期待のハリウッド版ゴジラの続編を観てきました。
内容はハチャメチャ。でもそれでいいんです。だいたい怪獣映画なんてそんなもんですから。
よく風刺や問題提起がないなんておっしゃる方がいます。特にゴジラについてはその生い立ちがら言われるんですが。もちろん第一作や仕切り直しのリメイク等はそうあって欲しいところで、54年のゴジラやシンゴジラはそこが名作と言われる由縁でしょう。
しかし、ゴジラ映画の宿命で2作め3作めの続編はエンターテイメントに寄らざる得ない。対決相手は人間からライバル怪獣となっていく訳です。
ただそうなってもそれなりの見ごたえや面白さが無くてはお客は離れて行きます。昭和のゴジラシリーズの後半はこうして撃沈していきました。
この辺については賛否両論、議論百出あるので今回ここでは取り上げないでおきます。
この映画、なんと言っても感涙ものは音楽。ゴジラが登場すると伊福部昭のあのファンファーレそしてゴジラのテーマ、モスラには古関裕而のモスラのテーマが流れるのです。
やっぱりこの曲がなければね。ハリウッドのゴジラが日本の東宝が作り上げ綿々と続くゴジラの正史に加わった一瞬でした。
今回は本家へのリスペクトは数知れずで、エンドロールにもゴジラやモスラのテーマが流れ、オーラスには、最近逝去されたゴジラのスーツアクターの中島春雄氏が写真入りで出てきました。
これはこれで嬉しい事ですが、以前から心に引っ掛かる一つの疑問があります。
本多猪四朗監督や作曲家の伊福部昭氏そしてゴジラに入った中島春雄氏はアメリカで良くリスペクトされているようですが、円谷英二特撮監督はどうなんでしょう?リスペクトされたのを見たことがありません。
私が子供のころ怪獣映画の神様はなんと言っても円谷英二だったんですがね。あれだけのジャンルを作り上げた方です。海外でももっと表にでてきてもいいような気がしますが・・・
どなたか海外での円谷英二氏の評価についてご存知の方いらっしゃいますか?
映画に戻り苦言をひとつ。本編のラスト、いくら題名が「キング・オブ・モンスターズ」だからといって怪獣達がゴジラにひれ伏すのはいかがなものかと。ちょっと擬人化しすぎでは?
それから心配もひとつ。地球上が怪獣達で大混乱の今回。地球の怪獣だけでなく、宇宙怪獣も参戦しています。次回はキングコングとの一戦ですが物語のスケール感が大幅にダウンするような予感が。対コング戦の次が対ギドラ&怪獣総出演が順序だったんじゃない?なんて思うのは私だけ?
でも今から「ゴジラVSキングコング」が楽しみですね。