【北アルプス】燕岳から表銀座コース、新穂高温泉へ

               朝日を浴びる表銀座コースと槍、穂高連峰

家族4人で昨年は北アルプス裏銀座コースを歩きましたが、今年も同時期に表銀座コースを歩いてきました。残念ながら昨年と違って天気に恵まれず、槍ヶ岳の肩まで行きながら登頂は断念しました。しかし、20日(海の日)は雲海の上に登る朝日を見ることができ、一日中北アルプスの山々がほとんど見渡せる好天で、夕刻には西岳に登って北鎌尾根に沈む夕日も眺めました。

【日 程】2009年7月18日(土)夜~22日(水)夜行バス3泊
【山 域】北アルプス
【山 名】燕岳、北燕岳、西岳
【メンバ】本人、妻、長女、次女
【天 候】19日雨、20日晴れ、21日雨、22日曇り
【コース】
19日:中房温泉(6:30)→合戦小屋(10:40)→燕山荘(12:00)泊
20日:燕山荘(6:30)→北燕岳→燕山荘(8:40)→大天井ヒュッテ(12:40-13:20)→ヒュッテ西岳(16:10)泊
21日:ヒュッテ西岳(6:30)→ヒュッテ大槍→槍ヶ岳山荘(11:30)泊
22日:槍ヶ岳山荘(6:30)→槍平小屋(10:00)→新穂高温泉(14:30)

昨年と同じく新宿都庁前から「さわやか信州号」に乗車し、19日早朝4時半に穂高駅前で下車した。下車直前になって雨がポツポツと落ちてきた。特に予約していなかったが、客待ちのタクシーがきていたので乗り込み、中房温泉に向かう。中房温泉で降りて雨よけのテントの中に入って雨具など着けてからしばらく様子を見ていた。中房温泉に泊まろうかなどと話していたが、しばらくして雨が小降りになってきたので出発した。一時は雨があがり、日も差して来たが結局は本降りになってしまった。合戦小屋について、カップラーメンを買って食べる。暖まってほっと一息ついた。寒いくらいなのに名物の「すいか」を食べる人もけっこういた。強くなってきた雨の中に出て行き、樹林帯を抜けて風も強くなる中、燕山荘がようやく見える。

燕山荘の入口は宿泊手続きの人たちでごったがえし、雨具やザックカバーをはずしても滴る水滴で廊下はびしょぬれになっていた。手続きを済ませると、割り当てられた部屋は入口から遠い新館のさらに一番奥の上段の部屋だった。定員8名のところ自分達4人のほか、あとから父親と小学校の娘さんの二人連れが入っただけで比較的余裕があった。新館の、本来は談話室とされている所にストーブがあって温かく乾燥室替わりに使われていた。この一角はストーブのおかげで他の部屋より温かく、新館の出入り口にも近くて、途中の寒そうな部屋よりはずっと良かった。早くから小屋に入った人が多いので、食堂に多くの人が集まって持ち込んだお酒などを飲んでくつろいでいる。私たちは奥の本が置いてある一角で読書で時間を過ごした。夕食時には小屋の主人がアルプホルンの演奏を聞かせてくれた。夕食後には雨もあがって燕岳も見えた。

翌日はご来迎を見るため4時過ぎには外に出た。新館の出口の近くに広い展望台が作られている。東側は一面に雲海が広がっていて、浅間山、八ヶ岳、南アルプス、遠くには富士山が雲海に浮かんでいる。反対側を見れば槍・穂高連峰や大天井岳がまだ暗い空に浮かびあがっていた。今回の山行では基本的に小屋には夕食のみ頼んで朝食は自炊の計画なので、外のベンチで朝食をとったあと、空身で燕岳、北燕岳を往復してきた。昨日がひどい天気だったので、ちょっと風は強いが青空が映える素晴らしい展望が広がる中を気持ちよく歩く。特徴のある岩とコマクサの咲く人気の燕岳には大勢の人が登り、頂上での記念写真の順番待ちも長かった。小屋に戻って、同部屋だった父娘に別れを告げて、縦走路を行く。歩きはじめに雷鳥の親子を見た。非常にクリアな大展望の中、少しずつ近づいてくる槍ヶ岳を見ながら進む。

大天井岳はパスして大天井ヒュッテに下る。大天井ヒュッテの前でお昼にすることにしたが、小屋番さんが親切で中で休むように言ってくれた。ここから先はしばらく尾根の東側の道で展望が無かったが、シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、ハクサンチドリなどの花の群落が出てくる。ビックリ平で尾根に上がると展望が開け、槍ヶ岳と北鎌尾根が目の前に大きく広がる。「槍ヶ岳、待ってろよ!」という言葉も出たのだが・・。ここから長い登りが始まり、朝からの疲労がだんだんたまってくる。お花畑に慰められながらヒュッテ西岳にたどり着く。ヒュッテ西岳にはテントの人はけっこういたが、小屋泊まりは何と私たちだけという貸切り状態だった。小さな小屋なので次の土曜日は予約でいっぱいとのこと。夕食は見晴らしの良い明るい食堂でゆったりとれた。夕食後、一人で西岳に登り、北鎌尾根に沈む夕日を眺めた。多少、雲が出てきて天気が下り坂の気配だったが、反対側の常念岳の山肌に槍ヶ岳の影が映るほど天気が良かった。西岳山頂には縦に長い岩が積んであって、下から見ると人が立っているように見えて面白かった。私が登っている間に、家族は小屋の下の斜面に熊を見たそうだ。

翌日は予報どおり朝からひどい雨だった。槍ヶ岳山荘まで行く予定だったが、話し合って水俣乗越から下ってしまおうとほぼ結論が出た。ところが、出発した時のひどい雨はすぐに小降りになり、急な下りから登り返したあたりでは下のほうからガスが晴れてきて、昨日歩いてきたあたりも見えて来る。水俣乗越に着く前に回復する気配が見えたので、気が変わってしまい、槍ヶ岳山荘へ行くことにしてしまった。水俣乗越からは厳しい登りが続き、ひとつのピークには何段もの連続する梯子で登り、また長い梯子で下る。天気の方は残念ながら徐々にまた悪化する。ヒュッテ大槍が見えて、少し休憩させてもらいに小屋に入る。この小屋の主人も親切に温かいお茶をサービスしてくれた。私たちを皮切りに他にも何人か小屋に入ってきた。雨は時々強く降って来たが、小降りになったところで出発する。ヒュッテ大槍から先は傾斜も緩み、槍ヶ岳山荘にお昼までに入る。午後に天気が回復するという情報もあったが、残念ながらピークはまったく見えてこない。悪天候の中で登った人もいたようだが、私たちは自重した。時間が早いので談話室で本を読んで時間を潰す。全国の山小屋の主人などが書いた文を集めた本があって、面白く読んだ。中でも先日行った丹沢の山小屋の人が書いた文章が特に興味深かった。談話室には小さなフリークライミング用の壁もあって娘たちとちょっと遊んでみた。しかしそのうちこの壁は雨具などの干し場に使われてしまった。

翌日は何とか天気が回復して頂上が見えることを期待したが、雨は上がらなかった。午後は晴れるとの情報もあったが、日程の余裕も無いので残念ながら下ることにした。槍ヶ岳山荘名物の「ちまき弁当」とキッチン槍の「焼きたてパン」を朝食にして雨の中を出発した。穂高方面に少し行った飛騨乗越から下り、千丈乗越への分岐あたりまで下ると雨はあがってしまった。そのうち、青空も広がり始め、もう少しいたら槍も見えたのかと気になった。槍平小屋の前は広場になっていて少し休憩する。滝谷出合、白出沢など多少増水していたが場所を選んで渡れる。宿泊もできるらしい穂高平小屋を過ぎて新穂高温泉のバス停へ。バス停前の無料温泉に今年も入ろうと思ったが、残念ながら修理中で入れなかった。平湯温泉にバスで出て、バスセンターの温泉に入ってから新宿行きの高速バスで帰路に就いた。


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【東 北】秋田駒ケ岳

                   駒ケ岳のチングルマ群落

昨年は8月末に利用した6泊7日のバスツアー(田沢湖高原連泊、完全フリー、食事なし)に今年はあえて梅雨の時期に参加しました。月曜と金曜は好天、他の日も朝のうちの雨も昼ごろにはあがり、中5日のうち4日間も山歩きを楽しみました。駒ケ岳の馬場の小路のチングルマの群落がちょうど見頃でした。他にも多くの種類の花が楽しめました。

【日 程】2009年6月28日(日)~7月4日(土)6泊7日
【山 域】奥羽山系北部
【山 名】秋田駒ケ岳(男女岳、男岳、横岳、焼森)、笹森山、湯森山、笊森山、乳頭山
【メンバ】本人、妻
【天 候】6月29日晴れ、30日、7月1日、2日雨のち曇り、3日晴れ
【コース】
29日)八合目(7:50)→片倉展望台→男岳(10:00)→駒池→横岳(13:00)→男女岳(14:10)→硫黄鉱山跡→八合目(15:40)
1日)八合目(13:00)→焼森→横岳(14:10)→馬の背→男岳(15:00)→片倉展望台→八合目(16:35)
2日)八合目(10:30)→焼森→横岳(11:50)→駒池→阿弥陀池(14:00)→片倉展望台→八合目(15:45)
3日)八合目(6:25)→笹森山(7:30)→湯森山→笊森山→千沼ヶ原(10:40)→乳頭山(13:10)→黒湯→乳頭温泉バス停(16:20)
【 花 】タニウツギ、ハクサンチドリ、ツマトリソウ、マイズルソウ、ムラサキヤシオ、ベニバナイチゴ、ショウジョウバカマ、ミネザクラ、マルバイワシモツケ、キバナノコマノツメ、イワカガミ、チングルマ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンバイ、ゴゼンタチバナ、ムシトリスミレ、ヒナザクラ、シラネアオイ、カラマツソウ、モミジカラマツ、ウラジロヨウラク、コマクサ、タカネスミレ、ホソバイワベンケイ、コバイケイソウ、ハクサンシャクナゲ、ミヤマハンショウヅル、サンカヨウ、エゾツツジ、コケモモ、アカモノ、アオノツガザクラ、オノエラン、ミヤマウスユキソウ、サラサドウダン、イワイチョウ、オオカメノキ、ニッコウキスゲ、ヨツバシオガマ、イソツツジ、ワタスゲ、ウサギギク、ミツガシワ、ミズバショウ、ミネヤナギ、エンレイソウ、ギンリョウソウ

29日(月)は好天の予報で早い時間にバスに乗った。バス道路の脇にたくさん咲いているのはタニウツギのようだ。避難小屋のある八合目に着くとそこらにハクサンチドリが咲いている。登りは西の山腹を巻くように付けられている歩きやすい道を辿った。途中の片倉展望台からは田沢湖方面が望めるはずだが、この日は好天にもかかわらず霞がかかった状態でよく見えなかった。はじめツマトリソウ、マイズルソウ、ゴゼンタチバナなど白い花が多かったが、黄色いミヤマダイコンソウの大群落が現れる。阿弥陀池に近づいて木道となるとチングルマの白とムシトリスミレの紫も混じる。木道の分岐を右へ男岳を目指すとかわいいヒナザクラの群落がある。鞍部から男岳へ往復して馬場の小路(通称ムーミン谷)へ下る。急な下りの途中から出てくるシラネアオイがきれいだ。右へ登る分岐を分けて左へ馬場の小路を行くとちょうど見頃のチングルマの大群落に会えた。

馬場の小路から出ると一転して砂礫地の登りとなり、コマクサとタカネスミレの群落に変わる。コマクサはまだちょっと時期が早めだったがタカネスミレの群落もなかなか良い。この砂礫帯の登りは足元がずるずる崩れて登りにくく、気温も上がってばてている人も見られた。横岳に登って馬の背へ向かい、途中から阿弥陀池に下って避難小屋の前で昼食とした。ザックをデポして男女岳を往復した後、下りは崩壊しているとの注意書きがある硫黄鉱山跡を通る道を選んだ。出だしから残雪が残っていて木道に下る部分で気を使う。木道が終わり沢に向かって下って行くと、がらりと景色が変わり緑の無い荒廃した裸地が広がる。しっとりした緑と花々から砂礫地そして荒廃した裸地へと駒ケ岳のいろいろな姿を見ることができた。

30日(火)は予報も悪く、宿から黒湯へ無料の送迎バスがあるので利用することにした。ところが黒湯に着いたとたんに雨が降り出し、風も強くなったので温泉にも入らずバスの中で1時間ほど待機してそのまま宿へ戻った。ところが宿へ戻ったとたんに天気が回復したので、駒ケ岳に関する展示などがある「アルパ駒草」に行く。アルパ駒草で鶴の湯温泉の無料送迎バスのサービスを思い出し、鶴の湯温泉へ電話してタイミング良くやってきたバスに乗った。鶴の湯温泉でのんびりし、帰りは30分ほど山道を歩き、鶴の湯峡を通って路線バスのバス停にでた。

7月1日(水)は朝のうち雨で宿でゆっくりしていたが、昼近くにはあがったのでまたバスで八合目に上がり避難小屋でお昼を食べてから出発した。今度は東から焼森に登るコースを選んだ。展望の無い樹林帯の急登から始まるが長くはなく、沢を渡る前後にはシラネアオイやサンカヨウの花が見られた。展望が開けるあたりで、昨日は蕾しかなかったエゾツツジが咲いているのを見つけた。焼森手前から砂礫地になり、タカネスミレにコマクサが混じる。横岳から馬の背を歩いた。雲が多くて遠くの展望はないが、左右に阿弥陀池とムーミン谷の美しい景色を見下ろし、涼しくて気持ちの良い稜線歩きだった。再び男岳を往復し29日は登りに取った片倉展望台の道を下った。このあたりのチングルマは早くも散り始めてきていたが、木道脇にミヤマウスユキソウを見つけた。

2日(木)は朝のうちの雨が宿のあたりでは早めにあがったので、またまたバスで八合目に上がると今度は雨に降られてしまった。雨の中にすぐに出て行く気はしなかったので、しばらく避難小屋で様子を見ていた。他の人がみんな雨具を着けて登っていく中、単独で来ている女性がいて、話をしているうちに雨が小降りになってきて、いっしょに行くことになった。雨具を着けて前日と同じコースから登る。片倉展望台からのコースが道としては一番良いが、馬場の小路を前とは逆に歩いてみたかった。エゾツツジやハクサンシャクナゲの開花が昨日よりさらに進んでいる。横岳あたりで雨が上がり、砂礫帯の下りではガスも晴れてムーミン谷がいい雰囲気で姿を現してきた。まだ早かったコマクサがだいぶ咲いてきて露を含んで生気にあふれて見える。上では散ってしまったチングルマも馬場の小路では残雪もあるせいか、まだ元気だった。阿弥陀池の避難小屋前で遅い昼食とし、片倉展望台コースで下ったが、木道脇のミヤマウスユキソウの奥に昨日は気づかなかった群落が見えた。また、ニッコウキスゲの花が一つ二つと開き始めていた。

3日(金)は好天の予報だったので、朝一番のバスで八合目に上がった。まず、笹森山へ向かうとニッコウキスゲがかなり開き始めていた。もう少しすれば一面のニッコウキスゲの向こうに駒ケ岳を望む素晴らしい景色になるだろう。この季節は花々が次々と移り変わっていつ来ても良いようだ。コバイケイソウも咲きはじめできれいだった。誰もいない笹森山の頂上で駒ケ岳を眺めながら朝食とした。笹森山は縦走路から少しはずれ、立ち寄る人があまりいないようだ。国民休暇村へ下る分岐を分けて湯森山へ登る。10数年前の8月上旬に田代平避難小屋に泊まって、今回と逆コースで乳頭山、駒ケ岳、国見温泉と縦走したことがあり、ここから先は一度歩いた道ということになる。このあたりから駒ケ岳では見られなかったヨツバシオガマが急に多く見られるようになった。熊見平あたりに来ると湿原に一面のワタスゲが見られた。緩く長い登りをこなして笊森山に着く頃にはガスがかかって駒ケ岳も乳頭山も見えなくなったが、千沼ヶ原は見おろせて、ざっと百個ほどの池塘が数えられた。千沼ヶ原は二つに分かれていて奥が深く、浅い池塘にはミツガシワが花を咲かせており、湿原にはワタスゲが一面に広がって素晴らしかった。

千沼ヶ原から乳頭山に向かうと大きな雪渓が現れる。このあたりにはミズバショウが見られる。以前、8月上旬に来た時にもここではミズバショウが咲いていて、遅くまで咲いていることに驚いたことがある。笊森山への分岐を分けて乳頭山が近づいてくる。時々ガスが晴れると、こちらからの乳頭山の姿がなかなかかっこいい。乳頭山頂で昼食休憩とし、一本松沢に下るコースを取って一本松温泉跡で湧き出している温泉につかってから、黒湯経由乳頭温泉バス停に出た。


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