「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【大菩薩周辺】日川曲り沢

2008-07-30 12:22:03 | 

曲り沢は沢床の綺麗なナメが多い沢です。しかしツメの手前までは高度感のある滝は無くて単調でした。ツメの手前でガイドブックの遡行図には無かった滝場が出てきて、それを越えると両岸切り立ち緊張感あるツメになりました。登山道に出た所が大谷ヶ丸の山頂を通り越して米背負峠側に少し下った地点だったので、最後に分岐する支流の選択が違っていたと思われます。

【日 程】2008年7月30日(水)日帰り
【沢 名】日川曲り沢
【メンバ】単独
【天 候】曇り
【コース】甲斐大和駅(8:00)→曲り沢入渓(9:30)→大谷ヶ丸(13:15)→曲り沢峠→本流の出合(15:15)→甲斐大和駅
【参 考】奥多摩・大菩薩・高尾の谷123ルート(山と渓谷社)

甲斐大和駅から国道20号を経由し景徳院入口から日川沿いの車道を行く。バスの時刻表も調べてみたが、残念ながら利用価値がなかった。しかし交通量は少ないので歩くのもそれほど苦にならない。景徳院を過ぎて曲り沢にかかる橋を渡ってから舗装された林道に入る。林道をしばらく行くと曲り沢の大きな堰堤が見え、林道は大きくカーブして急坂になる。林道が砂利道になったところから沢へ下った。下ったところは白っぽい砂地が広がり、流れも穏やかだった。少し行くと沢らしくなるが、すぐに大きな堰堤が現れる。堰堤を越えるとその上はまた砂地で穏やかな流れとなる。公園のじゃぶじゃぶ池のような流れは、小さい子を遊ばせるにもいいかも知れない。

大きな堰堤をあわせて4つ越えたあと、さきほどの林道が曲り沢を渡る橋と出会う。橋の上には車が2台停まっていた。ここが林道の終点で、曲り沢峠に向かう道はここから右の支沢沿いに付けられている。曲り沢の本流を行くと遡行図の5段20mナメ滝など綺麗なナメが多いが、滝というには容易すぎて物足りなかった。遡行図によれば8m程度の滝もあることになっているが、気付かなかった。単調な部分と綺麗なナメがあるだけで、ツメに近い分岐まで来てしまう。この時点では自分の中で超初心者向きの沢だったと総括していた。

このあと出てくる支流はガイドブックの案内どおり常に水量の多い方を選択していたが、やがて遡行図にない8m程度の滝とその先に10m以上のトイ状ナメ滝が出て来た。ここには短いロープが残されていた。容易だが今回始めての滝らしい滝だった。その先は急に両岸が切り立ち始め、前方も不安定な岩の積み重なりになってくる。何か落ちてきそうな気がするチョックストンを見て、そのまま進むことをあきらめて尾根に取り付こうとしたが、すでに困難になっていた。少し戻ってから立木を頼りに尾根にはい上がったが、多少危険もある急な登りが長かった。ちょっと分岐を間違えてこれだけ様相が変わるのだから、ガイドブックは鵜呑みにできないと改めて思った。

登山道に飛び出したところは大谷ヶ丸直下の滝子山への分岐点だった。沢支度のまま大谷ヶ丸から滝子山との間の沢を目指して藪へ突っ込んでいったが、途中、ひどい笹藪やイバラに捕まった。しばらく藪のひどい沢を下ってから登山道に出て、曲り沢峠に向かった。曲り沢峠からは曲り沢の支沢沿いの道を下ったが、登山道というよりは仕事道程度のものだった。沢支度のままだったので道が不明瞭になるところは沢を下ってしまったが、足を濡らしたくない場合は苦労するかも知れない。本流との出合に戻り、甲斐大和駅まで車道を歩いた。


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