羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

仮面ライダーゴースト 1

2016-02-22 19:44:14 | 日記
「この世界もいずれ我々の世界と同じになる」ビルの屋上から街を見下ろすアランは笑みを浮かべてネクロムスペクター化したマコトを招き寄せた。「もうアイツに惑わされることも無い。君と私は一つになった」頷くマコトだったが『こんなのマコト兄ちゃんじゃないっ!』タケルの言葉が頭をよぎるアラン。「完璧な友、完璧な関係だっ」ややムキになるアラン。指示が無い為、マコトは何の反応も示さなかった。
寺の地下では引き続きアカリが眼魔眼魂の欠片の研究を続けていた。同じく地下にいたタケルは眼魂を列べ、『完璧な友』と言っていたアランを思い出し「そんなの、友達じゃないっ」と憤り、その様子を眼魂の弁慶が見ていた。
眼魔界の城ではアデルがイゴールにさらなる計画に移るよう指示していた。「君が次の長官になる為にも、必ず成功させるのだ」「お任せ下さい」退室してゆくイゴール。「いずれ私が、全てを支配する為にもなっ」アデルは不敵な表情を浮かべていた。
人間界へ現れたイゴールはビルの前に立っていた。「さあ、デミアプロジェクトを始めようっ。完璧な世界の為に。そして、私の未来の為に」イゴールが言い、傍に控えた絵筆を持つ眼魔が絵を描くとビルは歪み、眼魔の描いた通りの抽象画に変わり始めた。「何とも不可思議。だが、興味深い能力だ。どんどん描け」鼻唄混じりで絵を描く『画材眼魔』を振り向くイゴール。「それでは、行ってくるんだなっ」眼魔は描き終えた絵をイゴールに渡し、去って行った。
御成は八百屋で買い物をしていると陳列された林檎が抽象画と化して驚き、さらに自分の頭まで抽象画に変わり始めてさらに驚いた。「何だっ、このムズムズは?! いや~っ!!」買い物を放り出し、頭を風呂敷で包んで逃げ出す御成。「あ~、もう少しだったんだなぁ」途中で逃げられてしまい、
     2に続く

仮面ライダーゴースト 2

2016-02-22 19:44:05 | 日記
物陰で描いていた御成の頭の絵を仕上げられず破り捨てる眼魔。
寺の地下ではアカリの研究の結果、眼魔眼魂の材質はこの世界の物ではなく、よくわからなかった。「これを手懸かりに眼魔の世界を解明して、科学的に実証してみせるっ。人間が必要ない完全な世界何てっ、あたしは絶対に認めない。あんなKMSに負けてたまるかっ!」「KMS?」突然の略称に戸惑うタケル。「完璧なる(K)マッド(M)サイエンティスト(S)」解説するアカリ。「科学者までいるなんて、眼魔の世界って、一体何なんだ?」疑問を感じたタケル達だったが、仙人は不在で、潜んでいたユルセンももったいつけて中々答えず、そうこうしている内に花音が地下室に顔を出し、ユルセンは隠れるような素振りをみせた。
花音は改めてマコトのことを頼みにきたようだった。「必ず取り戻すから」タケルは応え「あたしも協力する」アカリも続けた。そこへ風呂敷で頭を包んだ御成が「大変ですぞ?!」と飛び込んできたが、頭の方は何ともなかった。だがシブヤの調べで街のあちこちで様々な物が抽象画と化す現象が起きていることをタケル達は知り、取り敢えず現場に向かうことになった。
たこ型の滑り台を抽象画化された現場に来たタケル、アカリ、御成、そして珍しくついてきた花音。と、御成の頭がまた抽象画化し始めた。「まさか?!」察する御成。近くで画材眼魔が描いていた。「使命を果たすんだなっ」夢中で絵を描いている眼魔。「おいっ、描くのをやめろっ」勝手の違う相手に困惑しつつ止めてみるタケル。「無理! 沸き上がる創作意欲何だなっ」止まらない眼魔。「仕方無い」タケルは闘魂パーカー霊で絵を払い、絵を真っ二つにした。「絵がぁっ」残念がる眼魔。御成の頭は元に戻った。「せっかく描いたのにっ!」「攻撃しないから、大人しくしてくれっ」押さえ込もうとするタケル。
     3に続く

仮面ライダーゴースト 3

2016-02-22 19:43:54 | 日記
「何言ってんの?!」呆れるアカリ。「今までの眼魔と違う気がするんだっ」「我が輩は絵を描いてるだけ何だなっ」「子供の落書き以下です!」クサしてくる御成。「これは、芸術だっ! 証拠を見せてやるんだなっ」タケルを振りほどき、タケルのドライバーを描き始める眼魔。そこそこ描くのに時間の掛かる眼魔だったが、手を出し難いタケル達。「完成なんだなっ」描き上がるとドライバーは抽象画化された。「うわっ、何だ、これ?!」慌てるタケル。「ごめん何だなっ」あっさり絵を破いてドライバーを元に戻す眼魔。「戻ったっ。よかったぁ。あれ?」タケルはドライバーに気を取られている内に眼魔に逃げられてしまった。
抽象画化され歪んだビル内の電子系を「何と幼稚な設備」と言いつつイゴールが触手のようなモノを多数放って掌握する中、さっきの現場の近くの階段を降りながら画材眼魔の扱いについてタケル、御成、アカリが議論していると、花音は一人、階段を降りずに3人の背中を見ていた。(タケル君にはやることがあるものね)兄を取り戻す事は一人ですると決めた花音は何も告げずにその場を去って行った。それに気付かないタケルはユルセンを呼んで画材眼魔について聞いたが、要領を得なかった。「あれ? 花音殿は?」ふと振り返って花音がいない事に気が付く御成。「マコトを探しに行ったのよ」察するアカリ。「アイツの所かっ」タケルは眼魔探しは御成達に任せ、花音を追った。
絵を破いて元に戻したビルの中で、イゴールが社長に眼魔眼魂を打ち込み計画を進めていたが、計画と無関係なアランはマコトとマコトが好んだ海辺に来ていた。「君はよくここに来ていたね。一体何が気に入ってたんだい? 海かい?」頷くマコト。「それとも空か?」頷くマコト。「向こうの世界の方がいいだろ?」頷くネクロムスペクター化したマコト。
     4に続く

仮面ライダーゴースト 4

2016-02-22 19:43:41 | 日記
笑顔が消え、歩き去り始めるアラン。
いつもの公園で、フミ婆がたこ焼きを売っているとアランが現れた。「おっ? 花音ちゃんの面白い彼氏じゃないか?」「『彼氏』とは何だ?」素で聞くアラン。ウケるフミ婆。「面白いよぉ。花音ちゃんは一緒じゃないのかい?」「なぜ私が花音と一緒にいなくてはならない?」「照れるな照れるな」たこ焼きを焼くフミ婆。「彼氏、あんたもこの辺に住んでるのかい?」「違う。お前達とは別世界だ」実直に答えるアラン。「庶民とは別世界ってことは、セレブってやつかい?」眉をひそめるアラン。「お父さんはさぞ、お金持ち何だろねぇ」「金等意味は無い」父を誉められたとみて満更でもないアラン。「私の父上は全てを兼ね備えた、世界を支配する完璧な存在っ!」アランの父、アドニスは燃える紋章の下で祈りの言葉を唱えていた。「全ては完璧なる調和の為に」アドニスは呟いていた。
「そりゃあ、立派なお父さんだ。立派過ぎて全然わかんないけど。ま、あんたも頑張りなよっ、ほいっ、セレブの彼氏、たこ焼き食うかいっ?」フミ婆は焼き上げた、たこ焼きをアランに差し出した。串で刺されたたこ焼きを驚いた様子で手に取るアラン。「いつか・・・バカらしいっ」たこ焼きを容器に戻すアラン。「私は何を話しているんだ?!」「何だ? やっぱり待ち合わせてたんじゃないかっ」フミ婆に言われ、振り向くアラン。花音が来ていた。
アランが去ろうとすると「待って下さいアラン様っ!」花音が前に立った。「お前は帰れっ!」「お兄ちゃんを返してくれるまでっ、アラン様の御側を離れませんっ!」二人が対峙していると、フミ婆が悲鳴を上げてたこ焼きを落とした。たこ焼きが歪み、抽象画化していた。画材眼魔の仕業だった。「フミ婆、大丈夫だから」花音は一先ずフミ婆をその場から避難させた。「貴様っ、何をしている?!」
     5に続く

仮面ライダーゴースト 5

2016-02-22 19:43:28 | 日記
座って絵を描く眼魔に詰問するアラン。「美しいから我が輩は描いているんだなっ」描き続ける眼魔。「待て! そいつに手を出すな!」タケルが駆け込んできた。「また貴様かっ」うんざり顔のアラン。「描くのをやめて俺の話を聞いてくれっ」アランを放って眼魔と話し出すタケル。「こんなに楽しいこと、やめられないんだなっ。我が輩の世界には無かったこと何だなっ」「眼魔の世界には、絵が無いのか?」「我々の世界は完璧だっ、無駄な物等一切無いっ!」口を挟んでくるアラン。「我が輩は、絵が無駄じゃないってわかったんだなっ」描きつつ、反論する眼魔。「そうだよ、だからちゃんと話しをしよう」歩み寄るタケル。
「わかり合えば、友達になれるさ!」「ん? トモダチ?」絵から顔を上げる眼魔。「アイツも、マコト兄ちゃんと友達だったんだ」アランを見るタケル。「お前と俺だって友達になれるっ」タケルは眼魔の肩に手を置き、その様子を懐から弁慶眼魂が見ていた。「トモダチって何?」素朴に聞いてくる眼魔。「相変わらず意味のわからないことを、目障りだっ」まだ屈服しないらしい三蔵眼魂を改めて力ずくで抑え込むアラン。タケルも闘魂眼魂を構えた。三蔵眼魂をメガウルオウダーに装填するアラン。「イエッサーっ」闘魂眼魂をドライバーに装填するタケル。「一発闘魂っ!」燃え上がるドライバー。「変身」メガウルオウダーで波紋を起こすアラン。「変身っ!」タケルはパーカー霊を出し、アランのパーカー霊と宙で交錯する。互いにパーカー霊を纏い、アランは三蔵フォームに、タケルは闘魂フォームに変身した。
格闘し出す二人。押されるタケル。「やめて下さいアラン様っ! タケル君もっ」駆け付けて叫ぶ花音。画材眼魔は木陰に隠れてあたふたしていた。「マコト兄ちゃんを返せっ!」「そんなに会いたいなら会わせてやるっ!」
     6に続く