なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

セフジニル、セフジニルで肺炎~マイコプラズマ肺炎?

2016年11月04日 | Weblog

 3日の日直の時に、37歳男性が当番医の内科クリニック(初診)から肺炎で紹介されて受診した。前週末に、鼻汁・咳・発熱で当地の内科クリニックを受診して、風邪の処方を受けている。抗菌薬は、セフジニル(セフゾン)が処方されていた。症状が続いて、ちょっと遠方の(職場近くだろう)別の内科クリニックを受診して、またセフジニルを処方されていた。どちらも「念のため処方」だろう。

 当番医では胸部X線で肺炎像を認め、そのまま入院治療をと当院へ紹介してきた。胸部CTで、「胸部X線・CTの読み方 やさしくやさしく教えます!」羊土社に記載されている、「マイコプラズマ肺炎は、小葉中心性の粒状影・結節影と中枢側まで目立つ気管支壁肥厚を特徴とする気管支肺炎を呈する」、に相当すると判断された。白血球数は正常域でCRP12。迅速試験は全部陰性だった。咳はけっこう出ている。聴診上は異常音を指摘できない(たぶん)。全体的に非定型肺炎寄りの所見とした。

 発熱があってふだんより食欲は低下しているが、グッタリではなかった。入院依頼の紹介でもあり、入院治療のつもりだったが、入院したくないという。

 肺炎球菌肺炎だとして、bioavailabilityの低いセフェム系第3世代内服で効くものだろうか。これがアモキシシリン(サワシリン)1500mg/日だったら、細菌性ではないかもと考える参考になるのだろうが。

 入院してもおかしくないけど外来治療選択なので、ここはレボフロキサシン内服とした。来週の月曜日に再受診としたが、症状か改善しない時はその前に入院治療にする旨を伝えた。今日は来てない。

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