カレーなる隣人

カレー(華麗)なる隣人。それは日々街の至るところで出会ってしまう、すくうカレースプーンの先に映る人間像

於:金津カリー

2005年06月22日 | 隣人(カレー)
=======<特別篇>カレーなる人民 vol.3================

本日は、昨日まで仕事で一緒だった上海のお洒落姉さんが言っていたカレー店の北京店に行ってみることに。この「金津咖哩」は上海で5店舗のほかに、ここ北京、武漢さらには黒竜江省のハルピン市にも支店を持つ有名店である。そこに向かう途中の人民(タクシー運転手)とのやりとり。

ちょうど大使館街を通っていたので、
俺 :「日本の大使館ってたしかこの辺だよね」
人民:「そうだっけか?もうひとつ向こうのほうにあるらしいぞ」
俺:「へぇー、そうなの?引越ししたんかな?」
人民:「よくわかんねーけど、どっちにしてもひとつはあることに間違いねーよ」
   (反正也肯定有一ヶ)
俺 :「そりゃ当たり前だろ」と突っ込んでしまった。

さらに、
俺 :「デモはどうだった?」と聞くと、
人民:「まあ本気だったのは一部の学生だけだろ、戦争はあったけど、あれは昔のことだ。今の俺達になんの関係があるってんだ。そうだろ」

みたいな有難いお言葉。
たしかにそのように言ってもらうと有難いのだが、私達としては「はい、そうです」とは決して言えない。
様々な問題はあるかと思うが、少なくとも日本の学校での歴史教育の時間は少なすぎると私は思う。アジアの人と話をするために最低限知っていなければいけないことはもっとあるはずだ。

例えば、最近中国ブームでテレビの撮影が中国で行われたり、バラエティ番組の中国ロケの番組をやっていて、こんなシーンを見たことがある。

辛い料理を芸人が食べる番組で、辛そうな料理の上にさらに唐辛子のようなものをたっぷりと振りかける中国のコックに向かって、
「バカァ~、こんなにかけたらマジ死ぬよ~」みたいな発言シーン。「バカ」自体は感嘆詞でコックに向かって発言されたものでもないし、誰を中傷したのものではない。けどこの「バカ」という言葉に実は中国人は反応してしまうのである。共産党の歴史教育の影響でかなり多くの人が物心ついたときから戦争映画を見せられ、たいがいその中の日本兵が中国人に向かって「バカ」を連発するのである。したがって中国人(田舎を含む)に「あなたの知っている日本語をひとつ教えて」と言えば、おそらくこの「バカ」か「ミシミシ(飯がなまった)」があがるくらい有名なのである。当然、バカと言われて怒らない人はいない。

学校の勉強とは少し違うが、こんな感じで知っておいたほうがいいことってのは結構あると思う。そして無用な誤解を回避して日中間がいい関係を作っていくには必要だと思ってしまったのだ。

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