菅義偉(すがよしひで)官房長官は12日、米国訪問を終え羽田空港に帰国した。「令和おじさん」として世間の知名度を一気に上げ、「ポスト安倍」としても注目を集める中、ペンス副大統領ら高官が出迎えた米政府側だけでなく、霞が関も「首相級」ともいえる約40人の態勢で菅氏の事実上の外交デビューを支えた。(ニューヨーク 中村智隆)
「菅長官の訪米を全力で支える」
菅氏の訪米前に、ある外務省幹部はこう語った。訪米に失敗があってはならないという霞が関全体の最重要ミッションだったのだ。
特に外務省は相当な力の入れようだった。鈴木量博北米局長だけでなく、北朝鮮問題も議論になるとして金杉憲治アジア大洋州局長も加わった。
安倍晋三首相とトランプ米大統領の通訳を担当する外務省総合外交政策局総務課の高尾直首席事務官も、菅氏の通訳として同行した。同行はしなかったものの、秋葉剛男事務次官は菅氏の訪米前の説明を受け持った。防衛省も次官級の西田安範防衛審議官らが同行した。
霞が関を操る実務能力の高さで知られる菅氏ではあるが、安倍首相や河野太郎外相のように英語が得意でないことは自他ともに認める事実だ。高尾氏は、日米首脳会談だけでなく安倍首相とトランプ氏のゴルフの際の通訳も担当し、トランプ氏の長女、イバンカ大統領補佐官ら米側の信頼が厚く、今回の菅氏の外交の隠れたキーパーソンだった。
さらに、本来は安倍首相のサポートが主任務である和泉洋人首相補佐官も同行した。国土交通省出身でインフラ輸出に通じた和泉氏は、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を念頭に置いた「自由で開かれたインド太平洋」の推進といったテーマで菅氏をサポートした可能性がある。
「三者三様に盛り上がった」
ペンス氏らとの会談など菅氏の主要な日程が終わった10日夜(日本時間11日午前)、政府関係者は米ニューヨークでこう語った。その顔には無意識のうちに安堵(あんど)の表情が浮かんでいた。
以上、産経新聞
アメリカサイドも外務省の官僚たちも菅長官を首相扱いしたようです。
ポスト安倍は菅長官が一番手だと私も思います。
ということは、もうそのレールに乗ったと解釈していいのかも知れません。