安くて美味しいワインはどれ? 安旨ワインつれづれ(安旨ワインと日々の出来事)

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ワインのコルク栓は神話? コルクとスクリューキャップ

2015-07-08 11:09:46 | ワイン
ワインは良くも悪くも一期一会のお酒で、封を開け飲んでみないと、美味しいか、自分に合うか、大失敗かわかりません。
ショップで、ボトルを手にしラベルを読み、胴をさすり味わいを予想して一本を決めていきます。
家に帰り、ソムリエナイフでコルクを開けグラスに注ぎ、さて・・・
ある意味、博打みたいなのがワインの醍醐味(?)の一つかも知れません。

最近テーブルに載るワインの多くはスクリューキャップとなっています。ここ数年で急速に増えました。
コルクをオープナーで抜くという儀式がワインらしさを醸し出していた訳ですから変わってきたものです。
業界も何とかこの儀式を、スクリューキャップに取り入れ、ワインらしさを保とうとしているよう。



斜めに持ち、キャップの部分をしっかり手で固定してボトルの胴の方を回し開封する云々。
世の中スクリューキャップの飲み物はごまんと有るわけで、別にいつも通りにひねればいいわけなんですが、儀式性を持たせたい気持ちはちょっとはわかる気もします。
ただ、使いだすと便利なもので直ぐに飲めるのが、デイリーにはいいですね。また、やっちゃったことがあるんですが、キャンプにソムリエナイフを忘れるというやつ。こんなトラブルの心配もない。
デイリーワインだけでなく、高級ラインにもちらほらスクリューキャップの物が見かけられるようにもなりました。



最初は経済的な意味合いからスクリューキャップが採用され始めたのかと思っていましたが、どうやらそのような事から始まったのではないようです。
コルクだろうが、スクリューだろうがつまり蓋であって、中味が漏れないように密閉が保たれていいのです。そこで昔はコルクぐらいしか適したものがなかったわけなのですが、現代はもっといいものがあるというわけです。
コルクによる封はカビや開封時の屑の混入などワインの品質低下をまねくことがあります。特にコルクのカビや質の悪いコルクによる汚損はある調査では、2-5%またはそれ以上あると言われていて生産者側としては頭の痛い問題です。作り手としては品質の安定したものを世に送り出したいわけですから、対策を立てなければなりません。
また、初めにワイン選びは博打のような面があると書きましたが、本来なら消費者も傷んだ物などは買いたくはありません。
それから、よくワインはコルクを通して呼吸をし空気を取り入れて熟成すると言われましたが、これも間違いで、熟成に新たな空気つまり酸素は必要ないそうです。密閉度が高いスクリューキャップで長期保存されたものの方が、状態がいいいことも確認されているとの事。こうなるとスクリュキャップにドンドン移行しそうなのですがそうは行かないのが世の常。伝統とか商品価値の低下を恐れてなかなか進まない。だってこれも先ほど書いたように、コルク栓はワインの象徴的なものなんですから。
高級レストランで、ソムリエがスクリューキャップをカチッでは様になりませんよね。
でも、そんなワインのにまつわる周辺事項のを優先していては本末転倒。主役のワインが良くなければならないのです!
シャブリの銘ネゴシアン、ラロッシュもグラン・クリュをスクリューキャップにする等の挑戦を始めているとも聞きました。いつの日か五大シャトーワインがスクリューキャップになる日が来るかも知れません(そうはならないだろうなぁ)。



スクリューキャップになってもワインの一期一会性は変わりません。それこそがワインのワインたるところではないかと思うからです。


追伸 でも、本音はやっぱりコルクがいいいなぁ。なんて私みたいなのがいるから、スクリューキャップの推進が邪魔されているのかもね・・・