★小雪・カンナ・ひなた・珊瑚・小雨のcogi-log★

先天性巨大食道症とリウマチと闘い、お空へと旅立った小雪さん&その娘カンナさんの思い出と、新入り小雨さんのコギ日記です。

★★ 自己紹介 ★★




★小 雪★ (♀) 2000.7.1~2012.5.11
         先天性巨大食道症を抱え、のちにリウマチを発症し
        誤嚥性肺炎を何度も患いながらも、たくさん頑張ってくれました。

★カンナ★ (♀) 2001.8.2~2013.1.9
        小雪さんの娘。
        右肺中葉部分に約3cmの組織球性肉腫が見つかり、
        右肺中葉切除手術を受ける。
        のちに椎間板ヘルニア ハンセン2型を患い手術。
        大きい手術を2回、入院3回と10才を過ぎてからは
        辛いことが続いてしまいましたが
        たくさん頑張ってくれました。

★珊 瑚★ (♀) 2004.5.8          ★ひなた★ (♂) 2004.5.8
        カンナさんの娘。               カンナさんの息子。
        2012年に癲癇を発症。
        
★小 雨★ (♀) 2012.11.7
        2013年2月12日に家族となる。
        大泉門(頭蓋骨の頭頂部に穴がある)が閉じていませんでしたが、
        現在は問題なし。
        体重が7kgほどミニコギさんです。


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半分。

2014-10-03 00:01:28 | ○珊瑚さん○
本日のブログは、大変大変マジメなお話です。
とても長い記事になっておりますので、面倒な方はスルーなさってくださいね。

*カラーの文字にアンダーライン(下線)があるものはリンクになっています。


長年ブログを読んでくださっている方はご存知かと思いますが、
我が家の珊瑚さんは2013年10月1日にセカンドオピニオンにて
【椎間板物質除去手術】を行いました。
もう一年前のことになります。

その手術を受けた珊瑚さんですが、術後一年が経過した現在も
後ろ足が安定せず、歩行時に左右に揺れてしまったり
後ろ足の爪が擦れるナックリングや、尻餅をついてしまう

ことが多々あります。

でも、この状態が椎間板ヘルニアの後遺症なのか、DM(変性性脊髄症)なのかは
わかりません。
私は50/50だと思っています。

小雪さんが生前、『リウマチ』だと判明できなかった4~5年前には
まだまだDM(変性性脊髄症)という病気が知られておらず、
その当時に通院していた担当医もまったく知らないもの(勉強不足もあり)で、
こちらから『DMの可能性はないか?』と聞いても、まったく違う病名の症状を
話していたほどでした。

コーギーと共に暮らしている方はご存知の方が多いかもしれませんが、
DM(変性性脊髄症)についての説明を書かせていただきました。

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[変性性脊髄症 Degenerative Myelopathy (以下「DM」) とは]
DMは、痛みを伴わず、ゆっくりと進行する脊髄の病気です。
近年、ウェルシュコーギーでの発生頻度が高く、欧米では注目を浴びています。
ウェルシュコーギーでの発生は確実に増えてきています。


[DMで現れる症状]
足先の感覚異常から、足の甲を地面にすって歩くようになります。
アスファルトの上だと歩行時に「シャーッ、シャーッ」と爪が地面にすれる音が
聞こえるかもしれません。爪を見ると爪の上側が擦れて減ってきます。
立ち止まって立っているときには、足先がひっくり返ったままになっていることもあります。


[DMで現れる症状2:腰のふらつきや後ろ足の交差]
歩行時に腰が安定せず、左右にふらふらしながら歩くなどの症状も初期に見られます。
また、後ろ足を交差させながら歩くこともあります。
足先の感覚異常により、自分の足の位置がわからなくなっている結果として現れる症状です。


[DMで現れる症状3:ウサギ跳び]
2本の後ろ足をそろえてウサギ跳びのように歩くことがあります。
左右前後の足の動きに協調性がなくなり現れるのだと思われます。
さらに症状が進行すると、後ろ足の動きが鈍くなり、筋肉量も落ちることから
下半身を支えることができなくなります。
すでに述べたように、この病気では痛みは伴わないため、犬はそれでも歩こうとします。
下半身を持ちあげることができないので、腰が落ちた状態で下半身を引きずりながら前進します。
前足の症状が進行すると起立することが困難になります。
また、排尿や排便の制御ができなくなるので、オムツが必要になります。
首の脊髄にまで病変が及ぶと呼吸障害が現れます。
息づかいが荒かったり、不規則な呼吸をしたりします。
呼吸障害がさらに進行すると呼吸不全となり、亡くなります。
通常は後ろ足の症状が出てから3年後くらいで呼吸障害が現れます。


[DMの原因]
犬種を問わずDMの原因は不明な点が多く、未だはっきりとした原因は解明されていません。


[DMの診断]
現在のところ、DMに対する特異的な生前診断法は確立されていません。
確実に病気の存在を証明するためには、脊髄組織の病理組織学的検査が必要ですが、
これは生前には不可能です。
しかし臨床的には、各種検査を組み合わせることによりDMの診断を下すことができます。
診断において重要なことは、犬種と特徴的なヒストリー
(疼痛を伴わない慢性進行性の両後肢不全麻痺)を考慮し、血液検査や脳脊髄液検査で
炎症性疾患を否定し、MRIやCTまたは脊髄造影検査などの画像診断で
脊髄の圧迫性病変を除外することです。
画像診断は、あくまでも椎間板ヘルニアなどの圧迫性病変を否定する目的で行われ、
DMの病変を見つけるためではありません。
さらに、変異したSOD1遺伝子をペアで持っており、臨床症状がDMと合致する場合は、
DMに罹っている可能性は高いと考えます。
しかし、高齢のコーギーでは、椎間板ヘルニアも多く、DMとの症状も似ているため
両者を区別することは困難な場合もあります。
また、DMと椎間板ヘルニアを両方持っている犬もいますので、
診断と治療は慎重に進めなければいけません。


[治療法について]
痛みがなく、積極的に動くことができる犬でしたら、なるべく運動をさせることが勧められます。
神経病でよく使われるステロイドは、DMに対しては効果がないと言われています。

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我が家では、生前のカンナさん(ひなた&珊瑚さんの母)、ひなた&珊瑚さんは
セカンドオピニオンで【DM遺伝子検査】を行っています。
カンナさん、ひなたさん、珊瑚さん共に【陽性】という結果でした。
ひなた&珊瑚さんの母犬であるカンナさんが【陽性】なら、
その子犬は必然的に【陽性】になります。
ただ、カンナさんの母犬である小雪さんの【DM遺伝子検査】は見送ったこと、
カンナさんの父犬、ひなた&珊瑚さんの父犬の【DM遺伝子検査】は
行うことは不可能なことから、母犬と父犬のDM遺伝子がペアで陽性であれば、
DMを発症するリスクがあることがわかっていますが、
それで100%発症してしまうのか、しないですむのかはわかりません。
カンナさんもひなたさんも珊瑚さんも、ペアで陽性なのかはわかりません。


どちらの病名にしろ、珊瑚さんの後ろ足はとても不安定な状態です。
尻餅をついてしまったり、躓いてしまうことで、他の部分がケガをしてしまう可能性も
出てきてしまうのです。
痛くて痛くて辛い思いをして、頑張って手術をして、生まれて初めて家族と離れて
一週間の入院もして、たくさん頑張ってきた珊瑚さんには、まだまだ自分の足で
地面を踏みしめて、ひなたさんと小雨さんと一緒に歩いてほしい。
カンナさんが生前に使っていた腰を支えるサポーターを珊瑚さんにも着用させてみましたが
サイズも合わず、上手くいかず…何か有効なものはないだろかと模索していたときに、
2014/9/19 OA『未来シアター(日本デレビ)』という番組で、
日本初の動物専門の義肢装具士について放送されていました。
そのときに、何気なくPCで【東洋装具】という会社を調べてみると、
【S2 Corset(エスツーコルセット)】という胸腰椎の長期固定 後肢の跛行・
不全麻痺の助補をするものが掲載されていました。
まさに、今の珊瑚さんに求めていたものでした。
しかし、こちらの会社の商品は、獣医療関係者以外の方のお問い合わせは受け付けておらず
購入はおろか、お問い合わせをすることもできませんでした。

翌日、HPのアドレスのメモを携え、ホームドクターへと向かいました。
先生に珊瑚さんの後ろ足の状態をお話しし、【S2 Corset(エスツーコルセット)】の
お問い合わせをしてくださいました。
それから二日後、ホームドクターの元に採寸表と採寸説明書が届き
珊瑚さんを連れて採寸に伺いました。
採寸はかなり細かく、骨と骨の長さを測定するなど30分ほどかかりました。
コルセットのカラーバリエーションは6色あり、汚れも目立ちにくく、女の子っぽい
ピンク系のものでお願いしてきました。

一週間弱でホームドクターの元にコルセットが到着し、一昨日の水曜日に受取と
装着をしていただきました。
珊瑚さんの場合、補助吊具はまだ必要な状態ではないのでコルセットのみです。


コルセットを着用してみると、後ろ足の左右の揺れが少し安定しているようで
完全にというわけではありませんが、コルセットを着用すると
足取りがしっかりしているように思います。

昨日はさっそくコルセット着用で、お散歩に行ってみました。



↑後ろ足の爪が擦れてしまうので、『PAWZ ドッグブーツ』を着用しています。
上り坂は後ろ足に重心がきてしまうので、ちょっと大変そうですが
ちゃんと歩いてくれています。

コルセットですが、ピンクとグレーのボーダー柄のせいか、洋服を着ているように見えるので
あまり大げさになりません。



↑いつもと変わりなく、コルセットを気にすることもなく歩いてくれています。


コルセット着用をして、お散歩している様子の動画です。



↑後ろ足が危なげですが、一生懸命に歩いてくれています。


珊瑚さんのコルセットは、2週間以上の長期固定を目的に開発されたコルセットで
装着したまま排泄することができます。
お散歩のときだけではなく、家の中にいるときにも装着して過ごしています。



↑珊瑚さんは気にしていないようで、いつもと同じように過ごし、
違和感なく寝てくれています。

ちょっと高いものだったけど、珊瑚さんのこれからの時間がもっともっと楽しく
動きやすく、ひなたさんと小雨さんと一緒に歩いてほしいと願っています。

もしも、もしもこの先、歩くことが難しくなってしまったとき…
小雪さんとカンナさんの車イスがあるから大丈夫。何も心配しなくていいからね。


文字ばかりの拙い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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