トリCのブログ

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ウルグアイ戦は画期的

2018-10-17 17:30:59 | サッカー

中島と堂安と南野が素晴らしかった。迷いがない、周囲へのパス出しよりもまずは自分の選択、リスクを恐れない、常にゴールへの道筋等々…。


日本は元々、中盤にタレントの集まる国だ。理由としては日本人のメンタルにある。MFは周囲と強調して責任を等配分し、連係を強みにする。


反対にフォワードやキーパーは、個人の技量が大きい。自分の能力で批判と称賛が一手に集まる。大きな仕事を個人でやる自信のある人(=性格)でないと難しい。


どちらが日本人に人気があるかは明確だ。


しかし、そうするとMFで個人技量があり野心もある様なゴールゲッタータイプはどうなるか。集団心理が働いて軽く孤立する事になる。チームからもサポーターからも。


これはクラスで話し相手がいないとか、いつもボッチ弁当とかそういうレベルではなく、集団に埋没するプレーに終始するプレーヤーでないと、試合中に浮いてしまうという、きつい流れになる。


従来の日本代表では、野心ある個性的プレーヤーが、FWかキーパーを選ばない限り、通用しにくい中盤の環境で「いかにして周囲と歩調を合わせるか」苦心するチームになる。


この見えない圧力は相当なもので、中盤で華やかなプレーをしそうな人材は、海外クラブで活躍しても代表ではダメ、という代表病にかかる。


そんな悪しき日本社会の鏡の様な代表であるから、メンバーの選定はサッカー技量よりも性格を重視した方が結果が出る事が結構ある。新代表の立ち上がりは、そのチームの性格を決定づけてしまう。伝統ある企業の社風がいつまで経っても変わらない様にチームも最初に国内の有望新人だけで、などと適当に選定すると、それが社風になり後戻りが効かない。


この観点から今の新代表を判断すると、最初にあげた「自分が決める」系の3人が生きる社風になっている。これは日本代表としては画期的だ。ロシア大会はハリル時代の息苦しい職場からの解放が功を奏した感があるが、今回は若い自由奔放な選手を周囲のベテランが上手にフォローする組み合わせになり、それが試合内容に現れている。


こう言ってはアレだが、長谷部、川島、本田が職場に与えていた影響は他の選手のメンタルに相当影響を与えていただろうな、と思わずにはいられない。


未来の家電

2018-10-12 09:58:33 | 社会

白物家電やテレビがもてはやされた昭和時代、エース扱いだった業界が、今やどこも苦しい。


シャープがネットを利用した家電品を実際に接続しているユーザーは20~30%、と発表しちょっと話題になっている。買ったばかりの頃、律儀に立ち上げマニュアルを読み、ネット接続までしたのがこの数字であれば、実際その先、端末を利用して遠隔操作しているのは更に減る。kakaku.com辺りで操作方法を親切に教えてくれる家電マニア級でないと使わない、となると根本から考え方を見直したい。大半のユーザーはちょっとした便利(遠隔操作)の為に、接続設定やマニュアルは見たくない、という事だ。


昔の家事と言えば、家で溜まった衣服を集め、近くの水場まで運んで行き、洗い、水を切り、家まで運び、干し、乾いたら取り込み、アイロンかけなどをしたうえで、分類し形を整えてタンスに入れる、という類の単純労働作業だった。


もし、例に出したような洗濯をする人の時間を外で仕事に割り振る事が出来たとしたら。


最低ラインの時給で換算してみると、4人分を一人が一日4時間かけたと仮定して4000円。一か月12万円分の時間のロスだ。洗濯機は年間で150万円近くの時間の節約をしている事になる。


これは洗濯を主婦が集会所まで運んでやっていた頃との比較だからかなり無理があるが、白物家電の最強の売りは「時間行動の節約」というものに尽きる。


現状のネットを利用して遠隔操作という類には、(まだ)この要因が弱い。ユーザーに広がらないのも仕方がない。


まだ、とカッコ付けで書いたのは理由がある。


実はこの前、重度のぎっくり腰になって、2週間ほど何も出来なかった。幸いうちには家事を手伝ってくれる人がいるので大事にはならなかったが。


ぎっくり腰の場合、寝ている時にはスマホなどは操作できる。部屋の中を数メートルですら移動するのは不可能なので枕元にエアコン、テレビなどのコントローラーが積まれる。遠隔操作で出来る事はこの程度だ。


本当にやってほしい遠隔操作は、洗濯ものを洗濯機に運んで欲しい、ゴミを分別して家の外にごみの袋を出してほしい、食べた後の皿を洗って棚にしまって欲しい、宅配便の人に対応して物を受け取ってほしい等々…


体が動かなくなって実質寝たきり状態(ただし頭と手は動く)であれば、家電に求める(無茶な)最終要求は結局、家電ロボットだ。


家の中を動き回るロボットの場合、家の中の構造と、どこに何があるかを最初に覚えさせれば自動運転の自動車よりも難易度は低くなる。家電の操作はロボットと各機器が通信で応答可能なので、ロボットがボタンをピピピと押す様な行為は不要だ。


家電メーカーが今後目指すべきはマニア向け多機能ではなく、至極単純な、人間なら大抵の人が可能な単純作業だ。


つまり


家で溜まった衣服を集め、洗濯機を操作し、終わったら、衣服ケースに入れてくれる

あるいは

ペットの犬が退屈そうなら、近くのドックパークまで連れて行って2時間ほど遊ばせたら、家に連れて帰る

 

これを勝手にしてくれる家電というのが未来図になる。