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ソルバイトとセメンタイト

2008年01月14日 | 刃材や金属そして錆

ソルバイト

イギリスのソルビーの名にちなんで、ソルバイトと命名されました。
トルータイトの微粒セメンタイトがやや粗くなった組織なので
粗粒陂(ソルビー)と宛て字されています。

焼戻し温度はトルースタイトの場合よりも高く、約600℃です。
したがって、トルースタイトよりは軟らかいのですが、粘り強いことが
各組織随一で、色々な機械部品に多用されています。
鋼の脆さに影響する低温にも強いので、工業上大変有用な組織です。


セメンタイト

FeとCの化合物、つまり炭化物(Fe3C)をセメンタイトといいます。
この呼び名もアメリカのハウによっての命名です。
セメンタイトは金属的光沢を有し、非常に硬くて脆いものです。

鋼がFeとCの合金で Feよりも硬いのはこのセメンタイトの存在です。
CがFeの中に存在する形態は、このセメンタイトのほかに
グラファイト(黒鉛)があります。

これは、真っ黒な組織で軟らかいのですね
鋳鉄(鋳物=いもの)に現れる組織です。


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