西洋の文学にはしばしば神学校のことが出てきます。それで昔から神学校というものに興味を持っていました。老境になり暇が出来たので、昔から疑問に思っていたことを調べたり、訪問したりして死ぬ前に納得するようにしています。昨日は練馬区の関町にある神学校を訪問しました。正式には、日本カトリック神学院という名前です。その詳細は、http://www.tokyo.catholic.jp/text/welcome/shingakuin.htm に丁寧な説明があります。
そこで、学校の歴史や運営方法、そして神学生の募集の方法などは上のHPへゆずり、訪問したときに撮影した写真を掲載し、個人的な感想だけを記述したいと思います。
ひどく感心したことに、この学校は非常に開放的なのです。構内のあちこちを隈なく案内してくれて、写真撮影をさせてくれました。お世話になった方は事務室の山下充志郎さんでした。訪問する直前に神学校へ電話をしましたところ、山下さんが歓迎の様子で、お時間のある神父様にもお会い出来るようにして置きますと言ってくれました。
応接間へ案内してくれ、間もなく副院長の松浦信行神父様が現れ、いろいろなお話をして下さいました。神学生は高校卒業以上でカトリックの洗礼を受けた未婚の男性で一生を神へ捧げる決心をしている人という事でした。哲学を2年間学び、その後の3、4年間は神学を学ぶそうです。学院の目的は全国各地のカトリック教会で主任司祭になる神父さんを育てることです。高学年になると実際の訓練をする為に各地のカトリック教会へ派遣され日曜日のミサの助祭を務めたり日曜学校の運営にあたります。
一生独身を通し、主任司祭として教会の信仰を指導し、面倒な管理運営も担当しなければなりません。信仰と指導と、教会の管理を行うプロフェッショナルなのです。西洋文化圏における「プロ教育」のエッセンスを集めたような素晴らしい学校のように感じました。
実はここからが本当に書きたいことなのですが・・・小金井教会に最近、この神学校からTさんという神学生がミサの助祭として毎週来てくれています。ミサの間、祭壇の上でいろいろな仕事をしているTさんの挙動に過不足がないのです。説教も時々しますが、若者らしいすがすがしい内容で感銘深いのです。若いのによくぞ司祭になる決心をしたと感心しています。そこで神学校を訪問して、何故、司祭になる決心をしたか聞いてみようと思いました。インタビューを申し込みましたが忙しいらしくてまだ返事を貰って居ません。しかしよく考えてみると神学生に個人的なインタビューをすることは穏当でないようにも思えたのです。そこで神学校の施設だけでも写真に撮ってブログでご紹介することにしたのです。
最後に今回の訪問でお世話になった副院長の松浦信行神父様と山下充志郎さんへ感謝の意を表します。
掲載した写真は神学校の御御堂、中庭、教室、廊下、図書室などの様子です。
今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。藤山杜人