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この写真のすぐ後に撃たれました。ほぼ即死の状態です。こんな死に方をするとは無念の極みだったと思います。
選挙応援のいきさつは末尾に書きます。
なぜ「安倍元首相」だったのか?
山上容疑者が安倍元首相を狙った「本当の意味」が、
テロリズム分析から見えてきた。
米国の心理学会の重鎮が分析しました。
元首相を暗殺した山上徹也容疑者の動機をきっかけにして、新興宗教を隠れ蓑としたカルトである
旧統一教会と自民党の癒着をめぐる報道が過熱しています。
カルトと関わった人物は地方政治家なども含めて広くなってきました。
選挙における票獲得にも関わり、極端なものは、カルトから回された信者を秘書として使った例もあります。
容疑者の母親が霊感商法などで大金を献金させられ、父親も高学歴ながら、家庭崩壊と自殺に追いやられました。
山上がカルトに対する恨みから、賢い頭を駆使して銃を造り、火薬まで調剤して、何度も試射し、
カルトの幹部を暗殺していたら、こんなにこの事件は広がらなかったであろうと米国心理学会の重鎮か述べています。
一度はカルトを狙っていましたが、果たせませんでした。その後さらに考えたでしょう。
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【参考文献】ファザーリ・M・モハダム/アンソニー・J・マーセラ編
『テロリズムを理解する 社会心理学からのアプローチ』(釘原直樹監訳、ナカニシヤ出版)
なぜ統一協会との癒着が指摘されている数ある国会議員の中でも、安倍元首相で
なければならなかったのかということです。
山上容疑者は、去年安倍元首相が統一教会の関連団体に送ったビデオメッセージを見たことを
動機に挙げています。そのビデオでは
「(統一教会のトップである)韓鶴子総裁をはじめ皆様に敬意を表します」と明言していたからです。
しかし、被害を受けた側が加害した側に仕返しをするという復讐の図式で考えると、
安倍氏は、その知名度ゆえに広告塔(というか内輪向けの権威付け)として教団に大いに利用された面はあるものの、
山上容疑者の家庭を崩壊させた張本人ではありません。母親を巨額の献金へと直接導いたとされる
カルト教団の関係者に矛先が向くのが自然かと思えます。
テロリズムとは、定義上「政治的な立場や宗教的な信仰など、イデオロギーが対立する集団に恐怖を与えるために
行使される暴力全般」を指します。
そのため、メディアへの拡散やその余波をあらかじめ計算した上で、攻撃対象や使用武器の選定などを入念に計画し、
犯罪行為を実行することが多いのが特徴です。
なぜなら、犯罪行為がただの犯罪行為として処理されずに、センセーショナルな出来事として認知され、
大々的に報道されなければ意味がないからです。
この視点を踏まえると、今回の事件は、語弊がある言い方にはなりますが、
犯罪行為がもたらした効果から見て、想像以上に“成功”しています。
なぜなら、事件以前はマスコミが熱心に報じなかった統一教会の霊感商法の被害や、
自民党との癒着が始まった歴史的経緯、個別の政治家の関与についての詳細が
次々と取り上げられるようになったからです。その火の手は、追及に及び腰なNHKの報道姿勢にまで及んでいます。
これは安倍元首相が殺害されたインパクトに完全に比例しています。
ここで注目すべきは、山上容疑者がジャーナリストに送った手紙で
「安倍は本来の敵ではない」「現実世界で最も影響力のある統一教会シンパの一人に過ぎません」と記し、
供述でも「政治信条に対する恨みではない」などと話していることです。
これらの文書や発言から、殺害の対象をその個人の知名度、影響力によって決定したことがうかがえます。
加えて、参議院選挙の応援演説というメディア関係者が集まる公衆の面前での犯行であることも見逃せません。
不正を放置した国家に対する怒り
もう一つの興味深いポイントは、山上容疑者がジャーナリストのブログに書き込んだ
「我、一命を賭して全ての統一教会に関わる者の解放者とならん」という言葉です。
ここには暴力主義によって社会的な腐敗を一掃できるとする「救世主的テロリスト」の類型が見出されます。
前出のハレットは、「救世主的テロリスト」を突き動かすのは
「世界が非常に腐敗しているのでそれを救済するにはそれを破壊しなければならないという黙示録的信念である」
と述べています。山上容疑者は、Twitterの投稿で教団に対する怒りだけでなく、政府に対する憤りも表明していました。
以下のつぶやきからは、問題のある教団を野放しにしていることに象徴される不正の容認、
弱者を見捨てる国家や政治家などの為政者への絶望が滲み出ています。
8/28(日) 8:02配信 現代ビジネス 真鍋 厚(評論家・著述家)
【ブログ管理者より】
最近は山上容疑者を賛美する意見が一部に見られますが、それはまずい。
民主国家日本では許されない特異な事件でした。
歴史的には稀に起こっています。
日比谷公会堂演壇における社会党党首、浅沼稲次郎氏が、若者に刺殺されました。
戦前には政府要人が青年将校によって殺されたり、重傷を負っています。
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冒頭写真の説明 朝日デジタル
奈良市の近鉄・大和(やまと)西大寺(さいだいじ)駅北口にある台形の「中州」。
まるで檻(おり)のように、四方をガードレールで囲まれた独特の形状で、四隅からしか出られない。
1週間前、安倍晋三元首相(67)が標的とされ、銃撃されたのは、
この中で街頭演説をしていた時のことだった。
ガードレール内には、議員や首長らもいた。その目撃証言から、白昼に凶弾が放たれた当時の緊迫した状況が浮かび上がった。
7月8日午前11時20分ごろ。大国(おおくに)正博・公明党奈良県本部代表が、
参院選奈良選挙区に自民党から立候補していた佐藤啓氏の応援演説をしていた時、
ひときわ大きな拍手がわいた。元首相が車で到着し、ガードレールの中へ。
大国氏が演説台を降りると、グータッチで迎えられた。10日が参議院議員選挙日。
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