お箸による総量規制(2005年8月11日)
アルコールを飲むことと飯を食うこととは別にしている。飲む時は飲む。食べる時は食べる。晩酌をしない、ダラダラと食事をしない、世話が掛からない亭主である。それともう一つ。小物は別にして、それぞれの皿に盛るのではなくて、大皿に盛る。その方が手間が掛からない。以上が背景説明である。
最近、食卓に並べる順番が違って来た。今までなら、最初の食い物と同時に「お箸」が出て来たのである。「まずお箸有りきである。」そこで、直ちに食事を始める。ところが、全てが配膳し終わってから、徐に、「お箸」が出て来た。お預けを強いられている「犬」のようなものだ。
何故そうなったかと言うと年齢も年齢だから、体重のコントロールをしなければならない。そのために、総量規制の一環として「お箸が最後」と言うのである。一見良い方法のように見えるが、それは決して総量規制にはならない。妻も分かってきた様で、次なる手段を考えている気配だ。
緑茶梅酒試飲報告(2005年8月13日)
梅酒と言うことで少し気になっていたが、矢張り、和歌山産で、「灯台もと暗し」。中野と言えば日本酒「長久」が地元では有名。
ロックで試飲。色は薄い緑茶色で、透明感が有る。最初ボトルの色かと思ったが「緑茶梅酒」その色です。味は梅酒と緑茶の風味があって、まあまあ。どちらかというと「食前酒」の感じ。梅酒と緑茶の風味が分離していて、渾然一体の不思議な味という訳にはいきません。少し甘いのが気になります。がぶ飲みする飲料ではなさそう。と言いながら、720ミリリットルは瞬く間に空に。
残念ながら、緑茶梅酒は今日の「NIKKEI プラス1」の「おすすめの梅酒」のランキング外。「黒糖梅酒」の2銘柄がランキング入り。人気商品の模様です。聞くところに依ると「緑茶梅酒」も「梅酒」の健康飲料志向で、人気上昇中だとか。人気絶好調でないところが、今飲む意味がありそう。
次は「梅清酒」に。お酒に勝ものはない。
基礎データ
製造所:和歌山海南市の[中野BC株式会社]
アルコール分:12%
原材料:梅、砂糖、醸造アルコール、緑茶エキス、香料、クチナシ色素、紅花色素
色:薄い緑茶色
飲み方:ロック、冷やしてストレート・水割り・ソーダ割り
素麺の薬味(2005年9月6日)
もう秋になって、今更素麺でもないのですが、軽い話題を一つ。素麺汁は凝り出すときりがないのですが、決め手は「薬味」です。お宅では素麺の薬味は何をお使いでしょうか?「さいら」宅では山葵か生姜です。通常は山葵です。それにアサツキの小口切りを少々。料理を全く作らない「さいら」の唯一の自由度が薬味にあります。
今年の夏、或る家庭で「素麺の薬味はニンニクに限る。」との話があって、その主に従ってニンニクを少し多めに薬味に使いました。なかなか良い味に纏まりました。何処の家庭でもされることかも知れませんが、今年の夏の新発見でした。勿論、温汁素麺には不適当かと思います。
ラムネの玉(2005年10月5日)
若い方は余りご存じないかも知れない。 炭酸飲料の「ラムネ」。ラムネの栓をするために中に「玉」が入っている。その玉を「エー玉」と言う。子供の頃に遊んだ玉を「ビー玉」と言う。「エー玉」はA級品「ビー玉」はB級品ラムネの玉に不適合だった玉が「ビー玉」だそうである。例え、規格外品であっても人を楽しましてくれる。 今日のテレビから。
目玉焼きの食べ方??(2006年5月17日)
喫茶店のモーニングでは殆ど、朝食にも時々出て来る「目玉焼き」。食べる道具は店により、箸かナイフとホーク。調味料は、「さいら」は醤油。この歳になって恥ずかしいこと限りないがどうも旨く食べられない。特に半熟気味の場合は特にそうである。かと言って半熟気味でないと味はもう一つ。正当とは言いませんが、可愛い食べ方を教えて下さいませんか。
ちなみに「さいら」は、最近面倒なので目玉焼きを細かく切って、混ぜて、いわばスクランブルエッグ状にして食べます。残りは、パンを皿に擦り付けて食べます。
ホットケーキ
ジャンルは「グルメ」としているが、大凡関係ない。小学校の低学年の頃であったと思う。母親と百貨店へ行くと、一時期必ず百貨店の食堂で「ホットケーキ」を頼んでくれた。
それなりの教育母であったのでその目的はハッキリとしていた。ナイフとフォークの使い方の練習である。値段も安い。勿論母は使い方を知らない。母はお箸で食えるものであった。ナイフとフォークが使えない様では将来我が愛する息子も困るであろうとの温かい母心である。「目玉焼きの食べ方??」でも話したことであるがホットケーキも食べるのが難しい。
二枚重ね、固形のバター、液体のシロップ、時にはバラバラとお皿に落ちてくる。何とも食べにくい。そして、美しくない。パンなら手で千切って食べることも出来るが。そして、マアマア上達したと母親が思った時、四条河原町付近の当時としては洋食屋としては、名が通っていた「スター何とか」で「エビフライ」に格上げされた。
ホットケーキでお見合い
最近、ツアーで一緒になった「さいら」よりも一世代昔のご夫妻との間でそのホットケーキが話題になった。ご主人は英語の教師をしておられた。
その奥さんが仰るには見合いの席でホットケーキを食べさされた。「ナイフとフォーク」の使い方の試験だった。同じ試験なら、見合いの席らしく、コースのフランス料理とかもっとそれなりのものを普通選ぶんではないか?
まあキッと、英語の教師なら英国へも赴任することも有るためと期待したそうである。ところが、奥様が英国へ行ったのは退職後唯一回、パックツアーではなかったが単なる旅行。奥様、速射砲の様にご主人の横暴さをしきりにぼやく。しきりにぼやく。しきりにぼやく。しかし、何のことはない。買い物ではお二人肩を組んで・・。
実に仲の良いご夫妻ではあった。

天然の小麦粉?(2006年9月7日)
先ほどテレビを見ていたら、食パン製造所の紹介をしていた。その製造所の方が言った言葉ではないがアナウンサーらしき人が、「天然の小麦粉」を使用している。とのコメントがあった。その「天然の小麦粉」とはどういうものであろうか?もしご存じの方がおられれば是非とも教えて欲しい。
パイ缶(2006年9月12日)
パイナップルの缶詰を「パイ缶」という。タイトルに反して重たい話。昔、親の知人達が一杯飲みながらの話。「さいら」は分別もつき始めた高校生の頃。その知人は満州で軍の士官。その軍士官の真冬の取って置きの楽しみ。
満州の冬は寒い。部屋のストーブをガンガン焚いて、上着を脱いでも未だ暑い位に焚く。シャツ一丁で。しかし、外は凍てついている。何と贅沢なと思う。それだけではない。屋外の天然冷凍庫の冷え切った「パイ缶」。シャーベット状だそうだ。それをその暑い部屋で食べる。その時食べたパイ缶の美味しかったこと。と言う話。
まあ、自慢話として聞けば、それでよいのであるが、何故か、その話を聞いて無性に腹が立った高校生であった。
太平洋(2006年10月23日)
或るブログに焼酎の名前が載っていた。「これ飲んで・・・」一読して、酒類の名前もご多分に漏れず昔から自由闊達な世界だと思った。
実は、島根県に木次(多分最近合併したので、雲南市になるのであるが)というところがある。島根県は当然、太平洋ではなくて、日本海に面している。その島根県の山奥、中国山地の街である。そこで、「太平洋」という銘柄の酒を飲んだことがある。
初めてその酒を見た時には、和歌山新宮の酒がこんな山間にも売られているのかと驚くと共に、「さすが」と我が意を得て、嬉しくなって、グイグイと飲んだ。ところが、そうではなくて、木次の地酒であることがラベルを詳細に見ると分かった。その地方では有名な地酒のようである。HP(木次酒造株式会社)にはその由来も書かれているが、何とも不思議な感じがした。和歌山には「日本海」という地酒がないのであろうか・・・。
そのHPを見ていると新しい銘柄「うん.何?」という銘柄があった。多分これは新しい「雲南市」を文字ってのネーミングであろう。本当に自由闊達な世界である。
賃餅(2007年1月4日)
年が明けてから餅つきの話も変であるが、ふと思い出したことがある。「賃餅」である。都会に住んでいると、自宅で餅つきをするのは大きな家であった。勿論今の様に工場で作られたパック餅も未だない。殆どの大家族では「賃餅」を利用した。
近くの和菓子屋さんに、更にその昔だと、モチ米を持参して「賃加工」だったのであろうが、「今年は一升お願いします。」とか「鏡餅は何セット。」「他は全て丸餅に」というようなことで、餅をついて貰ったのである。だから、年末の和菓子屋さんは大忙しであった。年に一度の「かき入れ時」であった。
或る年であるが、その和菓子屋さんから使いが来た。「主人が餅をついていて、倒れました。」「誠に申し訳ないですが、31日のギリギリになります。」「必ずお正月には間に合わせます。」そう言えば、確かにその和菓子屋の前を通ると、主人と奥さんが「杵と臼」で餅をついていた。その風景がその和菓子屋さんの年末の風景であった。
それは疲れるであろう。と今も思う。賃餅を請け負うのは一軒や二軒ではない。幾ら和菓子の京都と言え、和菓子屋さんはそんなに多くはないし、前から用意して、硬くなった餅を届けることも出来ない。精々5,6日の間で注文をはかなければならない。早朝から夜遅くまで、餅をつき続けたのであろう。
多分そんなことがあってからだろうが、その店では、餅つき機を導入した様に思う。と言っても、今の様に「練る」のではなくて、機械で杵を上げ下げする方式であった。
正月バージョンは今日で終わり、更新時刻も元通りの夜に。
納豆とウデモン(2007年2月9日)
記事にするにはかなり古い話で恐縮だが、テレビ番組で「納豆を食すると減量できる。」と言う様な趣旨のバラエティー番組があったそうだ。そして放映直後、店では納豆が売り切れの状態になったそうだ。そして、その番組内容の信憑性が話題になると、折角急遽大量に生産し、店に並べたのだが、在庫になったそうだ。
その番組名は別にして、決して「科学番組」・「教育番組」ではなく、お遊びの番組であるし、その時を楽しめばそれでよいのであって、慌てて、無理をして納豆を購入するほどのことはない様に思ってしまう。
「納豆は減量とは関係有りません。」と言うことを科学的に証明する番組よりは「減量効果があります。」とする番組の方が、その内容が例え嘘・誇張であっても、興行的に面白い。視聴率も上がるだろう。それでスポンサーも納得し、制作会社・放映局も良とするものだ。
しかし、「健康によい」と言うのは刹那的な今の飽食日本人には「殺し文句」のように思える。昔、クジラの「うでもん」が、身体によいと言う様なことがバラエティー番組で有った。クジラの「うでもん」なんて食べ物は誰もが何時も食する様な代物ではない。特別な地域の特別な拘りを持つ人のみが食するもので、どちらかというと、「下手物」の部類である。それが証拠に、我が同輩が、紀南から帰る列車の中で、買ってきたクジラの「うでもん」を袋から出してそのまま、囓りながらビールのあてにした。四人掛けのボックスの前にいた女性達はサッと席を移った。そう言う代物である。
それが、その番組の後、漁協スーパーに問い合わせが殺到、本当に「売り切れ」になったそうだ。と言っても、問い合わせ・売り切れは勿論一過性であり、直ぐに元の「特別な地域の特別な拘り商品」に戻ったそうだ。
もう一度繰り返そう。「健康によい」と言うのは刹那的な今の飽食日本人には「殺し文句」のように思える。
アルコールを飲むことと飯を食うこととは別にしている。飲む時は飲む。食べる時は食べる。晩酌をしない、ダラダラと食事をしない、世話が掛からない亭主である。それともう一つ。小物は別にして、それぞれの皿に盛るのではなくて、大皿に盛る。その方が手間が掛からない。以上が背景説明である。
最近、食卓に並べる順番が違って来た。今までなら、最初の食い物と同時に「お箸」が出て来たのである。「まずお箸有りきである。」そこで、直ちに食事を始める。ところが、全てが配膳し終わってから、徐に、「お箸」が出て来た。お預けを強いられている「犬」のようなものだ。
何故そうなったかと言うと年齢も年齢だから、体重のコントロールをしなければならない。そのために、総量規制の一環として「お箸が最後」と言うのである。一見良い方法のように見えるが、それは決して総量規制にはならない。妻も分かってきた様で、次なる手段を考えている気配だ。
緑茶梅酒試飲報告(2005年8月13日)
梅酒と言うことで少し気になっていたが、矢張り、和歌山産で、「灯台もと暗し」。中野と言えば日本酒「長久」が地元では有名。
ロックで試飲。色は薄い緑茶色で、透明感が有る。最初ボトルの色かと思ったが「緑茶梅酒」その色です。味は梅酒と緑茶の風味があって、まあまあ。どちらかというと「食前酒」の感じ。梅酒と緑茶の風味が分離していて、渾然一体の不思議な味という訳にはいきません。少し甘いのが気になります。がぶ飲みする飲料ではなさそう。と言いながら、720ミリリットルは瞬く間に空に。
残念ながら、緑茶梅酒は今日の「NIKKEI プラス1」の「おすすめの梅酒」のランキング外。「黒糖梅酒」の2銘柄がランキング入り。人気商品の模様です。聞くところに依ると「緑茶梅酒」も「梅酒」の健康飲料志向で、人気上昇中だとか。人気絶好調でないところが、今飲む意味がありそう。
次は「梅清酒」に。お酒に勝ものはない。
基礎データ
製造所:和歌山海南市の[中野BC株式会社]
アルコール分:12%
原材料:梅、砂糖、醸造アルコール、緑茶エキス、香料、クチナシ色素、紅花色素
色:薄い緑茶色
飲み方:ロック、冷やしてストレート・水割り・ソーダ割り
素麺の薬味(2005年9月6日)
もう秋になって、今更素麺でもないのですが、軽い話題を一つ。素麺汁は凝り出すときりがないのですが、決め手は「薬味」です。お宅では素麺の薬味は何をお使いでしょうか?「さいら」宅では山葵か生姜です。通常は山葵です。それにアサツキの小口切りを少々。料理を全く作らない「さいら」の唯一の自由度が薬味にあります。
今年の夏、或る家庭で「素麺の薬味はニンニクに限る。」との話があって、その主に従ってニンニクを少し多めに薬味に使いました。なかなか良い味に纏まりました。何処の家庭でもされることかも知れませんが、今年の夏の新発見でした。勿論、温汁素麺には不適当かと思います。
ラムネの玉(2005年10月5日)
若い方は余りご存じないかも知れない。 炭酸飲料の「ラムネ」。ラムネの栓をするために中に「玉」が入っている。その玉を「エー玉」と言う。子供の頃に遊んだ玉を「ビー玉」と言う。「エー玉」はA級品「ビー玉」はB級品ラムネの玉に不適合だった玉が「ビー玉」だそうである。例え、規格外品であっても人を楽しましてくれる。 今日のテレビから。
目玉焼きの食べ方??(2006年5月17日)
喫茶店のモーニングでは殆ど、朝食にも時々出て来る「目玉焼き」。食べる道具は店により、箸かナイフとホーク。調味料は、「さいら」は醤油。この歳になって恥ずかしいこと限りないがどうも旨く食べられない。特に半熟気味の場合は特にそうである。かと言って半熟気味でないと味はもう一つ。正当とは言いませんが、可愛い食べ方を教えて下さいませんか。
ちなみに「さいら」は、最近面倒なので目玉焼きを細かく切って、混ぜて、いわばスクランブルエッグ状にして食べます。残りは、パンを皿に擦り付けて食べます。
ホットケーキ
ジャンルは「グルメ」としているが、大凡関係ない。小学校の低学年の頃であったと思う。母親と百貨店へ行くと、一時期必ず百貨店の食堂で「ホットケーキ」を頼んでくれた。
それなりの教育母であったのでその目的はハッキリとしていた。ナイフとフォークの使い方の練習である。値段も安い。勿論母は使い方を知らない。母はお箸で食えるものであった。ナイフとフォークが使えない様では将来我が愛する息子も困るであろうとの温かい母心である。「目玉焼きの食べ方??」でも話したことであるがホットケーキも食べるのが難しい。
二枚重ね、固形のバター、液体のシロップ、時にはバラバラとお皿に落ちてくる。何とも食べにくい。そして、美しくない。パンなら手で千切って食べることも出来るが。そして、マアマア上達したと母親が思った時、四条河原町付近の当時としては洋食屋としては、名が通っていた「スター何とか」で「エビフライ」に格上げされた。
ホットケーキでお見合い
最近、ツアーで一緒になった「さいら」よりも一世代昔のご夫妻との間でそのホットケーキが話題になった。ご主人は英語の教師をしておられた。
その奥さんが仰るには見合いの席でホットケーキを食べさされた。「ナイフとフォーク」の使い方の試験だった。同じ試験なら、見合いの席らしく、コースのフランス料理とかもっとそれなりのものを普通選ぶんではないか?
まあキッと、英語の教師なら英国へも赴任することも有るためと期待したそうである。ところが、奥様が英国へ行ったのは退職後唯一回、パックツアーではなかったが単なる旅行。奥様、速射砲の様にご主人の横暴さをしきりにぼやく。しきりにぼやく。しきりにぼやく。しかし、何のことはない。買い物ではお二人肩を組んで・・。
実に仲の良いご夫妻ではあった。

天然の小麦粉?(2006年9月7日)
先ほどテレビを見ていたら、食パン製造所の紹介をしていた。その製造所の方が言った言葉ではないがアナウンサーらしき人が、「天然の小麦粉」を使用している。とのコメントがあった。その「天然の小麦粉」とはどういうものであろうか?もしご存じの方がおられれば是非とも教えて欲しい。
パイ缶(2006年9月12日)
パイナップルの缶詰を「パイ缶」という。タイトルに反して重たい話。昔、親の知人達が一杯飲みながらの話。「さいら」は分別もつき始めた高校生の頃。その知人は満州で軍の士官。その軍士官の真冬の取って置きの楽しみ。
満州の冬は寒い。部屋のストーブをガンガン焚いて、上着を脱いでも未だ暑い位に焚く。シャツ一丁で。しかし、外は凍てついている。何と贅沢なと思う。それだけではない。屋外の天然冷凍庫の冷え切った「パイ缶」。シャーベット状だそうだ。それをその暑い部屋で食べる。その時食べたパイ缶の美味しかったこと。と言う話。
まあ、自慢話として聞けば、それでよいのであるが、何故か、その話を聞いて無性に腹が立った高校生であった。
太平洋(2006年10月23日)
或るブログに焼酎の名前が載っていた。「これ飲んで・・・」一読して、酒類の名前もご多分に漏れず昔から自由闊達な世界だと思った。
実は、島根県に木次(多分最近合併したので、雲南市になるのであるが)というところがある。島根県は当然、太平洋ではなくて、日本海に面している。その島根県の山奥、中国山地の街である。そこで、「太平洋」という銘柄の酒を飲んだことがある。
初めてその酒を見た時には、和歌山新宮の酒がこんな山間にも売られているのかと驚くと共に、「さすが」と我が意を得て、嬉しくなって、グイグイと飲んだ。ところが、そうではなくて、木次の地酒であることがラベルを詳細に見ると分かった。その地方では有名な地酒のようである。HP(木次酒造株式会社)にはその由来も書かれているが、何とも不思議な感じがした。和歌山には「日本海」という地酒がないのであろうか・・・。
そのHPを見ていると新しい銘柄「うん.何?」という銘柄があった。多分これは新しい「雲南市」を文字ってのネーミングであろう。本当に自由闊達な世界である。
賃餅(2007年1月4日)
年が明けてから餅つきの話も変であるが、ふと思い出したことがある。「賃餅」である。都会に住んでいると、自宅で餅つきをするのは大きな家であった。勿論今の様に工場で作られたパック餅も未だない。殆どの大家族では「賃餅」を利用した。
近くの和菓子屋さんに、更にその昔だと、モチ米を持参して「賃加工」だったのであろうが、「今年は一升お願いします。」とか「鏡餅は何セット。」「他は全て丸餅に」というようなことで、餅をついて貰ったのである。だから、年末の和菓子屋さんは大忙しであった。年に一度の「かき入れ時」であった。
或る年であるが、その和菓子屋さんから使いが来た。「主人が餅をついていて、倒れました。」「誠に申し訳ないですが、31日のギリギリになります。」「必ずお正月には間に合わせます。」そう言えば、確かにその和菓子屋の前を通ると、主人と奥さんが「杵と臼」で餅をついていた。その風景がその和菓子屋さんの年末の風景であった。
それは疲れるであろう。と今も思う。賃餅を請け負うのは一軒や二軒ではない。幾ら和菓子の京都と言え、和菓子屋さんはそんなに多くはないし、前から用意して、硬くなった餅を届けることも出来ない。精々5,6日の間で注文をはかなければならない。早朝から夜遅くまで、餅をつき続けたのであろう。
多分そんなことがあってからだろうが、その店では、餅つき機を導入した様に思う。と言っても、今の様に「練る」のではなくて、機械で杵を上げ下げする方式であった。
正月バージョンは今日で終わり、更新時刻も元通りの夜に。
納豆とウデモン(2007年2月9日)
記事にするにはかなり古い話で恐縮だが、テレビ番組で「納豆を食すると減量できる。」と言う様な趣旨のバラエティー番組があったそうだ。そして放映直後、店では納豆が売り切れの状態になったそうだ。そして、その番組内容の信憑性が話題になると、折角急遽大量に生産し、店に並べたのだが、在庫になったそうだ。
その番組名は別にして、決して「科学番組」・「教育番組」ではなく、お遊びの番組であるし、その時を楽しめばそれでよいのであって、慌てて、無理をして納豆を購入するほどのことはない様に思ってしまう。
「納豆は減量とは関係有りません。」と言うことを科学的に証明する番組よりは「減量効果があります。」とする番組の方が、その内容が例え嘘・誇張であっても、興行的に面白い。視聴率も上がるだろう。それでスポンサーも納得し、制作会社・放映局も良とするものだ。
しかし、「健康によい」と言うのは刹那的な今の飽食日本人には「殺し文句」のように思える。昔、クジラの「うでもん」が、身体によいと言う様なことがバラエティー番組で有った。クジラの「うでもん」なんて食べ物は誰もが何時も食する様な代物ではない。特別な地域の特別な拘りを持つ人のみが食するもので、どちらかというと、「下手物」の部類である。それが証拠に、我が同輩が、紀南から帰る列車の中で、買ってきたクジラの「うでもん」を袋から出してそのまま、囓りながらビールのあてにした。四人掛けのボックスの前にいた女性達はサッと席を移った。そう言う代物である。
それが、その番組の後、漁協スーパーに問い合わせが殺到、本当に「売り切れ」になったそうだ。と言っても、問い合わせ・売り切れは勿論一過性であり、直ぐに元の「特別な地域の特別な拘り商品」に戻ったそうだ。
もう一度繰り返そう。「健康によい」と言うのは刹那的な今の飽食日本人には「殺し文句」のように思える。