異動。

昔から、OL生活に憧れていた。

例えば、
オフィスに膝掛けを常備するとか、
トイレに化粧品一式が揃っているとか、
ランチ用に小さなバッグを持っているとか、
机の引き出しにお菓子が入っているとか、
休憩時間にスタバでコーヒーを買うとか、
IDカードを首からぶら下げているとか。

「そんなの全部やってるよ」と友達は言うけれど、営業の私には縁のない世界。
そう思っていた。先週までは。

突然降ってわいた「異動」の話は、現実のものとなった。
9月15日付、本社。
3年間の営業生活とも、現在のオフィスともお別れだ。

・・・などと感傷に浸る間もなく、指示は降りてくる。
引き継ぎやら、手続きやら、新しい仕事やら。
転居がないのが、せめてもの救いか。

入社する前から希望した勤務地。
入社した当初から行きたかった部署。
いざ叶ってみると、不安ばかり先に立ってしまう。
自分のために空けられたデスクを見た時、何だか怖かった。
本当に、やって行けるのだろうか。
やるしかないのだけれど。

暫くはバタバタ忙しくなりそうだが、余裕ができたら、絶対に上記全てをクリアしようと思っている。
そのくらいのアホな楽しみを持っても、バチはあたらない筈、だから。