トリCのブログ

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鳩山さんにある意味同情

2010-04-21 22:23:00 | 政治

 先に言っておくが俺は官僚がメインの政治は別に悪い事ではないというスタンスだ。


 


その上で鳩山さんに同情する。


 


まずは自民党の議員さんは有能無能関係なしに長年官僚から学んできた実績がある。学んできた、と書いたのは専門分野においては官僚には政治家は絶対かなわない、という前提がある。勢い勇んで「官僚政治を打破する」と言ったところで言った本人が官僚から見れば素人同然。これは情報の共有を官僚がしっかりと持っているのに対して政治家は外部からイメージで判断するしかないところにどうしても差が出る。だから大臣になった政治家の先生が官僚にするどい質問をした時に官僚が驚くのは決して彼らより大臣が事の本質を知っているからではなく「予想以上に素人なりに頑張っている」のに驚くのだ。


 


ただし政治家がいつまでも素人なのかと言えばそうでもない。彼らだって必死なのだから官僚の情報量に近づきなおかつ上手くすれば彼らをコントロール出来るレベルまでいく事もある。これが自民党時代の実態だ。


 


民主党のトップの面々は選挙でこれを大いに利用した。官僚の言いなりになる自民党、国を傾かせた原因は自民の議員にあると。


 


 


なので民主党の議員さんは当然ながら官僚の言いなりにはならない。素人が玄人の意見を聞かずに自分の判断で進めるのだ。ある意味とんでもないレベルの大改革なのだが普天間基地問題もこういった氷山の一角と言える。アメリカの専門家と日本の官僚が慎重に進めた事案を「政治家>官僚」という図式を強調したいが為にちゃぶ台をひっくり返し浮かれたのもつかの間、どうにも動きようがなくなった。


 


俺は二大政党政治は決して間違ってはいないと思うが玄人の意見を軽視して政治は進められない、という教訓は民主党には学んで欲しい。でなければ新たな一党独裁+官僚主導の政治体系は変わらない。どんな事柄であれ玄人が四苦八苦しているものは素人のちょっとした思い付きで全面解決なんてマンガの世界だけだと思うのだ。


 


冒頭の鳩山さんに同情する、の観点はろくに情報収集もしないでかっちょええ事言う素人の典型例が彼でありそれは圧倒的多数の素人である自分達でも十分に起こりうる失敗例だと思う点にある。