新元号「令和」が発表されてから、マスコミの「令和」フィーバーが始まりました。
この大騒ぎぶりは毎度のことで、新聞もテレビも全国各地で国民が大喜びする声を届けまくっています。
「令和」に対する賛美の声は大仰に届けられていますが、一方で不満の声はかき消されています。
公に反対意見など出そうものなら、それこそ「令和」に決定した内閣、特に最終決断をしたと言われている安倍首相にタテつくことになり、官邸へのお出入り禁止にでもなるんじゃないかという不安もあるんでしょう。
「令」の意味を調べてみたら
1 命令。布告。また、法令。「令を下す」「解放令」
2 古代中国の官制で、地方長官。特に、郡県制における県の長官。
3 明治初期、府・県の長官。知事の旧称。
4 鎌倉時代、政所 (まんどころ) の次官。
5 律令制で、京の四坊ごとに置かれた責任者。坊令。
「令」の成り立ちを調べてみたら
会意文字で(亼+卩)。「頭上に頂く冠の象形」と「ひざまずく人」の 象形から人がひざまずいて神意を聞く事を意味し「命ずる・いいつける」を意味する 「令」という漢字になる。
とありました。
安倍首相が言っていた「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められている」というのは「和」にはありますが、「令」にはどこにも見当たりません。
唯一「霊」(肉体と独立して存在すると考えられる心の本体。)を「令」と現したというものがあっただけです。
どこまで行っても「令」に関しては、為政者が庶民を膝まづかせるための漢字としかじいちゃんには見えません。
つまりは、安倍さんの意識の中の産物を表現するために使ったとしか思えないのですよ。
残念ながら…。
出典を見れば「令月」というのは「美しい月」を現すというのですが、万葉集なんて言葉でだけ伝わっていたのを当て字で書いただけのもの、もしかしたらこの歌を詠んだご本人は「麗月」と言いたかったのかもしれません。
まあ、それはそれで置いといて、新元号をこれから使って行かなきゃ~いけないのは確かなことなので、新天皇のためにも納得しなきゃいけないとは思います。
元号を政府が決めるという制度がある以上、政権の思惑に準ずる事があっても仕方ないのですからね。
安倍首相が語った「令和」の意味に違わない行政を行ってくれれば、それでいいのです。