小池が大勝し、蓮舫が代表を辞め、稲田も防衛相を辞任した。奇声をあげた豊田議員、不倫疑惑の今井議員、森友に絡んだ辻元など国会議員に占める女性議員の割には、やたらと目立つ悪評がばらまかれている。
政治でトップに立つにはイメージが大事だ、とはよく言われるが、問題はトップに立った後、何をどうするのか、実行力があるのかどうかが一番大事だ。
かつての民主党はイメージで政権を取ったが、そのあとはアイディアも人を動かす力もまるでなかった。
そうした今、安倍以降の戦いで、全く次元の違う戦いが起こっている。誰が初の女性首相になるか、だ。
そのせいでか、集団から一歩抜け出す女性が現れると、とたんにバッシングの嵐に巻き込まれ引きずり落される。江戸時代の大奥の権力闘争みたいなもので、悪い評判で落とし込む。
世に役立つ法案を通すのは、実際かなり難しい。加計学園でも分かるように、世の中のプラスになる事をしようとすると、従来の利権を持っている集団が、対立する側の政治家や行政を使って、全力で法案を阻止しようとしてくる。政治家として敵側をいかにして黙らせるかは非常に重要だ。
例えば、安倍首相は朝鮮半島が、ガチで有事になった場合、得する側であるロシアと中国を自制させる力量は持っていると思う。こういった力は国内に築いた人脈だけではなく、海外にも沢山持っている事で可能だ。
女性首相レースの面々は、内外の多くの人を動かせる力を持ち、かつ現時点の政治力学を読み取り、上手く立ち回らなくてはならない。でなければ、韓国の朴槿恵の様に、内政では抵抗勢力を動かせず、外交でも(反日イメージ作戦だけでは)賛同を得られず、結果、敵対勢力のイメージ作戦で最後は陥落、となる。
おそらく今現在の女性候補は誰が首相になっても日本の朴槿恵になるのでは。巨悪のイメージを貼付け、これを批判するのは、敵対勢力の支持率を落とすので、政争的には実に楽な手法ではある。しかし本当は、相手の政策を認めつつ、更にそれを上回る政策を提示し、人を動かせる実力がある事を世間に知らしめないといけない。
女性議員の不祥事や失態ばかりが目につくが、こんな低レベルなイメージ政争ばかりしていては、いざトップになった時に何が出来るのか(そういう人望と老獪な技量はないだろうな)、と非常に不安になる。