★小雪・カンナ・ひなた・珊瑚・小雨のcogi-log★

先天性巨大食道症とリウマチと闘い、お空へと旅立った小雪さん&その娘カンナさんの思い出と、新入り小雨さんのコギ日記です。

心痛。

2013-07-02 16:20:19 | ●癲癇●
今日は珊瑚さんについてお話したいと思います。



珊瑚さんのブログ登場回数はとても少ないです。
大きな病気もせず、飼い主~ズをビックリさせるようなイタズラもせず、
甘えん坊でとても臆病ではありますが、笑顔の可愛い子に育ってくれました。
そんな珊瑚に変化が訪れたのは、小雪さんが亡くなって一週間ほど経った頃です。
今までまったく平気だった物や動きに、痙攣かと思ってしまうほどの震え、恐れ、
寝ている時の大きな全身のピクつきが見られるようになりました。
そしてその症状が見られるようになって数日後、お散歩先でのドッグランで
痙攣発作を起こしてしまいました…。

翌日、小雪さん&カンナさんでお世話になった浜松のセカンドオピニオンで
運良く院長先生の予約をお願いすることができたので、すぐに向かいました。
病院では、『触診』、『神経学的検査』を行いました。
『神経学的検査』→歩かせたり、仰向けにして脚を動かしたり、反射の検査をしたりして、
         神経に異常があるかどうかを調べます。
         神経学検査で異常が発見された場合は症候性てんかんの可能性があります。
         血液検査と身体検査で異常がなければ症候性てんかんであると仮診断されます。

血液検査や超音波検査、レントゲンなどは、発作の起きる前に健康診断で検査済みだったこと、
画像診断(CT、MRI)を行う場合もありますが、画像診断では見つかりにくいことも多く
今回は『神経学的検査』を行って判断していただきました。
珊瑚さんの痙攣発作の様子、時間や『神経学的検査』でも異常が見られないことから
『特発性癲癇様(よう)』→はっきりとした原因なしに起きる癲癇発作のような疾患。
と診断されました。
珊瑚さんの癲癇様発作が、この1回だけなら『特発性癲癇様(よう)』で済むのですが、
2回目の発作が出てしまうと『癲癇様(よう)』ではなく、『癲癇』ということになります。

残念ながら珊瑚さんは、1回目の発作から二ヶ月後に再び痙攣発作を起こしてしまいました。
珊瑚さんの発作は『強直性痙攣(がちがちに体が固まったような状態)』だと思います。
発作の前兆は、そわそわとし物陰に隠れ震えが見られます。
発作期には、意識障害と足や口を細かくガタガタと震わせたりする痙攣が2分40秒ほど見られ
泡を吹いたり、大量の涎、失禁もあります。
幸い珊瑚さんに『重積発作』は見られません。
『重積発作』→発作期が30分以上続く発作(臨床的には10分程度)や、発作の間隔がなく、
       次の発作が前の発作に続いて起きてしまうような状態。


しかし、発作時にいつ『重積発作』になるかはわかりません。
我が家はお散歩のときには必ず、持参している物があります。



↑ゴム手袋、白色ワセリン、ダイアップ(座薬)です。
ゴム手袋に白色ワセリンを塗り、肛門付近にある便を取り除いてから
ダイアップ(座薬)を入れます。
ダイアップ(座薬)は、重積発作を防ぐためのものです。

珊瑚さんの癲癇発作が出る間隔は二ヶ月半に1回です。
この発作のペースだと薬の服用をする必要はないそうです。
『フェノバルビタール』は、良く効く反面、肝障害、過食、ふらつき、嗜眠などの副作用を持ち、
特に長期にわたる治療においては、肝障害が深刻な問題になります。
珊瑚さんの発作のペースが一ヶ月に1回になってしまったときには、このようなお薬の服用を
考えなければなりません。


珊瑚さんには、就寝時にかなり大きな全身のピクつきが見られます。
このピクつきでドッグベッドから落ちてしまったり(低いので安心してください)、
寄りかかっている窓に頭をぶつけてしまったり、
長い時間起きずに寝ることが困難になってしまったり…。
しかしこの症状を検索しても同じような症例は見られず、獣医さんに相談しても
改善策は見つからないままでした。
ない頭でいろいろ考え、調べ、珊瑚さんの身には睡眠障害のようなことが
起こってしまっているんじゃないか?と思い、
自分用に持っていた『メラトニン』をあげてみることにしました。



↑『メラトニン』というのは、犬・フェレットの脱毛に使用します。
副作用はほとんどなく、安全性の高いサプリメントです。
現在、日本では薬としての認可は下りていません。

この『メラトニン』は、癲癇発作の補助薬としても使用されていることもあり
犬:3-6mgというのが投与基準のようです。
我が家で服用しているのはストロベリー味の10mgの『メラトニン』です。
もちろんこの量では多すぎてしまうので、ピルカッターを使って
1/4サイズ(約2.5mg)の大きさにしています。



珊瑚さんは興奮によって癲癇発作を起こすこともわかってきたので、
ドッグランやお散歩などで出かけるとき、今日は少し様子が変だなと感じたとき
全身のピクつきが多く見られるときに、1/4サイズを一日量で最大3コを限度に
服用するようにしています。
就寝時の全身のピクつきはまだ若干見られますが、しっかりと眠ることができるようになり
癲癇発作のコントロールまではいかなくても、発作の間隔を維持することに
役立っているのではないかと思っています。
あくまでも、珊瑚さんの場合です。



珊瑚さんにとって、小雪さんが自分の前からいなくなってしまったという現実は
とても辛く、悲しく、ショックだったのだと思います。
私が小雪さんを生きる糧だったように、珊瑚さんにとっても大きな支えで
そこにいてくれるだけで守られている安心感があったのだと思います。
自分を置いてどこかに行ってしまった…珊瑚さんは心が痛かったんですよね。
一概には言えませんが、珊瑚さんの心にとってはそれがとっても大きな大きな不安と
怖さとストレスになって癲癇に繋がってしまったんじゃないかなと思っています。

珊瑚さん、こんな風に頑張っています。

長く拙い文を読んでいただき、ありがとうございました。




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2 コメント

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Unknown (うさ)
2013-07-03 09:19:24
小雪さんは本当に大きな存在だったね。
珊瑚さんにとっても大きな存在だったと同時に、minaさんの深い悲しみを感じたのかもね。珊瑚さん優しいね。

人間でもある病気。結構多いよ。
それでも、みんなうまく付き合って生活しています。
ただ、発作が起きると脳が凄く疲れるから出来るだけ発作を起こさないよう穏やかにね。
坐薬があれば大丈夫。お守りだ。
穏やかな生活を心がけて、こちら側の緊張を感じさせないようにしてあげて。
珊瑚さんは、優しいからminaさんの緊張をキャッチするから。
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Unknown (mina)
2013-07-04 16:53:46
   ☆うささん☆
我が家にとって小雪は大きな支えだったんです。
ずっとずっと珊瑚は子供のままのように見えていましたが
ちゃんと大人になって、いろんなことを感じて苦しんで
葛藤していたのかもしれませんね…。

癲癇はよく聞きますが、やっぱり発作が起きてしまった時は
焦り動揺してしまいます。
珊瑚が上手に癲癇と付き合っていけるように、
飼い主ができるコントロールはしてあげたいです。
きっと小雪&カンナが、
『今度は珊瑚のことお願いね。あの子、臆病で内弁慶だから
見ててあげてね。』って教えてくれているのかなって思います。

うささんに救われてます…(´∀` ●)ゞ
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