旅行の目的が「観光」ですので当然いろいろなところに行きました。その中で私のお気に入りのところです。まずはナイヤガラ瀑布からです。
米国一人旅(27)観光(1)ナイヤガラ瀑布(1)
ナイヤガラ瀑布へ自動車旅行:
Aさんにナイヤガラの滝へ観光に連れて貰いました。一人では行ける距離ではありません。そこは私のたっての希望です。その時の道中の印象です。ケンブリッジからナイヤガラまでの間は大凡600マイルです。日本の広さと本当に桁が違います。地図では直ぐそこの様に見えます。殆どが高速道路です。その長距離を何しろ車で行く訳です。Aさんの話では州内で完結する道路は無料のようですが、州間を繋ぐ高速道路は有料です。州が変わると料金所があります。(確か中国も省を変わると料金所があります。)最近はかなり改善されましたが、日本の都会のように少し走ると、そこは「料金所」と違います。それも有ってか、走っている車両の多さにもかかわらず「渋滞」は殆ど見受けません。日本の「ETC」と同じようなゲートもあります。これは日本同様に殆ど「1車線」のみです。(ここ1,2年、日本でのETCの普及は目を見張るものがありますが。)
Aさん自慢の自家用車はフィールドでの採集等のために、部分四駆の6000cc?です。トラックのようで、「キャンピングカー等の牽引も可能」な車です。Aさんはその車を日本に持って帰りたいそうです。米国では日本の様に車検制度はないのですが、日本の車検に通るための改造費が相当高くつくだろうと思案の最中です。「キッと札幌で持てるだろう。札幌のヨン様になれるかなあ?」と言うのが、独身のAさんの理由と事情です。と言う訳で、最初の計画と違って、私の国際免許証では運転することは出来ません。Aさんも米国でそのために免許を取り直したそうです。その大きな車でひたすら走るのですが、快調・快適そのものでした。
ところどころに休憩所があります。ファーストフード主体の店が有ります。結構繁盛しています。そこには勿論トイレもあります。トイレは高速に限らずどこでも勿論水洗で「洋式」です。仮設以外の殆どのトイレは「乾燥機」と「紙手ぬぐい」が完備しています。米国人は「ハンカチを持たない主義」なのか?と思います。
州間道路
乗用車は日本の自動車会社のマークを付けている車が多く走っています。目に付くのはホンダと富士重工です。勿論「トヨタ」も走っていますが、構成比は日本と異なる様に思えます。時には、韓国の車も走っています。Aさんが教えてくれます。Aさんも私もそれぞれ自国の車が気になります。大型の貨物自動車もよく走っています。大きいトラックというかトレーラというか車長が非常に長いのが追い越しの時には気になります。多分貨物の長距離輸送では米国の方が「労働生産性」は日本よりも高い様に思います。彼らの運転は日本とは違って非常にマナーがよいと思いました。無理な追い越しなどのための車線変更を頻繁にはしません。小さい車(と言ってもトラックと比較しての話でが)を威圧することも全くありません。一定速度でただひたすら走る感じです。途中休憩も余り取らないようです。休憩所で休んでいると、追い越したトラックが通り過ぎて行きます。殆どの車はライトを点灯しています。どうも州によって点灯して走る様に決められている様に思えます。道路はゆったりとしています。郊外の2車線の場合には、中央にまだ数車線は取れそうな空間があります。土地買収費が余り掛からないのでしょう。風景はなだらかな丘の連続です。頃も良くカナダとは言えませんが、紅葉しています。トンネルは全くありません。中国と同様な感じを受けます。たぶん有料といっても日本とは比較にならないほど建設費は安く、その結果、通行料は安い筈です。
米国一人旅(28)観光(2)ナイヤガラ瀑布(2)
モーテル
帰りに途中で一泊しました。泊まったのは地方の町のモーテルでした。写真は朝起きてみると、うっすらと雪化粧です。鉄筋コンクリート造りと言う訳ではありません。二階建てです。広い庭もあります。プールもあります。土地価格が安い米国らしいと思ってしまいます。

朝食は、セルフでトースト、飲み物付きです。それで二人で62$の安さです。80$のモーテルもあったのですが、高すぎるとのことで別の所を探した結果です。米国では宿泊所は一部屋の価格です。一人でも二人でも価格は変わりません。その部屋はベッドが二つあり、枕はそれぞれのベッドに二つあります。「ダブルのツイン」です。部屋は十分に広く、これもアメリカンスタイルです。大人4人は無理にしても、夫婦、子供二人なら充分です。それでも同じ値段です。フロントは有りますが、そこは、支払いをして、鍵を貰えばもう用は有りません。部屋は勿論オートロックですが、下駄履きのアパートのようなものです。誰でも、フロントを通らずに、自由に行き来できます。ですから、保安上は決して良いとは言えません。このようなモーテルは非常に沢山あるようです。ですから、車の運転が出来て、家族で旅行をするには日本よりもかなり安い様に思いました。写真は、ナイヤガラ瀑布です。到着が遅れて、夕刻でした。

キャンピングカー
キャンピングカーも良く通ります。それならさらに安く上がります。キャンピングカーは必ずしも贅沢をしているのではないそうです。私の様に社会からお役ご免の人たちが土地・家屋の固定資産税を払うことが出来ないために、持ち家を売却して、キャンピングカーを買って放浪していることが多いと言うのがAさんの話です。全てがそうでないにしても、納得できる話です。米国では「全てが流動性を持っている」訳です。
写真はナイヤガラ瀑布から見た街の夜景です。

再入国
ナイヤガラ瀑布はカナダ側から見ます。その方が雄大だそうです。一応カナダ入国です。入国スタンプも記念に押してくれます。審査は、カナダ入国と米国再入国の時に行われます。出国審査はありません。簡素化しているという訳では有りません。米国再入国では嫌なことを聞かれました。韓国籍のAさんと日本国籍の私の取り合わせに疑問もあったのでしょうか。私に対して「滞在日数は?」「所持金は?」正直に言うと「その金額では滞在できないでしょう?」と如何にも不審者のように言います。確かにそうかも知れませんが、「後半のホテルは既に日本で支払い済み」「いよいよとなると、カードも」とホテルのバウチとカードを二枚見せます。素通りと思っていたのですがそうも行きませんでした。
ナイヤガラ瀑布
確かに、瀑布は規模も大きく、日本では見られない規模です。ただ、此処は日本同様に、周辺がホテルやカジノの建物が乱立しています。此処は、規制が厳しい「国立」公園ではないので、その事情を理解します。国立公園指定には既に観光地として開発され尽くしたナイヤガラ瀑布です。私は、カナダ側とアメリカ側の瀑布の位置関係がよく分かりません。そればかりが気になります。
ナイヤガラは連日の雨の影響で水量が多いようです。米国側とカナダ側とでは落ちてくる水の色が違います。前月にAさんは北米国からカナダに掛けての横断調査に一ヶ月ほど行かれた様です。その時のアメリカ側とカナダ側の森林相の違いにふれて、その水色の違いを自然科学者らしく、「上流の森林が天然林と人工林の違いが水色の違いである。両者では保水機能・保水能力が違う。」としきりに考察を加えます。写真は相当見にくいですが濁水が見られます。

米国一人旅(29)観光(3)ボストン美術館
切符の購入
ボストンで最も期待していたのは「ボストン美術館」です。何はともあれ、最初に訪問です。期待していたとおりの施設です。この手の施設は、シニアー割引が何処でもあります。各施設でシニアーの年齢は異なります。美術館のように年寄り向けの施設はそうそう割引ばかりしてられないので割引年齢が高くて大体62才以上のように見受けます。61才からの場合は「シニア チケット、プリーズ」と言って、私の場合は国際免許証を提示します。62歳の時は、勿論普通のチケットです。特別展を併せてみたい時には「コンバインド チケット、プリーズ」で買います。それぞれ別々に買うよりも当然安いからです。このような切符を買う場合に私が得た教訓があります。
それは、買う前に、何回か反復して練習して、口で「必要な単語を全て並べる」ことです。例えば、ニューヨークまでのバスの切符を買う時は、「一人、大人、往復、ニューヨーク」の様に。相手から質問があると私は訳が分からなくなります。後は、相手がそれを反復しますので、「イエス、イエス」で終わりです。最後に「ハウマッチ?」です。初めてですと、こういう単純なことすら、大層なことです。写真は美術館とは関係がありませんがボストンを海上から見た風景です。米国の大きい都市のイメージが初めて見て取れます。

お気に入りの美術館
その美術館ですが、ボストン市が世界に?誇るだけあってなかなか立派な収蔵品です。
ボストン美術館
実はボストン美術館は国立か州立か市立の美術館と思い込んでいたのですが、純然たる民間の有志による美術館です。如何にも米国らしさがここにあります。エジプト、中近東、南米、欧州、中国、インド、日本の収蔵品は質・量共に充実している様に見えます。外国への流出に厳しかったのか、朝鮮半島の収蔵品は少ないと思います。「何故そんなにあるの?」と腹立たしくなります。「米国そのものは?」と見ると、展示面積は広いのですが、そして先住民の収蔵品はそれなりに立派ですが、現代アメリカのそれはみすぼらしいものです。家具とか銀製の食器とかが展示されています。日本では骨董的価値も全くない、単なる「がらくた」を展示している様に見えます。歴史がない、伝統文化がない国の悲劇のようです。その分、それらに憧れて、金に物を言わせて集めているといえば言い過ぎかも知れません。

館内風景
他の美術館からの借り物は撮影禁止ですが、ボストン美術館所蔵の展示物はストロボを焚かない限り、自由に撮影できます。ストロボ無しで、充分写真を撮ることが出来る明るさです。ストロボを焚くとこっぴどく叱られます。それは私ではなくて、叱られている人を見たのです。あちこちで、芸術系の学生が精密な模倣をしています。学童の団体もいます。年取った仲の良さそうな夫婦のカップルが目立ちます。年齢にもかかわらず、堂々と手を繋いでいます。見ていても恥ずかしくなります。私は自慢ではないですが、妻と知り合ってから今まで、「手を繋いだ」ことは記憶にありません。外国の観光客も多そうです。特に日本人らしき人、ツアーも目立ちます。着物姿の方も見ました。あちこちで学芸員でしょうか、説明をしています。日本では余り見慣れない風景です。

クロークと食堂
印象派の絵画は素晴らしい、有名なものが実に無造作に展示されています。一日いても退屈しません。それで結局二日間そこにいました。確か年中無休の様で、「セブン デイズ ア ウイーク」と有りました。これを見て、「年中無休」と咄嗟に出てきた自分に「よく出来ました」です。と言っても、年2回ほど、独立記念日とか、休館日は有ります。
日本でのコインロッカーの代わりにクロークがあります。人件費が高いと聞いていた米国で自販機の少ないことと共に何か不思議に思ってしまいます。これも保安上の理由でしょうか?皆さんそこでコートや荷物を預けてゆっくりと廻ります。私もリュックザックを預けて、ゆっくりと鑑賞です。
食事をする所は3カ所有ります。高級、一般そしてファーストフードです。「どうぞお好みと予算に応じて」です。何処かサロンと思ってしまいます。一般の「テラス風」の食堂は特に人気がありそうで、殆ど満員です。しかし、私は昼食抜きですので、関係有りません。
入館切符
入館切符はよく見ると10日間有効です。他にも、週2回ほど夜の9時半まで開館しています。この夜の部は無料です。無料で気が引ける人のために、透明の募金箱が置いてあり、そこに某かのお金を入れている人も居ます。その場合は「現金」ですので、箱を覗いてみると、たいした紙幣は入っていません。こう言うところでは、「保安上」のガードはないようです。その時間帯は本当に興味のある人が来ているようです。あちらこちらで、学芸員やゲストの講師達が十人ほどの輪のなかで説明をしています。それを聞きに来る人が夜は来るようです。日本人と思われる人が、印象派に与えた日本の浮世絵の話、(これは、前にしている絵画と指をさしている状態からの想像ですが、)を一角でしています。日本の美術館でもそうかも知れませんが、米国市民の貴重な財産である収蔵美術品をゆっくりと何時でも見て欲しいと言うスタンスが現れています。
ボストン美術館ではありませんが写真はサンフランシスコの?海洋博物館?に展示されている私どもの世代ではその快挙を忘れることが出来ない「マーメイド号」です。ここは、日中も無料で、矢張り透明な募金箱が設置されています。と言うことで、写真はここに載せました。

説明が縦書きの日本語で書かれているのも印象に残っています。日本人観光客も多いのでしょう。

米国一人旅(27)観光(1)ナイヤガラ瀑布(1)
ナイヤガラ瀑布へ自動車旅行:
Aさんにナイヤガラの滝へ観光に連れて貰いました。一人では行ける距離ではありません。そこは私のたっての希望です。その時の道中の印象です。ケンブリッジからナイヤガラまでの間は大凡600マイルです。日本の広さと本当に桁が違います。地図では直ぐそこの様に見えます。殆どが高速道路です。その長距離を何しろ車で行く訳です。Aさんの話では州内で完結する道路は無料のようですが、州間を繋ぐ高速道路は有料です。州が変わると料金所があります。(確か中国も省を変わると料金所があります。)最近はかなり改善されましたが、日本の都会のように少し走ると、そこは「料金所」と違います。それも有ってか、走っている車両の多さにもかかわらず「渋滞」は殆ど見受けません。日本の「ETC」と同じようなゲートもあります。これは日本同様に殆ど「1車線」のみです。(ここ1,2年、日本でのETCの普及は目を見張るものがありますが。)
Aさん自慢の自家用車はフィールドでの採集等のために、部分四駆の6000cc?です。トラックのようで、「キャンピングカー等の牽引も可能」な車です。Aさんはその車を日本に持って帰りたいそうです。米国では日本の様に車検制度はないのですが、日本の車検に通るための改造費が相当高くつくだろうと思案の最中です。「キッと札幌で持てるだろう。札幌のヨン様になれるかなあ?」と言うのが、独身のAさんの理由と事情です。と言う訳で、最初の計画と違って、私の国際免許証では運転することは出来ません。Aさんも米国でそのために免許を取り直したそうです。その大きな車でひたすら走るのですが、快調・快適そのものでした。
ところどころに休憩所があります。ファーストフード主体の店が有ります。結構繁盛しています。そこには勿論トイレもあります。トイレは高速に限らずどこでも勿論水洗で「洋式」です。仮設以外の殆どのトイレは「乾燥機」と「紙手ぬぐい」が完備しています。米国人は「ハンカチを持たない主義」なのか?と思います。
州間道路
乗用車は日本の自動車会社のマークを付けている車が多く走っています。目に付くのはホンダと富士重工です。勿論「トヨタ」も走っていますが、構成比は日本と異なる様に思えます。時には、韓国の車も走っています。Aさんが教えてくれます。Aさんも私もそれぞれ自国の車が気になります。大型の貨物自動車もよく走っています。大きいトラックというかトレーラというか車長が非常に長いのが追い越しの時には気になります。多分貨物の長距離輸送では米国の方が「労働生産性」は日本よりも高い様に思います。彼らの運転は日本とは違って非常にマナーがよいと思いました。無理な追い越しなどのための車線変更を頻繁にはしません。小さい車(と言ってもトラックと比較しての話でが)を威圧することも全くありません。一定速度でただひたすら走る感じです。途中休憩も余り取らないようです。休憩所で休んでいると、追い越したトラックが通り過ぎて行きます。殆どの車はライトを点灯しています。どうも州によって点灯して走る様に決められている様に思えます。道路はゆったりとしています。郊外の2車線の場合には、中央にまだ数車線は取れそうな空間があります。土地買収費が余り掛からないのでしょう。風景はなだらかな丘の連続です。頃も良くカナダとは言えませんが、紅葉しています。トンネルは全くありません。中国と同様な感じを受けます。たぶん有料といっても日本とは比較にならないほど建設費は安く、その結果、通行料は安い筈です。
米国一人旅(28)観光(2)ナイヤガラ瀑布(2)
モーテル
帰りに途中で一泊しました。泊まったのは地方の町のモーテルでした。写真は朝起きてみると、うっすらと雪化粧です。鉄筋コンクリート造りと言う訳ではありません。二階建てです。広い庭もあります。プールもあります。土地価格が安い米国らしいと思ってしまいます。

朝食は、セルフでトースト、飲み物付きです。それで二人で62$の安さです。80$のモーテルもあったのですが、高すぎるとのことで別の所を探した結果です。米国では宿泊所は一部屋の価格です。一人でも二人でも価格は変わりません。その部屋はベッドが二つあり、枕はそれぞれのベッドに二つあります。「ダブルのツイン」です。部屋は十分に広く、これもアメリカンスタイルです。大人4人は無理にしても、夫婦、子供二人なら充分です。それでも同じ値段です。フロントは有りますが、そこは、支払いをして、鍵を貰えばもう用は有りません。部屋は勿論オートロックですが、下駄履きのアパートのようなものです。誰でも、フロントを通らずに、自由に行き来できます。ですから、保安上は決して良いとは言えません。このようなモーテルは非常に沢山あるようです。ですから、車の運転が出来て、家族で旅行をするには日本よりもかなり安い様に思いました。写真は、ナイヤガラ瀑布です。到着が遅れて、夕刻でした。

キャンピングカー
キャンピングカーも良く通ります。それならさらに安く上がります。キャンピングカーは必ずしも贅沢をしているのではないそうです。私の様に社会からお役ご免の人たちが土地・家屋の固定資産税を払うことが出来ないために、持ち家を売却して、キャンピングカーを買って放浪していることが多いと言うのがAさんの話です。全てがそうでないにしても、納得できる話です。米国では「全てが流動性を持っている」訳です。
写真はナイヤガラ瀑布から見た街の夜景です。

再入国
ナイヤガラ瀑布はカナダ側から見ます。その方が雄大だそうです。一応カナダ入国です。入国スタンプも記念に押してくれます。審査は、カナダ入国と米国再入国の時に行われます。出国審査はありません。簡素化しているという訳では有りません。米国再入国では嫌なことを聞かれました。韓国籍のAさんと日本国籍の私の取り合わせに疑問もあったのでしょうか。私に対して「滞在日数は?」「所持金は?」正直に言うと「その金額では滞在できないでしょう?」と如何にも不審者のように言います。確かにそうかも知れませんが、「後半のホテルは既に日本で支払い済み」「いよいよとなると、カードも」とホテルのバウチとカードを二枚見せます。素通りと思っていたのですがそうも行きませんでした。
ナイヤガラ瀑布
確かに、瀑布は規模も大きく、日本では見られない規模です。ただ、此処は日本同様に、周辺がホテルやカジノの建物が乱立しています。此処は、規制が厳しい「国立」公園ではないので、その事情を理解します。国立公園指定には既に観光地として開発され尽くしたナイヤガラ瀑布です。私は、カナダ側とアメリカ側の瀑布の位置関係がよく分かりません。そればかりが気になります。
ナイヤガラは連日の雨の影響で水量が多いようです。米国側とカナダ側とでは落ちてくる水の色が違います。前月にAさんは北米国からカナダに掛けての横断調査に一ヶ月ほど行かれた様です。その時のアメリカ側とカナダ側の森林相の違いにふれて、その水色の違いを自然科学者らしく、「上流の森林が天然林と人工林の違いが水色の違いである。両者では保水機能・保水能力が違う。」としきりに考察を加えます。写真は相当見にくいですが濁水が見られます。

米国一人旅(29)観光(3)ボストン美術館
切符の購入
ボストンで最も期待していたのは「ボストン美術館」です。何はともあれ、最初に訪問です。期待していたとおりの施設です。この手の施設は、シニアー割引が何処でもあります。各施設でシニアーの年齢は異なります。美術館のように年寄り向けの施設はそうそう割引ばかりしてられないので割引年齢が高くて大体62才以上のように見受けます。61才からの場合は「シニア チケット、プリーズ」と言って、私の場合は国際免許証を提示します。62歳の時は、勿論普通のチケットです。特別展を併せてみたい時には「コンバインド チケット、プリーズ」で買います。それぞれ別々に買うよりも当然安いからです。このような切符を買う場合に私が得た教訓があります。
それは、買う前に、何回か反復して練習して、口で「必要な単語を全て並べる」ことです。例えば、ニューヨークまでのバスの切符を買う時は、「一人、大人、往復、ニューヨーク」の様に。相手から質問があると私は訳が分からなくなります。後は、相手がそれを反復しますので、「イエス、イエス」で終わりです。最後に「ハウマッチ?」です。初めてですと、こういう単純なことすら、大層なことです。写真は美術館とは関係がありませんがボストンを海上から見た風景です。米国の大きい都市のイメージが初めて見て取れます。

お気に入りの美術館
その美術館ですが、ボストン市が世界に?誇るだけあってなかなか立派な収蔵品です。
ボストン美術館
実はボストン美術館は国立か州立か市立の美術館と思い込んでいたのですが、純然たる民間の有志による美術館です。如何にも米国らしさがここにあります。エジプト、中近東、南米、欧州、中国、インド、日本の収蔵品は質・量共に充実している様に見えます。外国への流出に厳しかったのか、朝鮮半島の収蔵品は少ないと思います。「何故そんなにあるの?」と腹立たしくなります。「米国そのものは?」と見ると、展示面積は広いのですが、そして先住民の収蔵品はそれなりに立派ですが、現代アメリカのそれはみすぼらしいものです。家具とか銀製の食器とかが展示されています。日本では骨董的価値も全くない、単なる「がらくた」を展示している様に見えます。歴史がない、伝統文化がない国の悲劇のようです。その分、それらに憧れて、金に物を言わせて集めているといえば言い過ぎかも知れません。

館内風景
他の美術館からの借り物は撮影禁止ですが、ボストン美術館所蔵の展示物はストロボを焚かない限り、自由に撮影できます。ストロボ無しで、充分写真を撮ることが出来る明るさです。ストロボを焚くとこっぴどく叱られます。それは私ではなくて、叱られている人を見たのです。あちこちで、芸術系の学生が精密な模倣をしています。学童の団体もいます。年取った仲の良さそうな夫婦のカップルが目立ちます。年齢にもかかわらず、堂々と手を繋いでいます。見ていても恥ずかしくなります。私は自慢ではないですが、妻と知り合ってから今まで、「手を繋いだ」ことは記憶にありません。外国の観光客も多そうです。特に日本人らしき人、ツアーも目立ちます。着物姿の方も見ました。あちこちで学芸員でしょうか、説明をしています。日本では余り見慣れない風景です。

クロークと食堂
印象派の絵画は素晴らしい、有名なものが実に無造作に展示されています。一日いても退屈しません。それで結局二日間そこにいました。確か年中無休の様で、「セブン デイズ ア ウイーク」と有りました。これを見て、「年中無休」と咄嗟に出てきた自分に「よく出来ました」です。と言っても、年2回ほど、独立記念日とか、休館日は有ります。
日本でのコインロッカーの代わりにクロークがあります。人件費が高いと聞いていた米国で自販機の少ないことと共に何か不思議に思ってしまいます。これも保安上の理由でしょうか?皆さんそこでコートや荷物を預けてゆっくりと廻ります。私もリュックザックを預けて、ゆっくりと鑑賞です。
食事をする所は3カ所有ります。高級、一般そしてファーストフードです。「どうぞお好みと予算に応じて」です。何処かサロンと思ってしまいます。一般の「テラス風」の食堂は特に人気がありそうで、殆ど満員です。しかし、私は昼食抜きですので、関係有りません。
入館切符
入館切符はよく見ると10日間有効です。他にも、週2回ほど夜の9時半まで開館しています。この夜の部は無料です。無料で気が引ける人のために、透明の募金箱が置いてあり、そこに某かのお金を入れている人も居ます。その場合は「現金」ですので、箱を覗いてみると、たいした紙幣は入っていません。こう言うところでは、「保安上」のガードはないようです。その時間帯は本当に興味のある人が来ているようです。あちらこちらで、学芸員やゲストの講師達が十人ほどの輪のなかで説明をしています。それを聞きに来る人が夜は来るようです。日本人と思われる人が、印象派に与えた日本の浮世絵の話、(これは、前にしている絵画と指をさしている状態からの想像ですが、)を一角でしています。日本の美術館でもそうかも知れませんが、米国市民の貴重な財産である収蔵美術品をゆっくりと何時でも見て欲しいと言うスタンスが現れています。
ボストン美術館ではありませんが写真はサンフランシスコの?海洋博物館?に展示されている私どもの世代ではその快挙を忘れることが出来ない「マーメイド号」です。ここは、日中も無料で、矢張り透明な募金箱が設置されています。と言うことで、写真はここに載せました。

説明が縦書きの日本語で書かれているのも印象に残っています。日本人観光客も多いのでしょう。
