しアヤメもあります。5月に咲き終わり、実ができています。

背が低い。

 

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これがアヤメです。 5月2日 マイガーデン(屋上の乾燥地)にて

あや模様が特徴。

 

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乗鞍高原にて撮影

 

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アヤメ

霧ヶ峰高原にて