マルガリータのつぶやき

フォトジェニックな「趣味の記録」:マルガリータの庭、国内海外の旅、グルメ、美術・音楽・映画、自分勝手流読書、etc

「釧路川紀行」より

2010-12-12 21:43:38 | 本 MEMO
以前、釧路湿原展望台でもとめた、佐藤尚 「釧路川紀行」 の前半部分、
 
 序章、弟子屈町の巻、標茶町の巻をやっと読み終えました。


水源の屈斜路湖の少し南、弟子屈町を流れる釧路川
241号線(阿寒横断道路)が243号線に代わる所、左手岸辺には道の駅、水郷公園(ここも白鳥飛来地)


あとがきに「著者の重厚・流離な筆致は……この川の流れの如く、よどみがない」とあるとおりの良書で、
周辺をドライブしてきた直後ということもあって、たんねんに味わいました。

観光地としての売り込みをはかるガイドブックとは、一味もふた味も異なり、
硫黄山、釧路鉄道にかかわった悲惨な囚人の稿などは、吉村昭の小説世界を感じるようでした。

     

旅の楽しみの一つに、現地での古書店まわりをあげる人も多いです。

私もあわただしい旅程のなかで、ブック・オフ、観光案内所、駅とか空港の売店で買った本は、
地方作家の意気込みに加え、現地の空気も沁みこんでいるようで、蔵書棚でも異彩をはなっています。

特に「川」の紀行本は即、買い!です。
海外ではテムズ川から、最近では加賀平野の「手取川紀行」まで、裏切られたことはありません。


(補)テムズといえば川と川を結んで縦横にはりめぐらせた水路網、“運河”紀行の本「イギリス・水の旅」が愉快です。
                                 (東京書籍;文・写真 田中憲一)

      

  

   テムズ川、セヴァーン川、ティー川、エイヴォン川、ネン川、トレント川からネス湖まで、様々な運河に乗って~
   イギリス、カントリーサイドをナロウボートでのんびりと、豊富な写真も楽しい。
   家族で行った、ストラトフォード・アポン・エイヴォンで、よく見かけたあれですヨ。
   
   ロンドン、パディントンからの西方面いきの車窓からは、つかず離れずの運河とナローボートがよく見えました。
     

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4 コメント

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吉村昭 (あき)
2010-12-15 17:56:36
吉村昭さんの小説は、以前マルガリータさんにお借りしました

網走監獄の話、無人島への漂流の話・・・

網走監獄の話は、読んだ後に実際マルガリータさんと一緒に訪れましたね

文章から想像していたイメージと、実際に現地に行ってみることができて、あの特徴的な監獄の形がより良くわかりました。

また、漂流物語は、アホウドリを食べて生きながらえるという内容で、とてつもなく衝撃をうけました

桐生夏生さんの東京島など、漂流?に関する書籍を何冊か読みましたが、吉村昭さん以上に衝撃を受けるものはありませんでした
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北海道の道は、あき様へ (マルガリータ)
2010-12-16 02:27:50
吉村昭の歴史小説は、たんねんに調査した史実に基づいています。
そこのところが、読後の衝撃になるのでしょうね。
この「釧路川紀行」では、反対に、史実の説明のうちにも著者の強い思いいれの表現が印象的です。

今は快適で眠気も催すほどの道路ですが、大変な数の囚人の犠牲があったのですね



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☆水☆ (こゆき)
2010-12-18 18:04:46
なるほど。。
川の紀行、読んだことがないので気になります

ナローボートはその名のとおり、
スマートですね!
のんびり移動できそうです

先日、TV「世界ふれあい街歩き」では
パリの運河で船の上で生活するマダムを紹介していましたよ。ゆとりがあって、優雅な感じがしまし
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平原のお国柄、こゆき様へ (マルガリータ)
2010-12-19 13:16:32
再度、イギリスのWaterwayの地図を見ていて、日本ではとても無理な行程だな~と。
東西南北と川と川を運河で結んで幅の狭い長いボートで暮らすように進む

例えば、信濃川と利根川をつなぐ運河で日本海から太平洋に
二千メートル級の山に囲まれて、無理ですネ
生まれ育った風土で発想も規定される、とは高名な哲学者の有名な書物にありました

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