風の強い昨日、歩いていると上からくるくると舞い降りてくる枯れた葉のようなものがあります。
よく見ると種のようなものがくっついていて重心を保ちながら回転をしています。
上を見上げると枯れた葉のような塊がぶら下がっています。
google レンズで調べてみるとアオギリでした。
そういえば、何年も前にぶら下がった枯れた葉にみえる塊を見つけてアオギリの名前を知ったことを思い出しました。
が、その時は、少し離れたところであったので、下に落ちた枯れたものの正体を確認できませんでした。
アオギリは、アオイ科アオギリ属。和名は、桐(キリ)の樹姿に似ていて、さらに木の幹が青い(緑色をしている)ことによります。
ただ、日本ではキリ(桐)と混同されているようで、豊臣秀吉や日本国政府の紋章として使われるキリの葉は、どう見てもキリの葉に見えず、アオギリの葉のようです。
初夏にアオギリは、大きな円錐状(えんすいじょう)の花房をたわわに付けますが、それは、雄花と雌花が入り混じった小さな花を付ける集合体だそうです。
★『鳳凰の木 青桐(あおぎり)』によると、
https://sakata-tsushin.com/yomimono/rensai/standard/eastasiaplants/20181002_007620.html?pageNum=1
サカタのタネ 園芸通信
アオギリは、今までの植物分類体系では、アオギリ科になっていました。
近年新しく発展したDNAの塩基配列の研究から、植物分類体系が見直されアオイ科に変更されたのです。
左の写真は、アオイ科のハマボウ、中央は同じくアオイ科のムクゲの花弁を除去したものです。
右のアオギリの雄花の写真と比較するとアオイ科に変更されたのも納得がいきます。
アオギリの雄花は、花弁がなくがくと雄しべだけの構造です。
★『続々・樹の散歩道 何とも食べにくいアオギリの実をかつては誰が食べたのか』によれば、 http://kinomemocho.com/sanpo_aogiri.html
なお、心皮とは、
雌しべの (ときに概念上の) 構成単位のことを心皮 (carpel) という。
https://www.biol.tsukuba.ac.jp/~algae/BotanyWEB/pistil.html
BotanyWeb より
風散布種子には、モミジのプロペラなどいろんな型がありますが、飛ぶ種の不思議は、興味が尽きないですね。