い・ち・に・ち

明日が今日になって昨日になるような毎日

四十五通

2021-06-20 | 便り
相手には見える表情が
自分には見えないから
相手に伝わった言葉が
本当かどうか分からない

昼と夜の境目のように
白と黒の輪郭さえ滲む時
嘘と本当を見分けるのは
夜空の星より難しく

音の振動で伝わった
ひとつの同じ言葉さえ
上下や強弱を付けながら
響く温度を変えていく