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雨紛の山に古のシャンツェを探せ!

2013年11月02日 | シャンツェネタ
以前名前を出した旭川の雨紛シャンツェですが、思い切って探しに行ってきました。
北大スキー部ブログで廃シャンツェ探訪されていたF木氏じゃありませんが、廃シャンツェは大好きなのです。

前回場所を突き止めたのは空中写真閲覧サービスからでした。国土地理院の「国土変遷アーカイブ」さんのものですね。


※国土地理院:空中写真閲覧サービス/サムネイルは加工済

ちなみにこれは1962年のものですね。
左上の道路がくねってる辺りからレの字に折れ曲がってる道路の辺りまでが伊ノ沢スキー場、そこから右下に
森のように見える部分を辿っていくと写真中段にシャンツェが見られます。
このシャンツェのすぐ北の道の延長線上に富良野線の神楽岡駅のカーブがあるので、これを1977年の空中写真に
照らし合わせるとこの時点でまだブレーキングトラックが残っており、それをこのサイトで今の位置に置き換えると自ずと判ります。
以下のGoogleマップの航空写真映像でいえばこの場所です。シャンツェ状の印を付けておきました。

広域            アップ


そして今日、その場所に行ってみたのです。



位置的にこれがランディングバーンか、その予想は後に的中することになります。
とりあえず斜面に何か見えないか寄ってみると…



!!!?

なんぞこれ、思ってた場所より左ですが、明らかに何かあるぞと。まさかカンテか?
とりあえずそこを目指して登ってみることに。
笹の斜面は登りづらく、笹を掴んで足を踏ん張って登ること約30分近く、その姿に近づきました。
何だろう、ますますカンテっぽい。





この大きな鉄筋コンクリートの要塞は、サイズと言いカンテかな、と思ったのですが、しかし色々おかしい点がある。
・飛び出したところから斜面がすぐ切れ落ちている、ランディングバーンがやぐらだったとは聞いていないし、
 シルバーシャンツェみたいにすぐ落ちる台だった時代ではないはず。この台が出来たのは戦後だ。
・そもそも地図で推測した位置より少し南にずれた場所にある。他の道路の位置が変わったとも思えない。
 ちなみにあとで調べたらGoogleマップにもちゃっかり写ってました
・よく見たらてっぺんは下向きではなく真っ平ら、そして鉄筋が突き出している。

もしやこれはジャッジタワーかコーチボックスか何かの基礎では?
と思い左(北側)を見そこるとそこにはいかにもランディングバーン、と言う地形が。



そこに移り、少し登るとありましたよ、カンテっぽい段差。
思ったより低かったのでもしかしたらここに更に何か積んでるかも知れませんが。



そしてそのカンテを越えた我が目に飛び込んできたのは想像を絶するものでした。



うおあああああああああああああああ!?
思わず声が出てしまいましたよ。この並んだコンクリート!!!
これはどう見ても雨紛シャンツェのやぐらの土台じゃないですか!!!
思わず感激してしまいました。
70年代初めには消えてしまった古のシャンツェ、もう何も痕跡なんか無いと諦めてさえいたのに、
それどころかここまでくっきりとした痕跡が残されていたのです。
しかもまるでそこまで登ってきた自分を待っていたかのように、当初予想したドンピシャの場所にあったのです。
もう嬉しいの何のって。
今から50年前、確かにここにジャンプ台があった、このコンクリートの遺構はそれを物語っていました。





やぐらの横は道になっているのか、上まで割と開けた場所を登ることが出来ました。
そして丘の上へ。
さすがに来た道を降りるのも気が引けるけど伊ノ沢方面回って降りるのも…
でもそっちに行ったら銀の沢シャンツェの痕跡あるかな、と思ってそちらを選びましたが結局
成果らしい成果は得られないまま、シャンツェ下に止めた自転車の所まで2キロ半から3キロ歩く結果になりました。

まぁ、雨紛シャンツェの痕跡を見つけただけで今日は大大大大大勝利ですよ。
改めて斜面を見上げ、やっぱりここにジャンプ台があったんだなぁとしみじみ。



かつて国体のジャンプや複合が行われ、日本を代表するジャンパー達も飛んだ60m級のジャンプ台は
確かに50年前のこの場所にあり、そして今もその名残はこの場所に眠っている。
この歴史的遺産がいつまでもこの場所に残り続けますように。

とりあえず、下の方に帰りの目印に何かモノを残すみたいな暴挙に出なくて良かったと本気で思ってるw

(追記)
上の方でリンクした1962年の空中写真を見てみるとシャンツェの横に建物が見えますね、
あのコンクリートの土台はこれでしょう。やはりジャッジタワーだな、あれは。
(11月8日追記)
どうも銀の沢シャンツェと雨紛シャンツェは同一のシャンツェだったようです(別記事書きました)。

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