後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
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こじれにこじれた韓国の従軍慰安婦問題を克服するために考えるべきこと

2013年04月02日 | 日記・エッセイ・コラム

韓国では、戦争中に日本の軍隊が約20万人の朝鮮人女性を強制連行し、無報酬の従軍慰安婦にしたと言われています。証拠も薄弱なのに韓国のマスコミはこのように報道し、韓国人はそう信じています。

この従軍慰安婦の問題は長い間、日韓両国の感情的対立の原因になってきました。

宮沢首相のリベラルな対応と軍の関与があったとする河野談話によって、この問題はこじれにこじれています。

Wikipedeaの「慰安婦」の項目の20章にもわたる詳細な資料の目次を以下に転載します。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%85%B0%E5%AE%89%E5%A9%A6

=====Wikipedeaの「慰安婦」の項目の20章の目次=======

1 概説

  • 1.1 近代公娼制
  • 1.2 第二次世界大戦当時の戦地性政策の三類型
  • 1.3 戦後

2 日本における慰安婦(戦時売春婦)と「慰安婦問題」

  • 2.1 吉田証言と慰安婦論争
  • 2.2 朝日新聞の報道・慰安婦訴訟
  • 2.3 宮沢首相による謝罪から「河野談話」まで
  • 2.4 吉田清治による証言否定とその後の日本国内の動向
  • 2.5 アジア女性基金と韓国政府による受領拒否
  • 2.6 国連人権委員会の報告書
  • 2.7 米国での慰安婦問題
    • 2.7.1 ヘイデン法
    • 2.7.2 対日非難決議
    • 2.7.3 戦時強制労働の対日賠償請求運動
    • 2.7.4 慰安婦訴訟
  • 2.8 第一次安倍政権と米国下院決議
    • 2.8.1 安倍発言
    • 2.8.2 米国下院121号決議
    • 2.8.3 韓国系・中国系住民によるロビー活動
  • 2.9 野田政権及び第二次安倍政権での議論
    • 2.9.1 「外山妄言」
    • 2.9.2 安倍政権の転向
  • 2.10 日韓外交交渉と韓国行政裁判所による判決(2009)
  • 2.11 韓国外務省による再請求と韓国憲法裁判所判決(2011)
  • 2.12 韓国・アメリカにおける日本軍慰安婦記念碑設置運動

3 朝鮮・韓国における公娼制と慰安婦

4 米軍慰安婦

5 インド駐留イギリス軍慰安婦

6 ドイツ軍慰安婦

7 フランス軍慰安婦

8 その他の事例

   8.1 ニュージランド軍

9 呼称

  • 9.1 第二次世界大戦当時の日本軍慰安婦の呼称
  • 9.2 「従軍慰安婦」という呼称
  • 9.3 日本でのその他の呼称
  • 9.4 韓国における日本軍慰安婦の呼称:「挺身隊」と「慰安婦」の混同
  • 9.5 韓国軍慰安婦と朝鮮戦争時における米軍・国連軍慰安婦の呼称
  • 9.6 英語圏での呼称
  • 9.7 国連などでの呼称

10 総数

  • 10・1日本軍慰安婦
    • 10.1.1 日本における調査研究
    • 10.1.2 韓国における日本軍慰安婦についての諸説
    • 10.1.3 中国における日本軍慰安婦についての諸説
    • 10.1.4 アメリカ合衆国における日本軍慰安婦についての諸説
    • 10・1・5日本軍慰安婦総数
      • 10.1.5.1 ソウル新聞報道と千田夏光による「20万」数値の解釈
      • 10.1.5.2 マクドゥーガル報告書と荒船発言
  • 10.2 韓国軍・アメリカ軍慰安婦

11 慰安所

12 年表

13 日本軍慰安婦問題の論点

    • 13.1.1 「処女・少女の強制連行」言説
  • 13.2 強制連行の有無
    • 13.3.1 「性奴隷」言説
    • 13.3.2 「公娼」言説

    • 13.4.1 韓国による政治的利用
    • 13.4.2 日本の運動家による工作
  • 13.5 日本からの償い金受給者に対する韓国運動団体による差別
  • 13.6 朝日新聞の植村隆記事と「女子挺身隊」
  • 13.7 韓国運動団体による補償金詐欺
  • 13.8 日韓基本条約無効
  • 13.9 人権・人道に対する罪

14 証言・証拠資料・関連書籍

============以下省略============

この膨大な資料をご紹介する心算はありませんが、この慰安婦問題の長い間の紛糾の様子がこの目次を見ただけで分かります。

その2.1吉田証言と慰安婦論争の冒頭の文章だけを以下に示します。

いわゆる慰安婦論争が再燃する契機となったのは、元陸軍軍人の吉田清治(本名:吉田雄兎)が自著『朝鮮人慰安婦と日本人』(新人物往来社 1977年)で、軍の命令で自身が韓国の済州島で女性を「強制連行」して慰安婦にしたと告白し、さらに1982年に樺太裁判で済州島で朝鮮人奴隷狩りを行ったと証言し、1983年7月に戦中済州島で自ら200人の女性を拉致し慰安婦にしたと証言する『私の戦争犯罪―朝鮮人強制連行』(三一書房)を出版したことに始まる。1983年11月10日には朝日新聞が「ひと」欄で吉田清治を紹介した。この吉田の著作内容はのちに済州新聞の許栄善記者や秦郁彦らの調査の末、捏造であることが明らかになり吉田本人も創作と認めることとなるが慰安婦問題は著作を離れ一人歩きすることとなる。・・・・・・・以下省略・・・・・

以上は一つの例に過ぎず、1970年代にこの問題に関連した日本人の書いた本が出版されて問題が大きくなったとも言われています。そして朝日新聞が従軍慰安婦問題を何度も記事にしてきたことも火に油を注ぐことになりました。

この問題は今年の始めに就任した朴大統領も重視する姿勢を示しています。実に厄介な問題です。竹島問題よりも根が深く、面倒な問題と思います。

そこでこの従軍慰安婦問題を克服する一つのヒントとして日本と朝鮮の関係を秀吉時代までに遡って考えてみました。そうして書いた記事が以下の5つの記事です。

悲劇の日韓関係(1)連載記事の計画と個人的な体験

悲劇の日韓関係(2)秀吉の朝鮮侵略は軽視すべきでない

悲劇の日韓関係(3)明治維新直後の征韓論と日朝修好条規

悲劇の日韓関係(4)トマス安重根による伊藤博文の暗殺と朝鮮併合

悲劇の日韓関係(5)朝鮮統治と朝鮮民族の抵抗

これを読んで下さったある方から、軍隊による強制連行は無かったという証言を教えて頂きました。それは小野田寛郎さんの証言、http://www4.airnet.ne.jp/kawamura/enigma/2005/2005.. です。日本軍による強制は無かったという趣旨の証言です。

その証言は真実だと納得できる素直な文章です。

私は韓国側の証言も、日本側の証言も正しいという立場に立つのが良いと信じています。それは間違いです。これは思い違いです。と口角に泡をとばして議論していれば、この従軍慰安婦問題は永久に解決しません。

それよりも日韓関係の歴史をお互いに静かに勉強しあって、感情的にならない問題から共通な歴史観を作っていくのが良いと信じています。

例えば秀吉の韓国占領に関しては日韓両国の歴史学者の最近の研究は同じ理解と結論に至っている事項が数多くあるのです。

そして続いて日本が朝鮮を併合したあとの朝鮮人による独立運動の歴史を両国の歴史学者が共同研究を進めるのが良いと信じています。

そのような努力も積み重ねないで、いきなり感情的になりやすい従軍慰安婦問題の論争を行っても解決は出来ません。こじれるだけです。

異なった文化と異なった経済力を持っている隣国同士はとかく対立しがちです。

ですからこそ韓国との友好関係を常に根気よく努力して築いて行くべきと私は信じています。皆様のご意見を頂ければ嬉しく思います。(終わり)


春の喜びと悲しみ・・・花々の前を人々は通り過ぎて行く

2013年04月02日 | 日記・エッセイ・コラム

春になると一斉に花々が咲き出します。昨日行った山梨県の八つ沢発電所の周囲は桜の木が数十本植えてあり、満開の桜が春風に揺れていました。近所に新しい住宅やアパートがあるのに誰も花見に来ません。

この季節にあちこちに行くと思わぬところに桜並木が満開になっています。そして誰もいないのです。桜だけが静かに咲いています。

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ついでに周りの野原に咲いていたアセビや、ショカツサイや、ヤマブキなどの写真も示します。

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花の美しさに浮かれて独りで歩き回っていました。春は本当に良い季節です。頬をなでる風もやわらかで心地良いのです。これこそが春の喜びです。

しかし歩きながらフと気がつきました。この発電所を設計した当時の東京電燈株式会社の技師も、発電機をヨーロッパへ買いに行った人も、そして水路を作った数多くの土木作業員も皆がもうこの世には居ないのです。明治45年、1912年に建設した水力発電所ですから、それに携わった人々は全て亡くなったと思います。

そしてその後に続く東京電燈株式会社の社員も花々を見て、通り過ぎて行ったのです。

しかし花々は春がめぐってくると何事も無かったように同じように咲き出します。

春の桜、そしてコブシ、モクレン、レンギョウ、ユキヤマギ、ヤマブキ、などの花々を見ると今は亡き父母や祖父母、そして友人たちの姿がよみがえって来ます。姿ははっきり見えますが何も言いません。黙って悲しそうに微笑んでいるだけです。

これが私の春の悲しみです。皆様の春の日々はどのように過ぎて行くのでしょうか。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)