波乱の海をぶじ目的地へ

現世は激しく変動しています。何があるか判りませんが、どうあろうと、そんな日々を貧しい言葉でなりと綴っていけたらと思います

手紙

2015-03-07 15:18:23 | 散文






 手紙



コンクリートの塀に

一匹の蝶が来て留る

この目の覚める艶やかさは

一体どこから来たのだ

これがこの世の反映だなんて

私は信じない

むしろこれは世にないものだ

幻だ 幻影だ



それだからといって

子供よ

窓からパチンコで蝶を撃ってはならない

窓はあくまで

風を呼込むためのものだ



そして風は知っているのだ

蝶はそよ風に乗って舞込んだ

手紙だと



  ☆


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