プリのハムを減らすのに、ヒーターの配線をLCRフォノのようにした。しかもプリはサブシャーシーに組んであるので、その下にヒーター配線を通すことにした。
これでハムが減ることを期待する。チェックとして電圧を測る。ん?初段のプレート電圧が立たない?真空管逝った?いやいや、冷静に、電圧が立たないというのは配線ミス?今回ヒーターの整流回路を外したので、余計な配線も外してしまった?チェックしたが問題無い。ではプレートの配線がアースに落ちてる?抵抗値≒0Ω・・・これか。カソードのアース配線をプレートに繋いでいた。危ない危ない。
チェックOK。
試聴。これは過去最高をまた更新した。しかも一連のヒーターAC化で「性格」が変わった。今までMY SYSTEMでは出ないと思っていた躍動感が出た。確か、ジェービ-エルで出てた音と思う。それがTRアンプでしか出ないと思っていたが、真空管アンプで出た。これを聴くとDC点火は聴けなくなる。これで一連のアンプはAC化で揃った。
これらはNFBを多くかけたり、プリとパワーのミスマッチなどで起こる大人しい音の反対だと思う。
ヒーター配線をACにしてて気が付いた。整流管のヒーターを6.3Vでは無く5Vにしていた。
配線を直して6.3Vのヒーターにした。ドロップ抵抗は元は2.7kΩだ。
初段の12AX7のプレート電圧は174.4V。ちと高いので電源トランスのタップを250Vから230Vにした。電圧を測ったらプレートは147.9V、カソードは0.806Vとなった。
ドロップ抵抗を調整した。カソード電圧が低いので、真空管を交換してみた。以前にソブテックはまずい、と聴いたことが有った。今使ってるエレハモはソブテック製と聞いたことが有る。でもこれは単に経年変化と思う。JJに換えてみた。
プレートは159.2V、カソードは1.042Vとなった。設計のカソード電圧が1.2Vなので若干低いが、良しとする。
電源のインピーダンスは低い方が良い、というのを聞いたことが有る。これは、トランスのタップを高電圧の物を使い、高抵抗で電圧を落とす事と考える。よってタップを230Vにして、低抵抗を使うのが良いと思うが、音は変わらなかったと思う。
このTAC-1型アンプを使いだして5年にはなるか。最初のマツキンイミテーションから換えて、音色の癖の無さが気に入りしばらく使っている。但し、このアンプは元回路通りには組んでいなかった。どうもVR~初段12AX7の間のフィルター回路が気に入らず外していた。折角アルプスのRK50型ヴォリュームを使っているのに余計な物を付ける事は無いだろうと。以降しばらく間違った回路で使っていた訳だ。しかしVR後の抵抗は残してあった。NFBが無いと歪っぽく聴こえ、VRの後の抵抗が無いとNFBが正確にかからない様であった。しかもこの抵抗、カーボンだ。理研のRMGタイプなので音質劣化は無いと思って使っていたが、これをVISHAYに換えたら激変。今までこんなの(カーボンの音)を聴いていたのか、と思った。
仕方なく、というか、もしかしてこのフィルターが無いと回路的にバランスが取れないのではないか?と思い復旧させた。再初は何やら押さえつけられた様な音だったが、今は自然に聴こえる。もっとも今回はSWを追加してしまったので鳴り方は変わってると思う。スピーカーの周りに音場が出来て、そこから発生するように、時にはその音場からはじき出されるように勢いを持って音が鳴る。これは本来のTAC-1の能力の様な気がする。フィルターを付けたことによっての不自然さは無い。これは驚き。凄いよ上杉さん。五味と言う人が上杉さんを評価した文がある本から読み取れる。挨拶程度だろと思っていたが、本気で評価してたのかもしれない。
今までは余計な物は(心理的に)受け付けない。それでアンプを組んできた。そうすると何か無機的なものになっていく。何とか解像度はそのままに肉付を持たせようとしてきたが、やればやるほど嵌まっていった。それでトランスを使ってみることにした。本来こんな物、マニア的には受け入れられる訳が無い。しかしパワーにはOPTが付くではないか。という訳で、パワーに関しては冒険しようと思いIPTを付けた物を作った。これが当たりで、トランスによるマイナス面・抜けの悪さ等は全く感じられなかった。これが始まりだ。それから多少SNが悪く成っても、肉付きを考えアンプを製作してきた。
現在はSN、解像感はあまり良くないが音が勢い有るためか気にならない。以前とは考えが変わったものだ。だがしかし、改良点が見つかれば、今のアンプでもう少し解像感を上げていきたいと思っている。
このアンプの不満はゲインが少し小さい事か。今日電圧測定したが、プレート電圧が一割ほど高いのにカソード電圧1割ほど低い。この辺ももう少し追求したい。
プリの回路は故上杉さんの設計の物を使っている。これはVRと増幅段の間にフィルターが入っている。これは余計な物、と思い外していた。一度上杉さんを尊重して元回路通りに組んでみてもみたが、どうも伸びやかさが減ったよう(文字通りフィルター)ですぐにやめてしまった。この時この回路、NFBを外したら何か歪っぽくなったのでNFBを掛けたが、VR側の150kΩを付けなかったためか音が小さくなった。仕方なくこの150kΩだけ復活した。ふと、思った。このプリはゲインが少ない。もしかしてフィルターのコンデンサ、アースに落とす1MΩ抵抗により正常にNFBが掛るのではないか?いま、この抵抗とコンデンサを外しているので回路的に問題あるのではないか?まあ、一度元回路にして聴いてみよう。駄目なら戻せばいいし。
抵抗は先日買ったVISHAYのVSRが有る。1MΩなんてそうそうないからデールの金ピ(手持ち)とし、コンデンサはOILで小さいもの、100Vでも良かったが、ネットで探しても無かった。仕方なく?DEL LITOMOの物にする。秋葉原の三栄電波で購入。ついでにアムトランスでEL34のストックも買う。
帰って配線。まあ、余計な?回路と思っているので空中配線。
ああ、結構すんなり出来た。
音出し。うん、やっぱり抜けが悪い。なんと言うか、平面ヌッペリで今までの濃い音の特徴が薄まった。ちょっとTRアンプに似て「コリャ駄目だ。」まあ、風呂に入りエージングをしよう。
さらに一時間ほどおいて再度試聴。おおぉっ?良いかも?フィルターって言ったら音が曇って抜けない、私の嫌いな回路なのに、横にちょっと広がる。これなら良いかも?音色がちょっとTRっぽくつるんとしてるが、高音が抜けてきた。ただ、前後感が少し減ったようだ。これはオイルコンデンサを入れたからではないか?このコンデンサは、回路的に問題無かったら外そう。
上杉さんの言ってたほんのり薄化粧、此れか?なんでわざわざ音が悪くなるものを入れるのかな?とずっと疑問だった。普通のでは売れないから特徴を付けて付加価値のつもりなんだろう、と思っていた。使う人はタノイユーザーなのだろうからその方が良いのか、と。これだったら不満は無い音だ。もう少し聴いてみよう。
今までの抜けない、音にまとわりつくものはこのフィルターにカーボン抵抗を使っていたからだ。あの音色だ。濃いけど嫌味ではない音。きっとあーれんぶらっどれーの抵抗もこんなんだったのではないか。
こうなるとプリの要所はVISHAYにしてみたくなった。一体いくらかかるんだ?
では漸くVISHAY VAR 1kΩをプリに使ってみる。
何でここにこの抵抗(タクマン?)を使ったんだろう。?良く見るとDALEの金皮だ。この抵抗を外すためにパーツ一式を剥ぐ。
これがその抵抗。抵抗体には触らないようにとの事。
所謂スケルトン抵抗か。この抵抗、拡大するとなんかLSIのパターンの様な物が見える。
足の長さがぎりぎりだったが交換して復旧。
いま、鳴らしている。交換最中は「こんなん一個で変わるんかいな?」とだんだん思えてきてた。しかし第一声、結構変わる。広い狭いでは無く、クローズアップしたような、音場が大きくなった。一音一音のコクは少し減ったがなんかモヤモヤが無くなった感じ。そう、これはパワーアンプの入力抵抗をVISHAYに換えたのと似てる。室内楽を聴いてるが、後ろのチェロが良く意識できるようになった。今までは探して聴かないと気にならなかった音だ。SNが上がったか?
抵抗一個でこんなに変わった。まだまだ改良の余地はあるのか?
このプリは、いま、入力のフィルターを復活することを考えている。不満は無いが、音量がもう少し上がったら、と思う。フィルターの後にNFBが戻ってるが、これがうまく働いてないのでは?と思っている。
ってほどでも無いが、抵抗を買ってきた。
VIHAYのVSR150kΩ。
これはプリのフィルター回路に使おうと思う。定数は150kΩだったがこのシリーズは最高150kΩまでしかない。アルファ抵抗もVARもここまでの抵抗値が無かったのでVSRとなった。若松通商で購入したが、店員さん有難う。
次に同じくVIHAYのこちらはVAR1kΩ。
Z201のスケルトンタイプとのことで、抵抗体は触らないようにした方が良いらしい。中身が一緒ならVSRでも良いと考える。幾ら音質が良いと言っても使いづらいのはどうかと思うように最近なった。まあ、一か所ぐらいは使ってみようと言う事だ。ホントはZ201やVSRと比較もしたいが、おいそれと買える価格ではない。でもこれはプリの信号を通る初段とカソホロの結合抵抗と思われるところに使うつもり。何故かどうでも良いような、ってもタクマン辺りだったと思うが、抵抗を使ってたので交換後は効果は出ると思っている。(もしかしたら効果無し?とも思うところが有るが)。
この抵抗VARは世界最高と思っている。パワーの入力抵抗に使ったが素晴らしい。全部この抵抗で、とも思うが、ちょっと無機質に成るようにも思えるところが有る。音色はDALEのシリコン無誘導巻線がいいが、抜けがVSRにかなり劣る。この辺は使い分けかとも思う。あと問題は高抵抗の物が無い・・・。
どうでもよいことだがアキバへ行く途中渋滞に何度もはまった。4時過ぎに家出て到着いたのは6時20分過ぎ。海神無線の閉店が6時30分だったので焦った。少々高価いが近くのパーキングへ。無事購入後、若松通商へ移動。こちらは8時までだったが近くのパーキングが一杯だった。もう少し時間の余裕が有ったら近くのラーメン屋に行きたかった。
これからプリを使って、パワーアンプの入力トランスを調整してみるつもり。それにあたって初号機を持ち出した。結構いける。もっとあっさりかと思ったがそうでもない。一時期はメインだった機器たち。軽く音が出る。思うにLCRのフォノイコが性能を底上げしてる感がある。暫くは聴いてみるつもり。
トランスを交換ついでに入力のフィルター(コンデンサ、抵抗)を外した。広がり感は出たが、なんか潤いが無くなった感じ。あれはあれで良かったのかとも思う。前は「余計な物」って感じだったが、今ではいい意味で「味付け」感がある。
TAC-1type2号機は電源トランスにノグチPMC-55HEを使った。オリエントコアのHighGradetypeなのだが、B+の電源整流は通常のタップで良かったところを倍電圧整流で使用していたので電圧がかなり高め出ていた。よって低いタップを使っていて勿体無い気がしていた。通常のタイプだがこの下のクラスのPMC-35Eが手持ちに有ったのでこれに交換した。これはタップが10V程高いので、各電圧もちょっと高めに出た。
音出しも、例の「ジー」と言うのは無い様だ。未だ慣れてないのか、大人しい音だ。もしかして電源トランスの質、容量が関係してるのか?もう少し様子見る。
ではと、聴いてみる。カートリッジが普及品だからか、それなりの音である。もちろん初号機よりは良い。一番は音離れ。そして一音一音がしっかりなる。低音は安っぽい。それでも一線は超えてるんじゃないかな?まあ、高巻線比のトランス付monoパワーの音が懐かしい。早く、いやじっくり纏めよう。
まあ、合ってるかどうかはわからないが、入力~VR間にコンデンサ0.47μと抵抗1MΩを付けて周波数特性を計ったが、無い時とあまり変わらない気がした。多分取ってしまう。その前に付けた150k抵抗は低域の周波数特性が良く成った。多分NFBが良くかかるように成ったのではと思う。これは残すべきと考える。
いま、そのプリを聴いているが、だんだん良く成っていく。スピーカー離れが良い。天井まで、とは言わないが、スピーカー上部でヴォーカルが歌う。低域は下までは伸びないが、量感がある。今まで私のシステムには無かった低音だ。量感は良いから、もう少し下の音を出してほしい、と言ってもあの周波数特性を見たら無理か、とも思う。
測定してから考えた。通常は高域は減衰するはず。それが上昇・・・発振か?いま、鳴らしてるが実は危険な状態?音は低音も厚く高音の伸びが弱いが良い感じ。危ないから止めよう。サイン波は綺麗、と言ってもせいぜい2~3kHz位までしか見れない。これはオシロの特性:これ以上は計れないのか?
と、その時思い出した。入力電圧ACはテスターで計った。そいや、テスターもACは高域特性が良くない:計れても正しくない。これか。入力電圧を低く計ってしまった=オッシレーターの出力を上げる(実は低くない)出力が上がる。→周波数特性が高域で上がる。これだ。もしかしたら高域はむしろ下がってるかもしれない。
方形波は低域不足なんだけどな。こうやって見るとこのオシロ、あんま役に立たないな。