風に吹かれて行こう

お米の便りを、写真でもっとわかりやすく!

ぼよよーん

2022-10-03 | 日記

 ちょっと、うとうとしたと思ったら、あらら、もう10日も経っています。毎日いったい何をしていたのか…? 何をしてたのかって、アンタ、見たらわかるでしょ! いや、わからない。オレも寝てたから。

 

 まぁ、そんなことはあるわけがないのでして、稲刈り、もみすり、色彩選別と続いていたわけです。とりあえず、稲刈りだけは終了しました。田んぼに稲が無くなると、ホッとします。極端な話、あとは雨が降ろうと槍が降ろうと、コーヒーフロート気にせずに済むからです。

 いや、ホッとなんかしていられません。もみすりして玄米として出荷しなければ、お金になりませんから。お米の出荷先の代表格は、何といっても全農、JAです。出荷すれば、当日か翌日には等級検査を受け、それに応じて販売金額が振り込まれることとなります。

 昔は(どれくらい昔かは、あいまいなままで)、3町歩(3ヘクタール=9,000坪)もあれば、田んぼでおまんま食っていけると言われていました。今では、同じ規模でどれくらいの利益が出るでしょうか? 利益? 出るのは不利益ばかり。農家以外の方には、信じられないような数字です。赤字にならなければ、大したものです。

 

 ぼよよーん(思考が、あらぬ方向へ飛んだ音です)。

 

 さて、販売金がJAの通帳に振り込まれました。全国の農家の通帳に振り込まれる総額は、いったいどれくらいになるんでしょう。こんなこと、一度も考えたことがありませんでしたが、つい今しがた、「ぼよよーん」したわけですから、突然こうなってしまったわけです(笑)。

 その総額がどうであれ、全国の農家が一斉に、通帳からその金額を引き出そうとしたら、どんなことになるんでしょう? それだけのお金って、はたして存在するんでしょうか?

 

 あはは、お米の総額なんて、タカが知れているかもしれません。まぁ、たとえ話ですから。実際にこんなことが起きたら、いわゆる「取り付け騒ぎ」で、金融機関は破綻してしまうことでしょう。ナニナニ、新しく開業した居酒屋で、サービスで焼き鳥付けたのが原因で破綻? 「取り付け騒ぎ」って、そういうことだったんか。

 だとすれば、通帳に記された何ケタかの数字は、現実でもあり、幻でもあり…。不思議な記号です。たとえわずかであっても、幻であっては困りますけど(笑)。

 

 ぼよよーん。

 

 何だか不思議ですねー。実際にはない(目の前に提示できない、渡せない)お金を、それがあるものとして、やりとりして、社会が成り立っている。実際には手にしていない「借金」を、返すことができなくなったら、大変なことになってしまう。当たり前といえば当たり前なのでしょうが、不思議な感じがします。

 

 よよぼーん(思考が「現実」に戻った音です)。

 

 通帳に記載された販売額の数字。毎年、それを目の前の現金として見る前に、農業関係のあらゆる経費の引き落としが行われます。いっとき増えた残高の数字は、短期間のうちに、以前と同じかそれ以下に。見ているのは夢のような幻のような…。夢といっても悪夢のようでもあります(苦笑)。

 

 そういえば、「良い手相」を自分の手に書き込めば良い、なんて話を聞いたことがありました。通帳残高の数字の左隣に、1でも書き込んでみましょうか(笑)。いや、どうせだから9にしますか。それを見たら、恵比須顔になれるかな(笑)。夕飲酒文書偽造でタイホされるかも。

 今日もちからしごとで、晩ごはんはお酒のちからも借りてしまいました。

 何日か前の、田んぼの様子です。もう、あちこちの田んぼから稲がなくなりました。