なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

普通の肺炎でいいのか

2012年05月29日 | Weblog

 80歳台初めの男性。先月浮腫が続いて内科外来を受診した。糖尿病で内科クリニックに通院していて、血糖コントロールは比較的良好だった。数か月で急激に尿白が出現してネフローゼになっていた。糖尿病腎症だけにしては急すぎる経過なので、原発性糸球体疾患の併発の可能性があり、腎センターのある病院へ紹介していた。

 すっかり忘れていたが、今日また受診してきた。3日前に退院していたという。昨日から高熱が続き、家族によると受け答えがいつもと違うという。ふだんは自己血糖測定やインスリン自己注射をちゃんとしていたが、その手技もおかしいという。右肺に広範な湿性ラ音(coarse crackles)を聴取した。胸部X線とCTで右肺の肺門から末梢に広がったすりガラス様陰影を認めた。胸膜直下は正常域が残っていた。左肺にも同様の陰影が散在していた。通常の細菌性肺炎ではないような気がするが、よくわからない。

 紹介jした腎センターへ電話にて聞いてみると、診断は膜性腎症でステロイドパルス療法を3クールしたそうだが、糖尿病でインスリン治療をしているのでプレドニン継続投与はしていないという。呼吸器科もある病院で、腎臓内科は免疫抑制による特殊な肺炎に治療に慣れているとも当院ただ一人の腎臓内科医に聞いていたので、肺炎の治療を頼んで診てもらうことにした。

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