あきたこまちRに思うこと
あきたこまちRへの「全面切り替え」が来年に迫った。唐突と感じられた発表から約1年、賛否両論さまざまな意見が交わされてきたが、完全実施に向かって計画は進んでいるようだ。
議論は当初から水掛け論。この品種を長く食べ続けることで何かが起きるのか起きないのかは、誰にも分からない。それなのに、切り替えに反対の立場から「安全か分からないから心配」と言えば、推進する人たちからは「不安をあおっている」と評される。しかし私は、より安全なコメを作るには切り替えが望ましい、という県側の考えにこそ根拠がなく、疑問を感じる。
それはともかく、昨年7月20日から1カ月間で「県議会への意見」の「『あきたこまちR』への全量転換」というテーマに5800件を超える声が届いた。私が見る限り、そのほとんどが反対であった。その中には全面切り替えなら食べることを控える、というような記述も多かった。
買う人が少なくなったら、それは単純に値下がりにつながるのではないか。廃業する農家の激増で、食糧生産の危機がいよいよ顕在化してきたこの時期、こうした事態が現実となったら、その影響は計り知れないだろう。それは、賛成・反対・無関心のいかんにかかわらず、すべての農家にかぶさるだろうし、関連するさまざまな方面に波及していくことだろう。推進する側が、このことをどれほど真剣に考えているのか、極めて不安である。
県では、農業団体からの強い要望で、と言っている。こうした不安に、農業団体自体がどのような見解を持っているのか、ぜひとも聞きたいものである。
生産者としては、米どころ秋田のおいしいお米を楽しみに本県を訪れる人たちに自信を持って県産米を提供したい。そして何よりも秋田県民にとって、よき道を探しつつ、これまでのあきたこまちも、選択肢の一つであり続けてほしいものである。
県内外から県議会にいただいたたくさんの声は、残念なことに県議会では重く受け止められませんでした。ですが今回の投稿で、その数の多さを書いて、それが県内読者の方々にあらためて知ってもらえたのは、とてもうれしいことでした。
掲載してくれた県内紙は、秋田さきがけ新報です。読者の声欄には、時々、県外の方の投稿も載ることがあるんです。今年は、あきたこまちが誕生してから40年! どうりで自分も歳を取るわけです(苦笑)。それはさておき、あきたこまちに関してほっこりするような思い出のある方は、投稿したなら掲載されることがあるかもしれませんよ。いかがですか?
昨日の朝は冷え込みました。
今日はこの時期としては異例の温かさです。ですが、来週明けまで、さらに2回くらい季節外れの暖かさの日が来るようです。