☆日本再生ブログ~Byのんpapa

政治・経済・社会を少々保守的視点からの思想やメディアが伝えぬ内容、更に交通関係の趣味も入るという何とも謎なブログです

3月15日(金)のつぶやき

2019-03-16 05:29:35 | Twitterのまとめ投稿

夕張編・JR廃線に伴う交通体系の変化

2019-03-16 05:00:00 | その他
2月10日に営業でトマムに行く機会があり、これまでトマムリゾート編と帰り道でのトマム・占冠編を出しましたが、3月末のJR石勝線夕張支線廃止と翌4月から代替バスに変わる夕張市内を時間の許す限り廻ってみました。
JR石勝線夕張支線で夕張駅と並んで活気があった清水沢駅。
ここは大夕張鉄道の分岐駅で、石炭輸送の拠点となっていた事もあり駅舎もそれなりに立派。
2015年までは時間限定ながら駅員がいましたが無人駅になっていました。
貼り紙が意外と新しい事が最近の事と印象づけます。
かつての改札、今のホームへの出入口に時刻表がありますが、2017年3月までの8往復から5往復に減便されています。
そしてかつての窓口を塞いだ部分に廃止についての案内が貼られていました。
駅の中には発車時間が近いためか利用客と廃線間近の撮影者がいたため待合室の撮影は控えたが、上には「頑張れ夕張!!」の貼り紙が。
新夕張駅と夕張鉄道が分岐していた野幌駅が書かれています。
ホーム側から見た清水沢駅。
清水沢駅は少し前まで列車の交換可能が可能でしたが、交換設備が廃止されてからは奥側の1線だけを使用するため、老朽化していた跨線橋を撤去して地上に通路が設けられました。
なお無人化されてからは駅事務室も板で塞がれています。

ホームはかつての屋根も老朽化で撤去され、小さな待合用プレハブが置かれるたけとなり、広い構内を持て余しているように見えます。
清水沢駅前も少しだけ営業している店舗があるものの、シャッターが降ろされ雪で埋もれてしまっているところ、正直急激に寂れて手付かずになってしまっているあたり夕張の現実を実感します。
夕鉄バス(正式社名は夕張鉄道)の清水沢駅前バス停。
現在は本町エリアから清水沢地区を廻る循環線と、札幌とを結ぶ新札夕線・札幌急行線全てが来るため意外と本数がありますが、先の通りこれらの路線はJR廃線に伴う代替バスとして再編されます。
JR廃止代替バスを受け持つ夕鉄バスの本社ターミナル。
4月より市内循環線は南北間の代替バスに振り替えとなるが、うち新札夕線3往復は補助金を受けて運行されている関係上、栗山方面に向かうため本町(石炭博物館)方面はここから接続便に乗り換えに。
JR北海道からの転換交付金から夕張市に拠出され、代替バス運行会社の夕鉄バスへ20年分の運行として3台補助されたうちの1台で、2004年以来の新車導入となりました。


ここからは訪問記を離れ夕張の交通体系についてです。
夕張市は財政再建団体で資金も自由に工面できない中でJR石勝線夕張支線と夕鉄バスの共倒れを懸念し、まず夕鉄バスに対しては人口希薄地域の登川・楓・滝ノ上地区のバス路線を2017年にタクシー運賃補助とする事で廃止。
更に枝部分の南部・真谷地地区はデマンド交通へ移行し、将来のJR廃線に備えて南部地区に乗り入れていた新さっぽろ駅前とを結ぶバスは、JR廃線に備え新夕張駅の駅舎を列車接続のみならずバスの待合にも使えるようバスの乗り入れができるようJR北海道の協力を基に改良し新夕張駅前発着へ変更。
JRが廃線となるまでは国からの補助が受けられる3往復の新札夕線で繋ぎ、JR廃線後の代替バスも10往復丸々新設定なのではなく、従来の市内循環線や国からの補助を受ける新札夕線をそれぞれ活用する事で地域の足を確保。(バス乗務員不足も考慮し増員も最小限)

訪ねてみると夕張市は人口激減でJRもバスも共倒れしかねない状況だった事を行ってみて感じたが、2019年中には南清水沢にバスやデマンド交通が集まる複合施設がオープンし、ピンチをチャンスに変える夕張の姿が形となります。
厳しい現実から地域の足を守る夕張の交通体系の変遷は、過疎地域の交通に対する手本となるのではないかと感じた次第です。