洗濯機(2012年7月10日)
洗濯機(1)
旅行に行く前々日に洗濯機が故障した。最初は脱水が出来なくなったのであるが、その日の夜には洗濯そのものが出来なくなった。洗濯機は20年ほど前のものであり、故障しても不服はない。とは言え、計画外の出費はあまり面白くない。旅行への出費は惜しくはないが、この手の出費は面白くない。所謂想定外と言うものである。
と言って愚痴をこぼしても仕方がないので、帰って直ぐの金曜日に洗濯機の購入に行った。
所で、昔の頃の洗濯を思い出してみた。
我が家では勿論家に風呂がないので、洗濯は裏庭でするのが通例であった。盥に水を入れて、洗濯板に洗濯物を乗せて、少々体重をかけながら、手でごしごしと洗う。その洗濯に費やす時間と労力もさることながら、寒い京都の冬は冷たい水を使わざるを得ないことが今思えば大変であった。
福井の田舎の親せきでは、本当に川へ洗濯に行っていた。洗濯用に小川が整備されていて、何人かの女性・女の子が並んで洗濯をしていた。そこは確かに洗濯場であったのであるが、一つの社交の場でもあったように思う。
「井戸端会議」ではないが、「川端会議」であった。当時の洗濯は女の子供の日常のお手伝いであった。夏休みとか日曜日には女の子は家内の重要な労働力であった。
その内に我が家でも洗濯機が入った。多分テレビ・炊飯器よりも早かったのではないだろうか?と思うが不確かである。勿論冷蔵庫よりはずっと早かったのは確かである。洗濯機は従来の洗濯と同じ様に裏庭の下水の升の近くに置かれた。排水の関係が有ったので、風呂がない我が家では当然のことであった。確か当時の洗濯機は撹拌棒のような方式であった。今でも忘れられないのは、二つのローラーの間に選択した衣類を通して脱水する方式で、なんと便利なものであろうと感心をした。
洗濯機(2)
昔は家電の購入は街の近くの電気屋さんであったが、最近は家電量販店である。今の家電はほとんど故障もしないので、お店とのそんなに深いお付き合いの必要性を感じなくなったためである。家電量販店の店員さんは方式の違いによる洗濯機の効能の説明をする前に、まず洗濯機を設置する場所のことを色々と尋ねた。
戸建てであるか?
室内に設置するのか?
蛇口の高さは?
配水周りは?
等々である。
たかが洗濯機くらいで大層な話と思った。既に洗濯機は我が家に当然有るので、変な話と思った。しかし、色々と聞かれて初めて、設置するところのスペースを全く気にしていなかったことに気付いた。成程、確かに設置するスペースが問題である。と言うのは店に並んでいる洗濯機を見ると家の今ある洗濯機に比較して印象として大きい。確か冷蔵庫の買い替えの時に搬入してきた業者の話を思い出した。
「お客さんの設置する場所の広さは問題はないのですが、」
「時々、その家の中に搬入することが出来ない場合が有ります。」
「以外とそこが盲点ですが、その時はどうしようもないのです。」
それで店員さんが気にするのも成程と思った。幾らなんでも設置する部屋に洗濯機が搬入出来ないことはないだろうと思った。
他にも考えないといけないことが有るように思った。しかし、そこは何とかなるであろうと相当大きめの洗濯機を購入することとした。設置が上手くいかないときは搬入した方の指示に従うことにした。店員さんは設置場所等の環境に関する確認書なるものに署名を求めた。確かにその辺りは街の電気屋さんと違うと実感した。街の電気屋さんならばまず自宅へ来て、設置場所を見て、「問題ないであろう機種をお勧め」と言うことになる。
洗濯機(3)
帰宅して洗濯機周りの確認をする。洗濯機の大きさが設置できるかどうか?も慌ててメジャーで測る。
その時に気付いたのであるが、洗濯機は直接床に置いているのではないことに改めて気づく。WEBで見ると「排水バン」と言うようだ。洗濯機の排水ホースはその排水バンから排水トラップに接続されている。その排水トラップを通じて下水へ流れ込むような仕組みになっている。
そうすると、問題は排水バンに新しい洗濯機が収まるかどうかである。収まったとしても、うまく排水トラップへ接続可能かどうか?である。接続可能かどうかの一つはその位置関係が有り、もう一つは接続部品が合うかどうかである。大きさを測定してみると、排水バンの上に設置できそうもなかった。さらに、排水トラップとの関係はその時はよく分からなかった。何とか搬送業者はするだろうと思った。
洗濯機の搬送の時に、その係りの方に聞いてみると、
「排水バンは洗濯機の付属品ではない。」
「家を建てたときに、設置されている。」
「従って、その排水バンを取り外したりすることは結構大変です。」
「私らの搬送する者にはお手上げで、専門の業者に来てもらう必要があります。」
そして、次の話が重要である。
「最近の洗濯機は室内に設置されるので、大きさはその排水バンで制限される。」
「その排水バンの大きさ、排水トラップの位置等は規格化されている。」
「パッと見るとお宅の排水バンと排水トラップは規格通りのようである。」
「その規格に合わないような家庭用の洗濯機は売れない。」
「もっとも最近の洗濯機では敢えて排水バンが必要かどうかと言えば必ずしも必要ではないが…」
成程、実際に設置作業を見て見ると、洗濯機の最大に大きいところでは遙かには排水バンからはみ出している。
しかし、洗濯機の脚の部分はきちんと排水バンに収まっている。又、その脚の部分にそれなりの高さが有って、
洗濯機の排水ホースも排水トラップにうまく繋がっていた。 「規格化」 について改めて考えさされた。
ちなみに、洗濯機に水を注入する水道蛇口の高さもある程度規格化されている様である。設置作業を見ると、本当に丁度良い高さに、設置にその蛇口が邪魔にならない高さに有ることに気付いた。多分洗濯機の設計の高さは
その規格化された水道の蛇口の高さに依存するのであろうか?と想像した。
洗濯機(1)
旅行に行く前々日に洗濯機が故障した。最初は脱水が出来なくなったのであるが、その日の夜には洗濯そのものが出来なくなった。洗濯機は20年ほど前のものであり、故障しても不服はない。とは言え、計画外の出費はあまり面白くない。旅行への出費は惜しくはないが、この手の出費は面白くない。所謂想定外と言うものである。
と言って愚痴をこぼしても仕方がないので、帰って直ぐの金曜日に洗濯機の購入に行った。
所で、昔の頃の洗濯を思い出してみた。
我が家では勿論家に風呂がないので、洗濯は裏庭でするのが通例であった。盥に水を入れて、洗濯板に洗濯物を乗せて、少々体重をかけながら、手でごしごしと洗う。その洗濯に費やす時間と労力もさることながら、寒い京都の冬は冷たい水を使わざるを得ないことが今思えば大変であった。
福井の田舎の親せきでは、本当に川へ洗濯に行っていた。洗濯用に小川が整備されていて、何人かの女性・女の子が並んで洗濯をしていた。そこは確かに洗濯場であったのであるが、一つの社交の場でもあったように思う。
「井戸端会議」ではないが、「川端会議」であった。当時の洗濯は女の子供の日常のお手伝いであった。夏休みとか日曜日には女の子は家内の重要な労働力であった。
その内に我が家でも洗濯機が入った。多分テレビ・炊飯器よりも早かったのではないだろうか?と思うが不確かである。勿論冷蔵庫よりはずっと早かったのは確かである。洗濯機は従来の洗濯と同じ様に裏庭の下水の升の近くに置かれた。排水の関係が有ったので、風呂がない我が家では当然のことであった。確か当時の洗濯機は撹拌棒のような方式であった。今でも忘れられないのは、二つのローラーの間に選択した衣類を通して脱水する方式で、なんと便利なものであろうと感心をした。
洗濯機(2)
昔は家電の購入は街の近くの電気屋さんであったが、最近は家電量販店である。今の家電はほとんど故障もしないので、お店とのそんなに深いお付き合いの必要性を感じなくなったためである。家電量販店の店員さんは方式の違いによる洗濯機の効能の説明をする前に、まず洗濯機を設置する場所のことを色々と尋ねた。
戸建てであるか?
室内に設置するのか?
蛇口の高さは?
配水周りは?
等々である。
たかが洗濯機くらいで大層な話と思った。既に洗濯機は我が家に当然有るので、変な話と思った。しかし、色々と聞かれて初めて、設置するところのスペースを全く気にしていなかったことに気付いた。成程、確かに設置するスペースが問題である。と言うのは店に並んでいる洗濯機を見ると家の今ある洗濯機に比較して印象として大きい。確か冷蔵庫の買い替えの時に搬入してきた業者の話を思い出した。
「お客さんの設置する場所の広さは問題はないのですが、」
「時々、その家の中に搬入することが出来ない場合が有ります。」
「以外とそこが盲点ですが、その時はどうしようもないのです。」
それで店員さんが気にするのも成程と思った。幾らなんでも設置する部屋に洗濯機が搬入出来ないことはないだろうと思った。
他にも考えないといけないことが有るように思った。しかし、そこは何とかなるであろうと相当大きめの洗濯機を購入することとした。設置が上手くいかないときは搬入した方の指示に従うことにした。店員さんは設置場所等の環境に関する確認書なるものに署名を求めた。確かにその辺りは街の電気屋さんと違うと実感した。街の電気屋さんならばまず自宅へ来て、設置場所を見て、「問題ないであろう機種をお勧め」と言うことになる。
洗濯機(3)
帰宅して洗濯機周りの確認をする。洗濯機の大きさが設置できるかどうか?も慌ててメジャーで測る。
その時に気付いたのであるが、洗濯機は直接床に置いているのではないことに改めて気づく。WEBで見ると「排水バン」と言うようだ。洗濯機の排水ホースはその排水バンから排水トラップに接続されている。その排水トラップを通じて下水へ流れ込むような仕組みになっている。
そうすると、問題は排水バンに新しい洗濯機が収まるかどうかである。収まったとしても、うまく排水トラップへ接続可能かどうか?である。接続可能かどうかの一つはその位置関係が有り、もう一つは接続部品が合うかどうかである。大きさを測定してみると、排水バンの上に設置できそうもなかった。さらに、排水トラップとの関係はその時はよく分からなかった。何とか搬送業者はするだろうと思った。
洗濯機の搬送の時に、その係りの方に聞いてみると、
「排水バンは洗濯機の付属品ではない。」
「家を建てたときに、設置されている。」
「従って、その排水バンを取り外したりすることは結構大変です。」
「私らの搬送する者にはお手上げで、専門の業者に来てもらう必要があります。」
そして、次の話が重要である。
「最近の洗濯機は室内に設置されるので、大きさはその排水バンで制限される。」
「その排水バンの大きさ、排水トラップの位置等は規格化されている。」
「パッと見るとお宅の排水バンと排水トラップは規格通りのようである。」
「その規格に合わないような家庭用の洗濯機は売れない。」
「もっとも最近の洗濯機では敢えて排水バンが必要かどうかと言えば必ずしも必要ではないが…」
成程、実際に設置作業を見て見ると、洗濯機の最大に大きいところでは遙かには排水バンからはみ出している。
しかし、洗濯機の脚の部分はきちんと排水バンに収まっている。又、その脚の部分にそれなりの高さが有って、
洗濯機の排水ホースも排水トラップにうまく繋がっていた。 「規格化」 について改めて考えさされた。
ちなみに、洗濯機に水を注入する水道蛇口の高さもある程度規格化されている様である。設置作業を見ると、本当に丁度良い高さに、設置にその蛇口が邪魔にならない高さに有ることに気付いた。多分洗濯機の設計の高さは
その規格化された水道の蛇口の高さに依存するのであろうか?と想像した。