米原子力発電事業で巨額損失が発生する見込みとなった東芝が週明けの10日に、三井住友銀行やみずほ銀行など取引金融機関向けの説明会を開くことが6日、分かった。銀行団に当面の支援継続を要請する見通しだが、銀行側から事業売却など抜本的なリストラ策を求められる恐れもある。
東芝は損害額を精査中で、確定には2月中旬に予定する平成28年4~12月期決算発表の直前までかかるという。29年3月期の最終損益は1450億円の黒字(前期は4600億円の赤字)を見込んでいたが、3年連続の赤字となる恐れが出ている。
金融支援の手法としては、議決権のない優先株の引き受けや、返済順位が低く資本金のようにみなされる「劣後ローン」の活用が想定される。ただ、東芝の経営が一段と悪化すると銀行側が損失を被る恐れがあるため、「支援の検討はリストラ策を見極めてから」(取引行関係者)との声が出ている。
リストラ策として主要なグループ会社の売却案も浮上。事務機器を扱う東芝テック(東京)や東芝エレベータ(川崎市)が候補として取り沙汰されている。
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