今年は、日本経済に影響を及ぼす金融イベントが目白押しで、それに伴う相場の大変動が予想される。「人の行く裏に道あり花の山」の格言が示すとおり、マネーのプロたちは今年のカレンダーを“ウラ読み”してもらった。
春から夏前にかけてはロシアの動きが国際市場の“主役”になりそうだ。3月18日にはロシア大統領選挙があり、6月にはサッカーW杯がロシアで開催される。
「ロシア向け輸送に強みを持つ東海運(東1・9380)や、北方領土問題前進で日本の海域拡大で恩恵を受ける極洋(東1・1301)などの水産関連株にとっても大きなメリットとなるでしょう」(ラジオNIKKEI記者の和島英樹氏)
財産ネット・企業調査部長の藤本誠之氏はこんな見方をする。
「ハブ(東1・3030)は、店内でスポーツ中継が観られる英国風パブ『HUB』を運営しており、W杯期間は必ず盛り上がります。一方で、自宅で観戦する人も増え、出前サイト『出前館』を運営する夢の街創造委員会(JQ・2484)も面白い存在です」
スポーツイベントが続く中、こんな“ウラ読み”をするのはフィスコ・株式アナリストの雲宮祥士氏だ。
「スポーツに関心が集まることで健康も注目ワードになるはずです。ライザップなどはすでに上昇銘柄ですが、私が目をつけるのは、低糖質食品を扱うニチレイ(東1・2871)、やまみ(JQ・2820)、そしてユニー・ファミリーマートホールディングス(東1・8028)です。とくにファミリーマートは昨年末、店舗に24時間フィットネスを併設することを発表しているので要注目です」
今年は国勢選挙がなく“凪の1年”と見られている政界で、最注目イベントが自民党総裁選だ。第一生命経済研究所の首席エコノミスト・永濱利廣氏が言う。
「9月には自民党総裁選があります。安倍晋三・総裁の続投が有力視されているものの、日本の政界に対して“100%確実”という見立ては禁物です。万が一退陣となるとマーケットには大きなマイナス。アベノミクスからの転換を意味する『ABEXIT(アベグジット)』が現実味を帯び、外国人投資家が日本株売りに走る可能性があります」
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