善戦者不怒ブログ

日常・趣味に関するブログです。
将棋、彫刻、フットボール、音楽、読書。

【埼玉県立近代美術館】「座れる段ボールの椅子グランプリ」

2013-09-05 19:24:26 | アート
ユニークで実際に座れるものもある椅子コレクションにより、“椅子の美術館”としても知られる埼玉県立近代美術館で、
埼玉県内の小・中・高校生による段ボールの椅子製作コンテストが行なわれた。

作品は8月末、館内に展示。「段ボール」「座れる」という制約の中、ひとつとして似たもののないユニークな作品が勢ぞろい。



















デザインや色彩などの見た目、折りたたんで運べる可動性、椅子としての座り心地重視、
さまざまな視点による作品はどれも甲乙つけがたい出来栄え。





美術館は館内改修のために来年3月まで休館。より快適となる美術館の再オープンを楽しみに待とう。


「ミニマル/ポストミニマル」展・宇都宮美術館

2013-03-18 22:30:39 | アート


宇都宮美術館にて。サブタイトルは「1970年代以降の絵画と彫刻」ということで、その意味では「ミニマル」あるいは「ポストミニマル」を際立たせる展示ではない。図録では埼玉県立近代美術館における「日本の70年代展」にも言及されているが、展示の第1章が「彫刻によるイントロダクション」であり、戸谷成雄「森」、遠藤利克「空洞説2013」がフィーチュアされていることから、70年代を基点として位置づけた場合にどのような評価軸を持てるのか、というところに大きなポイントがあるように思える。

李、関根伸夫からの対比はわかりやすい。逆に戸谷、遠藤の立ち位置の困難さにどう迫るのか、とても考えさせられる展示ではあった。







「ポール・デルヴォー 夢をめぐる旅」埼玉県立近代美術館

2013-03-17 21:56:37 | アート


「夜明け」1944年作

1948年作の「森」と1978年作「トンネル」が、向かい合って展示されている。いずれもデルヴォーらしさの際立つ作品と思える(「森」は埼玉県立近代美術館所蔵作品で、個人的には同館所蔵のもっとも重要な作品と思っている)。

「森」はデルヴォーがタムと再開して後の、“リア充”時代の作品で、ある意味落ち着いた環境でじっくり描きこんだ表現に見える。対して「トンネル」の構図はデルヴォーの評価軸にきちんとはまる作品だが、空間としてはまったく違うように感じる。

しかし今回のテーマである作家の「旅」という観点で眺めると、初期の風景画から最晩年の女性像まで、変わらぬマティエールを写し出した一体感が感じ取れた。ボリュームはそれほどではなくとも、ソリッドな展示。



「記憶の箱」高岡典男展

2013-03-10 20:50:42 | アート
池袋「B-Gallery」にて、彫刻家・高岡典男の個展。



今回の展示は20点ほどの絵画と10点ほどの立体。カナリヤ諸島の火山島での製作中に、「記憶」が結晶化し多面的なフォルムを形造るというイメージを持った作家が、「Memory Box」というテーマで連作した絵画が主要な展示。

絵画とはいえ、ベースに建築用の塗材を塗ったキャンバスを使用し、立体的なテクスチュアを強く感じさせる作品で、常に素材の風合いを素材以上に引き出す石彫作品を制作してきた作家らしさを強烈に感じる。

3月17日まで開催。ギャラリーは自由学園明日館のすぐ隣。

埼玉県立近代美術館へ

2013-01-20 19:48:39 | アート
先週、北浦和の埼玉県立近代美術館へ。学芸員による常設展のギャラリー・トーク、解説作品はポール・デルヴォーの油彩「森」。来週から始まるデルヴォー展への導線でもあったようだ。企画展、とても楽しみ。

野外展示の彫刻たちは元気そうな様子。

















「ウルトラマン・アート!」埼玉県立近代美術館

2012-07-08 22:45:02 | アート





埼玉県立近代美術館にて、ウルトラマン&ウルトラセブンの造形を展示する「ウルトラマン・アート!」展を開催中。

ウルトラマン。



ウルトラセブン。



バルタン星人。



メトロン星人はちゃぶ台の前にいる。ちゃぶ台を挟んで記念撮影も可。



ビラ星人。



マグラー。



ウルトラホーク3号。



ウルトラホーク1号。



ジェットビートル。



撮影可能の展示はほとんどが番組終了後の制作品。



」」

高山良策が手がけたゴモラの頭部(ツノは折られて欠けている)、ジャミラの円盤(炎上して原型をとどめていない)、パーツに分かれたキングジョーなど、実際の撮影に使用された立体は、あまりにもリアルなオーラを発しているようだ。夕陽を背景に一合切り結ぶメトロン星人とウルトラセブン、火を吹き暴れるネロンガに立ちはだかるウルトラマン、神戸港でキングジョーと死闘を繰り広げるウルトラセブン。これらのスチール写真にも強い力を感じる。強い力…、それはやはり、成田亨の言うカオスとしての怪獣対コスモスとしてのうるとらまん(セブン)という図式をくっきりと描けていたからだろうか。

その背景には、そうした二項対立だけでない概念を脚本に持ち込んだ金城哲夫の思想、それを受容できた現場の推進力などが複雑に絡み合っていたのjだろう、

高山良策の未発表絵画が展示され、シュルレアリストとしての個性をはっきり見てとれる。



桜井浩子さんのトーク・ショーに入れなかったのは不覚…。