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てらまち・ねっと



 検察による証拠の改ざんやその事実の隠蔽の事件。
 3日前の9月24日(金)のブログで、
   「この数日の報道から、
    『朝日新聞』が動きの基本を握っていると想像する。」
 と書いた。

 2日前の25日(土)の朝日新聞の朝刊の紙版の記事。
 
  見出し「なぞの最終更新者」「FDに不自然な記録」
  記事「大手情報セキュリティー会社から今月19日、朝日新聞社に届いた『FD調査報告書』そこに記された内容が、改ざん疑惑を解き明かす決め手となった」。

 と朝日新聞の手持ちの経過を明らかにした。
 さらに

 「解析結果をもとに、その日のうちに検察側を取材した」
 「前田検事は、・・・ソフトを使って被告がデータを改ざんしていないか確認しているとき・・」
 「朝日新聞社がそのソフトを調べると、FDの更新日の書き換えはできるが、データ改ざんの有無を確認する機能は備わっていなかった」


 25日の時点で、手の内を明かしたのは、「事件や流れを方向付け、あるいは確定させよう」ということなんだろうと記事を読んだ。
 ただ、この記事はインターネットでは見つからない。
 興味ある日とは紙版の記事を入手されたい。

 ・・・続いて、その日、25日の朝日新聞の夕刊は、
  「別資料も書き換えか」・・・
 小出しにする。

 さらに朝日新聞はFD内の複数の文書ファイルのうち、上村被告が「コピー~通知案」の約2週間前に作った偽証明書の下書きファイル「通知案」についても調査した。 ・・・・ 現時点でFDが改ざんされた詳しい経緯は明らかになっていないが、上村被告の弁護人は「『コピー~通知案』を書き換える前、『通知案』のファイルで専用ソフトを試そうとしたのではないか」と推測する。

 これは、インターネットに出ているので、このブログ末でも記録しておく。

 なお、今朝27日の紙版の朝日新聞の記事の見出しは
  
  「FD改ざん事件」
    「前田容疑者 行動の謎」
       「『証拠』返却はなぜ」
       「『事件爆弾』真意は」
  「検察内隠蔽の有無も捜査」


 ともかく、セキュリティ会社の解析報告書や問題の「FD」自体が最高検に渡されるのか否か、そこも興味深い。

 なお、3日前9月24日のブログで、
    ◆検察/村木事件の初公判から3日後に、他の検事が「村木さんは無罪です」と内部告発
 と読売新聞の記事のことを紹介した。そして、その記事はインターネットに出ていないので紙版で、とその日は書いた。

 ・・・その後、見つかったので、まず最初に記録。
 後は状況整理。

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●容疑者釈明うのみ、「考えすぎ」と告発封印…FD改ざん
         2010年9月24日 読売新聞
 「村木さんは無罪です。きちんと調べて、上に報告してください」

 郵便不正事件で虚偽有印公文書作成罪などに問われた厚生労働省の村木厚子元局長(54)(無罪確定)の初公判から3日たった1月30日午後。土曜日で閑散とした大阪地検の一室で、女性検事が居住まいを正して言った。同席した男性検事2人も目前の上司を見据える。

 机を隔てて向かい合ったのは特捜部の佐賀元明副部長(49)(当時、現・神戸地検特別刑事部長)。神戸市内の自宅から突然、3人に呼び出されていた。

 特捜部主任検事・前田恒彦容疑者(43)(証拠隠滅容疑で逮捕)が証拠品のフロッピーディスク(FD)を改ざんした――。それが、3人が明かした「告発」の内容だった。


◇  発端は、村木元局長の初公判で弁護側が、検察側が主張する証明書作成日時と、元係長の上村勉被告(41)宅から押収したFDデータを記した捜査報告書中の作成日時が食い違うと指摘したことだった。「告発」に加わった男性検事の1人は、上村被告の取り調べを担当していた。FDは半年も前に上村被告側に返却されており、確認できない。東京地検の事件に応援派遣されている前田容疑者に電話で公判の状況を伝え、事情を尋ねた。

 返答はこうだった。

 「FDに時限爆弾を仕掛けた。更新日時を変えた」

 男性検事は「時限爆弾」という不可解な言葉に戸惑い、村木元局長の公判を担当する検事2人に、前田容疑者とのやり取りを伝え、相談した。

 それが「告発」を生んだ。


◇ 週明けの2月1日。佐賀副部長から、「告発」の報告を受けた大坪弘道部長(当時、現・京都地検次席検事)は、「すぐ前田から聞き取ってくれ」と指示した。

 佐賀副部長が、東京拘置所で取り調べ中の前田容疑者に電話をかけた。

 「FDをいじった可能性がありますが、過失です」。前田容疑者は言った。

 弁護側にFDのデータを見せてもらおうか――。大坪部長と佐賀副部長は改めて話し合った。だが、FDは公判の証拠にしておらず審理に影響はない。それに本人は過失だと言っている。

 結局、それ以上の調査を見送ることにし、2日後、大坪部長は地検トップの小林敬検事正に報告した。

 「証拠品のFDの書き換えがあったとして、前田と同僚の検事がトラブルになりました。でも、故意ではなく、大丈夫です」

 この時のことを、小林検事正は「女性検事の考えすぎだろうということで落ち着いた。覚えているのは『大丈夫です』と言われたこと」と振り返る。

最高検の事情聴取のため、検察合同庁舎に入る大坪弘道・前大阪地検特捜部長(23日午後0時48分、東京・霞が関で)=安川純撮影 前田容疑者の釈明をうのみにした地検上層部により、「告発」は封印された。佐賀副部長は前田容疑者の逮捕後、周囲にこう漏らしているという。

 「FDのデータを確認して対応していれば、ここまで問題は大きくならなかったかもしれない。前田からも、もっと事情を聞くべきだった。悔やまれる」

◇ 大坪部長は23日、最高検で事情聴取を受けるため東京に向かう新幹線の中で、FD改ざんについて、「故意ではないということだったので、『問題ない』と報告した。ただ、監督責任を問われても仕方がないと思う」と硬い表情で話した。

 特捜部トップに対する前例のない事情聴取。ある最高検の検事は「組織ぐるみだという印象が根付く前に、早く聴取を終わらせて事実関係を明らかにする必要がある」と語った。

●最高検へFD改ざん伝えず 5月の照会で大阪地検
        2010/09/25 00:04 【共同通信】
 厚生労働省の文書偽造事件をめぐる押収資料改ざん事件で、大阪地検が今年5月、最高検からフロッピーディスク(FD)に保存された文書などについて照会を受けたのに、3カ月以上前に把握したデータ書き換えの事実を報告していなかったことが24日、検察関係者への取材で分かった。

 最高検は同日、大坪弘道前特捜部長(現京都地検次席検事)ら当時の捜査幹部らを前日に続き事情聴取。逮捕された特捜部主任検事、前田恒彦容疑者(43)から改ざんについて2月に報告を受けた経緯や、部内で問題を隠ぺいする意図があったのかなどについて説明を求めたとみられる。

 1月に始まった文書偽造事件の公判で、厚労省元局長村木厚子さん(54)の弁護側が、FDのデータを基にした捜査報告書の「04年6月1日」という偽の証明書作成の最終更新日時が、検察側主張の日付と食い違うことを指摘した。

 5月26日の公判では、大阪地裁はFDデータなど客観的証拠と矛盾することなどを理由に、元係長上村勉被告(41)らの供述調書の証拠採用を却下。村木さんの無罪の公算が濃厚となった。

 検察関係者によると、調査があったのは、この公判直後の5月末。最高検が地検に、最終更新日時と供述調書の矛盾を理解していたのかどうかを尋ねる質問状を送付していた。

●大阪地検、特捜部検事を総替え…前田容疑者以外の全員
村木元局長初公判きっかけ? 昨年4月在籍者を1年間に

          2010年9月24日 読売新聞
 郵便不正事件の捜査が本格化した昨年4月時点で大阪地検特捜部に在籍していた検事12人のうち証拠品のフロッピーディスク(FD)を改ざんしたとして証拠隠滅容疑で逮捕された前田恒彦容疑者(43)以外の全員が今年4月までに、異動していたことがわかった。厚生労働省元局長の村木厚子さん(54)(無罪確定)の初公判で検察側主張とFDのデータの食い違いが問題になるなどしたことが異例の「総替え」につながったとみられる。

 検察の異動は地検検事正や次席検事、部長級などは高検検事長の退任などに合わせて不定期に行われることが多いが、一線の検事・副検事は、多くが春の定期異動の対象とされる。

 大阪地検特捜部は2009年4月、部長、副部長、検事12人、副検事5人の体制だった。郵便不正事件は同年2月に広告会社を郵便法違反容疑で強制捜査し、捜査が本格化。09年度当初に在籍していた検事の多くが取り調べに関与し、6月には村木さんを逮捕した。

 ところが、元係長の上村勉被告(41)(公判中)が、捜査段階で村木さんの指示を認めた供述を村木さんの初公判前に一転させた。さらに、今年1月の初公判では、「証明書の作成日時に関する検察主張と、上村被告の自宅から押収したFDのデータをもとにした捜査報告書の作成日時が食い違う」と、弁護側から指摘された。

 有罪立証の支えが次々と崩れる事態を、地検の人事権に影響力を持つ大阪高検が重視したことが、異例の大規模異動につながったとみられる。前田容疑者だけは、劣勢の公判を担当するために残留したという。

●【検事逮捕】「故意」否定の前田容疑者 「客観的事実」と矛盾 (1/3ページ)
    産経 2010.9.25 00:20
 郵便不正事件で押収されたフロッピーディスク(FD)を改竄(かいざん)したとして、証拠隠滅容疑で逮捕された大阪地検特捜部主任検事、前田恒彦容疑者は最高検の調べには「故意ではなく過失だ」と主張し続けている。証拠隠滅罪の成立には「故意」が必要だが、その主張と「客観的事実」の間には矛盾点が浮かびつつある。最高検は「故意は明らか」として全容解明を進めている。

 ■「爆弾」の意図は

 「時限爆弾を仕掛けた」。前田容疑者が同僚検事に漏らしたとされるこの発言は故意を示唆するものとみられるが、「爆弾」の狙いは何だったのか。

 最高検によると、前田容疑者は昨年7月13日、厚生労働省元係長の上村勉被告(41)=公判中=のFDに記録された偽の証明書の最終更新日時を「2004年6月1日1時20分6秒」から「2004年6月8日21時10分56秒」に書き換えたとされる。

 前田容疑者は改竄から3日後にFDを上村被告に返却した。

 特捜部は関係者の供述から、厚労省元局長の村木厚子さん(54)=無罪確定=が上村被告に偽の証明書作成を指示した時期を「6月上旬」と断定。「6月8日」の日付は検察側の主張を裏付けるものだった。上村被告が公判でも「指示があった」と主張し、量刑などで有利になるようFDを証拠申請する-。そんな筋書きを描いたのではとの見方もある。

だが、上村被告は公判では「単独犯」を主張。「爆弾」は不発に終わった。

 ■書き換え専用

 捜査関係者によると、前田容疑者は最高検の調べに対し、「USBメモリーにコピーして操作しているつもりだったが、間違えてFD本体を書き換えてしまったようだ」と述べ、意図的な書き換えを否定した。

 FDに触るきっかけについては「上村被告が証明書の作成日時を改竄していないか調べるため、FDの中身を確認した」と主張したという。

 しかし、この言い分には不自然な点がある。

 前田容疑者はデータの書き換え専用ソフトを私物のパソコンにダウンロードした上で、証明書の更新日時を書き換えていた。このソフトには前田容疑者が供述したような「改竄の有無を調べる」というチェック機能はなく、あくまで書き換え専用だったというのだ。

 ■「都合のよい日」

 最高検が重視している「客観的事実」は、前田容疑者が書き換えた「6月8日」という日付だ。

 特捜部が村木さんから上村被告への指示を「6月上旬」と見立てていたことに加え、前田容疑者が「6月8日」にこだわったとみられる理由がある。障害者団体「凛の会」側が厚労省の証明書がなかったため、郵便局で割引制度の適用を受けられなかったのが「6月8日」だった。その2日後に同会は上村被告が作成した偽の証明書を使って同制度の適用を受けている。

 つまり、FDの正規のデータである「6月1日未明」のままでは、村木さんの指示が5月31日以前になり、特捜部の見立てと合わなくなる。「6月8日夜」であれば、特捜部が描いた構図とつじつまが合う。

 捜査関係者は「『6月8日』は前田容疑者にとって最も都合のよい日。わざわざ『6月8日』に書き換えたことが、故意性の立証材料になる」としている。

●大阪地検特捜部、改ざん疑惑伝えず 5月の最高検調査(1/2ページ)
          朝日 2010年9月24日
 大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)をめぐる証拠隠滅事件で、最高検が5月、厚生労働省元局長の村木厚子氏(54)=無罪確定=らの捜査段階でFD内の文書データをどう評価していたのか、などについてただす質問書を地検に送っていたことが朝日新聞の取材でわかった。特捜部と公判部はこの調査の約4カ月前にデータ改ざんの疑いを把握していたが回答書には盛り込まず、最高検には改ざんを伝えなかったという。

 朝日新聞の取材に対し、地検特捜部主任検事の前田恒彦容疑者(43)=証拠隠滅容疑で逮捕=から厚労省元係長の上村(かみむら)勉被告(41)宅で押収したFDの文書の最終更新日時を改ざんした、と打ち明けられていた特捜部関係者は「問題を抑えようとしたととらえられても仕方がない」と話している。

 村木氏の公判では、弁護側が捜査報告書に「04年6月1日」と記されたFD内の偽の証明書の最終更新日時などを根拠に「客観証拠と検察側の主張が矛盾する」と指摘。大阪地裁は5月26日、同氏から「04年6月上旬」に偽の証明書の発行を指示されたとする上村被告らの供述調書について「検事が誘導で作った」などとし、証拠採用しないと決定した。検察側は立証の柱を失い、村木氏の無罪が濃厚となった。

 検察関係者によると、最高検は決定の2日後、地検に(1)最終更新日時と上村被告らの供述が矛盾することを理解していたのか(2)特捜部から事件を引き継いだ公判部は矛盾にいつ気づいたのか――など9項目の質問を送った。質問は大坪弘道・特捜部長(現・京都地検次席検事)と佐賀元明・副部長(現・神戸地検特別刑事部長)、前田検事、公判担当検事ら捜査と公判に携わっていた複数の関係者に配られた。

●"内部告発"を黙殺 「FD改竄」同僚が指摘 大阪地検
         産経 2010年9月25日 13:18

●“涙ながらの訴え”問題にせず
    NHK 9月26日 19時28分
大阪地検特捜部の主任検事が、押収した証拠を改ざんしたとして逮捕された事件で、主任検事がフロッピーディスクのデータを書き換えた可能性があることを知った検事が、当時の特捜部幹部に「たいへんなことで公表すべきだ」と涙ながらに訴えていたことが検察関係者への取材でわかりました。しかし、幹部らは「わざとではなかった」として問題にせず、最高検察庁は当時の特捜部長らから26日も事情を聴いて詳しい経緯を調べています。

大阪地検特捜部の主任検事、前田恒彦容疑者(43)は、証拠として押収したフロッピーディスクのデータを改ざんしたとして、証拠隠滅の疑いで逮捕されました。検察関係者によりますと、ことし1月から2月にかけて、厚生労働省の村木元局長の裁判でフロッピーディスクのデータが問題になったあと、前田検事が、同僚の検事にデータを書き換えたことを打ち明けたということです。

同僚検事は、この話を村木さんの裁判を担当していた別の検事に伝え、この検事は特捜部の佐賀元明前副部長に「前田検事が書き換えをした。村木さんは無罪だ。たいへんなことだから公表すべきだ」と涙ながらに訴えたということです。・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●別の文書ファイルも改ざんか 逮捕の主任検事
       朝日 2010年9月25日16時53分
 大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)のデータ改ざん容疑事件で、同じFDの別の文書ファイルの日時データにも書き換えの痕跡があることが朝日新聞の取材でわかった。このファイルと特捜部主任検事の前田恒彦容疑者(43)の逮捕容疑となったファイルのデータは同じ日に操作されたとみられ、作成日時が書き換え前と比べて「1秒」ずれていた。前田検事が何らかの理由でこのファイルにも関心を示し、専用ソフトを使って書き換えようとした疑いが出てきた。

 最高検によると、前田検事は昨年7月中旬、厚生労働省元係長の上村(かみむら)勉被告(41)=公判中=のFDに保存された偽証明書の文書ファイル「コピー~通知案」の最終更新日時を、「2004年6月1日未明」から「04年6月8日」に改ざんしたとして逮捕された。上村被告は捜査段階で、同省元局長の村木厚子氏(54)=無罪確定=から「6月上旬」に証明書発行を指示されたと供述。「04年6月8日」はこの供述に沿うものだった。

 朝日新聞は上村被告の弁護人の承諾を得たうえで、大手情報セキュリティー会社(東京)にFDの解析を依頼。その結果、「コピー~通知案」の最終更新日時の改ざんが、前田検事の手元にFDがあった昨年7月13日に行われていたことが判明し、これが逮捕につながった。

 さらに朝日新聞はFD内の複数の文書ファイルのうち、上村被告が「コピー~通知案」の約2週間前に作った偽証明書の下書きファイル「通知案」についても調査した。

 朝日新聞が入手した特捜部の捜査報告書によると、「通知案」が作られた時期を示す作成日時は「04年5月18日午後12時43分23秒」と記載されていたが、昨年7月16日に上村被告側にFDが返された時点では「04年5月18日午後12時43分22秒」と1秒のずれが生じていた。セキュリティー会社の解析の結果、「コピー~通知案」と同じ日にデータがいじられた可能性が高いことがわかった。

 また、前田検事の逮捕容疑となったデータと同様に、厚労省の管理外のパソコンと専用ソフトで書き換えられた疑いがあることも確認された。

 検察関係者によると、前田検事が改ざんに使ったとみられる専用ソフトは「ファイルバイザー」。このソフトでFDの文書ファイルの日時データを変えると、末尾の「秒」が自動的に偶数になる。「通知案」の作成日時の秒も奇数から偶数に変わっていた。

 一方、「通知案」の最終更新日時は上村被告が文書を上書きした日とみられる「04年11月30日」で、表面上の日時は変わっていなかった。

 現時点でFDが改ざんされた詳しい経緯は明らかになっていないが、上村被告の弁護人は「『コピー~通知案』を書き換える前、『通知案』のファイルで専用ソフトを試そうとしたのではないか」と推測する。(板橋洋佳、野上英文)


●障害者郵便割引不正:証拠改ざん 3日前ソフト入れる 私有PCに--前田主任検事
         毎日新聞 2010年9月27日 
 郵便不正事件に絡む証拠改ざん事件で、証拠隠滅容疑で逮捕された大阪地検特捜部の主任検事、前田恒彦容疑者(43)がファイル書き換え用ソフトを私有パソコン(PC)にインストールしたのは、証拠品のフロッピーディスク(FD)を改ざんする3日ほど前だったことが検察関係者への取材で分かった。前田検事は「過失だった」と供述しているとされるが、最高検は改ざんの故意を裏付ける事実とみて経緯を調べている。

 前田検事は09年7月13日、FD内に記録された偽証明書のデータの最終更新日時を「04年6月1日」から「6月8日」に改ざんしたとされる。

 関係者によると、前田検事は厚生労働省の村木厚子元局長(54)=無罪確定=ら4人を虚偽有印公文書作成・同行使罪で7月4日に起訴した後、同10日前後に私有パソコンにソフトをインストールし、13日に改ざんを実行したという。FDはその3日後の16日に厚労省元係長、上村勉被告(41)=公判中=側に返還された。

 また、検察庁では通常、データ誤消去などを防ぐため、FDの「タブ」と呼ばれるつまみを「書きこみ禁止」の位置に動かして保管している。前田検事は「FDのデータをUSBメモリーに移したつもりだった」と供述しているとされるが、データを移すだけならタブを操作する必要はないといい、関係者は前田検事が改ざんのためタブを動かした疑いがあると指摘している。

 ◇前特捜部長を再聴取
 大阪地検内でデータ改ざん疑惑が指摘された今年2月ごろ、地検の検事が大坪弘道・前大阪地検特捜部長(現京都地検次席検事)に「前田検事が意図的にデータを改ざんした疑いがあり、公表すべきだ」と直接訴えていたことが分かった。最高検は26日から前部長と佐賀元明・前特捜部副部長(現神戸地検特別刑事部長)から再び事情を聴取し、2月時点で改ざんを故意だと認識していなかったか改めて確認している。

 関係者によると、2月ごろ前田検事から「データを改ざんした」と伝えられた特捜部や公判部の検事ら3人が佐賀前副部長に「故意に書き換えた疑いがある」と報告。その後、公判部検事は大坪前部長に直接「公表すべきだ」と訴えた。前部長らは前田検事に確認し「過失だった」と説明を受け「問題ない」と判断したという。公判部検事は最高検の調べにも「前部長に公表すべきだと訴えた」と説明しているという。

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