昔の私なら、「タクシーに乗ろうぜ」なんて口走るところですが、
今や歩くのが大好き。
途中、嬉々として走ったりして、
M沢家のみなさんに心配をお掛けしたりも致しました。
でも気持ちよかったなあ、暑かったけど。
ころっけも大喜びであった。
うっそうと茂った原生林を切り裂くように落下する滝。
その一帯だけは涼しくて、迫力も満点だ。
滝壺の音に惹かれてか、
ころっけ、じっと見つめておりました。
放したら、きっと飛び込んでたな、コイツは。
旅の後半戦、中辺地(なかへち)を巡ることに。
そこから徒歩で帰るって算段だ。
ころっけも初めてバスに乗車。
特に許可を得たわけではないんだけど、まあ、大丈夫でしょってことで。
こういう時、絶対吠えないっていうのは助かります。
いにしえの道をたどるってのは、心に染みいるモノ。
京や奈良の都の人々が急峻な山道を越え、
最後にその眼前に、雄大な熊野灘が開けた時、
そんなことを考えながら、
そしてチビやころっけを叱りつけながら歩く私であった。
で、チビたちはオトナたちの感慨をよそに、
「関係ねえよ」ってばかりに走り回っておりました。
まあ、昔は俺たちもそんなシミジミ感は抱かなかっただろうから、
やっぱ、それも加齢によるものかしら?
結論的に言うと、
10キロ程度を歩いただけだが、かなりの充実感があった。
もう一度歩きたいな、なんて、思った私。
もう少し予習して、再訪したいモノである。