暑さでクーラー部屋に閉じこもっている間にも、世間は動いています。
生成AIなるものが、世間に闊歩し教育やビジネスなど社会の活動に影響を与えようとしているようです。
誰しも容易に推測できることですが、学校の夏休みの宿題を生成AIで質問し、答えを提出されたら、全ての生徒の答えがほぼ同じというブラックジョークの世界が見えてきます。
議会で、議員が生成AIで質問を考え、答弁者が生成AIで答弁を考えることも自問自答の世界に迷い込むだけになります。
伊東乾教授は、この生成AIとの向き合い方のヒントとして、一昔前のワープロに例えて、生成AIの出力は、漢字カナ変換と考えるとちょうど良いとの指摘をしています。
なるほど、翻って考えてみると我々は、ワープロ変換は、
「基本間違っている」「間違っていて全然普通、おかしくない」「私たち自身の目でチェックして、大丈夫なものを使う」。
ということから、便利なワープロを使い始めた記憶があります。
そして、さらに教授は、日本人の検算能力の高さが優位に働くと考えています。
かつて、シャープから”ソロカル”なる製品が発売(1978年)されたことがあります。
ソロバンには疎遠で、電卓派であったので、このハイブリッドな機器を実際使ったことはないのですが、一度はお目にかかっています。
「そろばん」+「電卓(カリキュレーター)」で「ソロカル」。
「そろばんで計算し、電卓で検算できますから2重で安心」というソロカルを発売
「そろばんで計算し、電卓で検算できますから2重で安心」というソロカルを発売
Soro-cal (Sharp)



出所:電卓博物館館
http://www.dentaku-museum.com/calc/calc/1-sharp/6-sorocal/sorocal.html
http://www.dentaku-museum.com/calc/calc/1-sharp/6-sorocal/sorocal.html
こんな東芝製もあったようです。ソロバンと電卓の位置が入れ替わっていますね。

いずれにしても、この心が、生成AIとの向き合いのヒントになるということです。
もちろんお釣りの計算などの検算能力は、九九の暗算能力がベースになりますが、便利な機器を使って検算を行おうとする能力が日本人には伝統的に備わっており、これからの時代に対し、適応力になると主張しています。
確かめてみる。生成AIを鵜吞みにしない、その心が大切です。
こうしたリテラシーを忘れず、さらに磨きをかけ、誤った方向に進むことのないよう努力が必要ですね。
こうしたリテラシーを忘れず、さらに磨きをかけ、誤った方向に進むことのないよう努力が必要ですね。