なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

心疾患が続く

2016年03月29日 | Weblog

 昨日の夕方に地域医療連携室にいる臨時職員の40歳代後半の女性が、突然胸痛を訴えた。外来で内科の若い先生が診て、さっそく心電図をとると、Ⅱ・Ⅲ・aVfでSTが上昇していた。急性心筋梗塞(下壁梗塞)だが、胸部誘導のV3-6でT波増高が目立った。バイタルは問題なかった。循環器科医が心エコー検査を行うと、下壁の動きが悪く、下壁梗塞は間違いない。鏡面像ではない胸部誘導の変化をどうみるか、むずかしいそうだ(二枝病変?血管支配の関係?スパズム?)。冠動脈のリスクファクターはなかった。結局、地域の基幹病院の循環器科へ紹介搬送となった。循環器科医が救急車に乗って搬送した。心カテーテル検査になるという。

 今日は内科新患を診ていたが、内科小児科医院からの紹介で、63歳の男性が受診した。今月初めから感冒症状があって、その医院を受診した。高血圧症でそこに通院していたが、数年中断していた。風邪薬を処方されたが、その後から倦怠感・食欲不振が続いて、今日再受診した。バイタルサインとしては問題なかった(SpO2は室内気で98%)。下腿浮腫もない。胸部X線で心拡大があり(右肋骨横隔膜角が鈍)、胸部CTで確認すると肺うっ血は軽度で軽度の右胸水貯留があった。BNPが1800と上昇していた。肝機能障害、腎機能障害、高コレステロール血症、軽度糖尿病もあった。循環器科で心エコー検査をしてもらうと、EF20%で全周性に左室の収縮が悪い。拡張型心筋症相当だった。今月初めの感冒症状と関連はどうなのか。循環器科で入院となったが、改善しない時は、心臓血管センターのある高次病院へ紹介するという。

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1 コメント

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全部をまとめると (通りすがりの内科医)
2016-04-02 21:27:57
心筋炎?ckmbは?
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